SUPER FORMULA

第4戦オートポリス決勝 プランBが大成功!! リアム・ローソンが逆転で今季2勝目を挙げる

優勝はリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)

 2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦の決勝が5月21日、大分県日田市のオートポリスで行われ、予選2番手からスタートしたリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が早めのタイヤ交換と見事な追い上げで今季2勝目をものにした。(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日3,700名/決勝日6,000名/合計入場者数9,700名)

決勝レースがスタートした

 第4戦決勝は午後3時より41周で行われた。スタート時の気温は23℃。路面温度は38℃だ。

 スタートではポールポジションの坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)がトップで1コーナーに飛び込み、3番手スタートの阪口晴南(P. MU/CERUMO・INGING SF23)が2位に浮上する。出遅れたローソンは宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)にも背後を脅かされるが、これはなんとか押さえて3位でコントロールラインに戻ってきた。

 後方では14番手スタートの大湯都史樹(TGM GP SF23)が8位にジャンプアップ。予選Q1でクラッシュして最後尾スタートとなった大津弘樹(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)も1周目16位、2周目には15位まで上がっている。

 トップの坪井はチームメイトの阪口を従えてトップを快走、10周目には2秒81のリードを築きあげる。

 スタートで出遅れ、トラフィックにも捕まって思うようなペースで走れないローソンにチームは無線で「プランB」を提案。これを受けたローソンは13周目にタイヤ交換を行い、10周目にいち早くタイヤ交換を行った牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)の前でコースに復帰した。

 続いて阪口が14周目にピットイン。ここでローソンの先行を許してしまい、牧野にも3コーナーで並びかけられるが、なんとか押さえ切った。

15周終了時点での坪井とローソンの差は16周終わって32秒005。タイヤ交換を終えていないクルマに引っかかるたびに坪井とのギャップを広げられるローソンだったが、坪井も2位に上がってきた宮田に徐々に差を詰められ、21周目には2秒492、23周目には1秒491、そして24周目にはついに0秒794差にまで迫られてしまう。この間にローソンは坪井とのギャップを29秒417まで縮めてきた。

 たまらず坪井は25周目にピットイン。ここで宮田が暫定トップに浮上する。ローソンとの差は27秒415。坪井はローソンの後ろでコースに復帰した。

 フレッシュタイヤを得た坪井は27周目のセクター1で自己ベスト、セクター2、3で全体ベストを叩き出す。ローソンとの差は0秒985だ。宮田とローソンの差は28周終わって26秒488だ。

 その後方では25周目にタイヤ交換を終えた大湯が28周終わりのメインストレートで牧野を捉えて9位に。しかし29周目のジェットコースターストレートで阪口に並びかけ、続く右100Rで抜きに行こうとしたものの、残念ながら二人は接触、大湯はスピンアウトしてしまった。これでセーフティーカーが導入された。すかさずピットに飛び込む宮田。暫定2位の山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、3位の平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)もそれに続く。大湯との接触でホイールにダメージを負った阪口もここで2度目のピットストップを強いられた。

 トムスのピットクルーは6秒1で宮田をコースに送り出したが、ポジションは坪井の後ろの3位だ。

 車両回収ののちセーフティーカーは33周終わりでSCイン。34周目からレースは再開となる。

 すかさずリスタート直後の1コーナーで平川が佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)を捉えて6位に、35周目の第2ヘアピンでも牧野を捉えて5位に浮上する。この周でローソンは自己ベストの1分30秒852を叩き出す。坪井との差は1秒318だ。

トップでゴールするリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)

決勝2位は宮田莉朋(VANTELIN TOM\'S SF23)

決勝3位は坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)

 37周目の第2ヘアピンで坪井のインを窺う宮田。しかし坪井も譲らない。山下も接近してきた。しかし38周目の1コーナーで宮田は遂に坪井のインをついて2位に浮上した。38周終わってローソンと宮田の差は2秒523。39周目には2秒063。40周目2は1秒779と着実に差を詰める宮田だったが、最終ラップで立て続けにOTSを使って逃げようとするローソンにはあと1秒255及ばず、リアム・ローソンが第1戦富士に続いて今季2勝目を挙げた。

 これでローソンのシリーズポイントは57となり、欠場した野尻智紀を抜いてランキングトップに躍り出た。

 2位は宮田莉朋。ポールポジションからスタートした坪井翔はペースが上がらず、山下健太や平川亮に背後を脅かされたが、なんとか最後までポジションを守り切って3位で表彰台に上がった。

 次戦の舞台は宮城県のスポーツランドSUGO。6月18日決勝だ。

表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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