S-FJ日本一決定戦

日本一決定戦もてぎA組セミファイナル 白崎稜がスタートを決めてトップフィニッシュ

A組セミファイナル優勝は白崎稜(TAKE FIRSTスタッフリソース&QUICK羽生)

 2023年スーパーFJ日本一決定戦がモビリティリゾートもてぎで開催され、2グループに分けて行われたセミファイナルレースA組では、白崎稜(TAKE FIRSTスタッフリソース & QUICK羽生)がスタートダッシュを決めてポールポジションの迫隆眞(EAGLE ERS S-FJ)を仕留めると、6周のスプリントレースで2位に5秒以上の大差をつけてフィニッシュ、明日の決勝でのフロントロウを獲得した。

 15台で行われるA組のセミファイナルレースは12時にコースイン。穏やかに晴れたモビリティリゾートもてぎは朝の予選が気温3度だったのに比べ、この時間の気温は15度、路面温度23度という好コンディション。予選でクラッシュに見舞われていた甲山晴翔(Vivalavidaでさん子10V ED)も修復を終えて最後尾のグリッドについた。

 フォーメーションラップからスタート、ポールシッターの迫の反応がにぶく、2番グリッドから発進の白崎が前に出るとホールショットを奪い、トップで第1コーナーへ。後方では6番手スタートの元山泰成(Ecotech Racing F)の勢いがよく、前からスタートの豊島里空斗(C.S.I Racing ED)と村田悠磨(Rn-sports制動屋Vieureka)を第3コーナーまでに片づけて4位へポジションを上げる。豊島5位の後方には7番グリッドからスタートの渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)が進出している。元山は3番手スタートの座を守っていた椎橋祐介(FG&SW NMSP 919 KKSII)も第5コーナー進入で仕留めて3位へ、さらに渡会もアウトから豊島に襲いかかり130Rまでに前に出て5位、渡会は今年は各地のスーパーFJにスポット参戦していてSUGOやオートポリスで優勝も飾っている。今回は練習走行から予選までやや苦労していたが、ここにきて持ち前のスピードを取り戻したか。さらに豊島はS字で村田のオーバーテイクも許してしまい7位までドロップ。

 トップに立った白崎は迫との間合いをひろげてオープニングラップを終了。0.711秒の差をつけている。3位に上がった元山だが前半セクションでのバトルで前2台を逃がしてしまう結果になり白崎から2.108秒の遅れ。その元山に抜かれて4位に落ちた椎橋が2周目の第1コーナーでアウトから仕掛けるがここは元山がポジションを守る。椎橋はなおも元山を攻め続け第3コーナーでインから並びかけてターンイン。しかしここで僅かに接触があったようで椎橋はスピン、最後尾からレースに復帰する。これをアウト側に回避した豊島のインを磐上隼斗(アルビ富士吟景GIA ED)が突いて6位へ進出。

 ダウンヒルストレートでは順位を落としていた村田が渡会のスリップストリームから右サイドに抜け出し90度コーナーへのブレーキングでオーバーテイクに成功、4位にポジションを戻す。

 2周目を終えてトップ白崎と2位迫の差は0.779秒。この2台のペースが2分4秒台で突出しており、5秒台の3位元山は3.479秒差。以下村田~渡会~磐上と続く。

 3周目、7位まで順位を落としてた豊島がS字の手前で磐上を仕留めて6位に浮上。白崎は2分4秒092と連続でファステストラップを更新するペースだが迫も4秒177を出して0.864秒差に留めてチャンスを窺う。しかし白崎はつけいるスキを見せず、4周目には3秒980とさらにファステストラップを更新して迫を突き放し1.467秒差とする。3位元山は大きく離され迫から4.138秒遅れている。そこから0.408秒のギャップで村田、さらに0.576秒差で渡会と、3位グループの緊張が高まる。

 このまま白崎と迫のマッチレースかと思われた5周目、第1コーナーを迫が直進、グラベルでストップしてしまう。迫によると90度コーナー出口でアウト側の縁石に強く乗って、そのダメージでリヤサスペンションのアームが折れてしまったそうで、ここで無念のリタイヤ。前日のエンジン交換といい、迫はトラブルに見舞われ続けている。これで白崎は一気に楽になり、2位以下を大きく離して独走状態、逆に2位グループのバトルは先鋭化。元山~村田~渡会がテール・ツー・ノーズでヘアピンを通過すると、ダウンヒルストレートでは村田が元山の右サイドからブレーキング勝負で前に出てインから90度コーナーへターンイン、2位に進出。3台が0.4秒の中に連なってファイナルラップへ突入。

 ファイナルラップ、勝利を確信したか白崎はややペースを落とすも2位に5.738秒の大差でフィニッシュ。A組のセミファイナルを制した。2位争いは村田がやや抜け出し、元山をつけ狙っていた渡会が第5コーナーでインからオーバーテイク、3位に上がって、元山4位という着順に。豊島5位、磐上6位というトップ6になった。

 白崎のフィニッシュタイムは12分32秒178。この後に行われるB組のフィニッシュタイムと早い方がポールポジションとなる。そのB組のセミファイナルレースはこの直後、12時40分コースイン開始だ。

A組セミファイナル2位は村田悠磨(Rn-sports制動屋Vieureka)

A組セミファイナル3位は渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

A組セミファイナル4位は元山泰成(Ecotech Racing F)

A組セミファイナル5位は豊島里空斗(C.S.I Racing ED)

A組セミファイナル6位は磐上隼斗(アルビ富士吟景GIA ED)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhisa NOINE


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