Inter Proto Series

第7戦、第8戦富士 第7戦を制した山下健太が逆転で初のインタープロト王者に輝く 第8戦優勝の阪口晴南は2ポイント差のランキング2位(IPMS)

 2023インタープロトシリーズPOWERED BY KeePer第4大会が11月25日(土)・26日(日)に富士スピードウェイで開催され、第7戦は#44 山下健太(NAVUL)が勝利。第8戦は#3 阪口晴南(INGING MOTORSPORT)が優勝したが、阪口を2ポイント差で逆転した山下が、自身初のシリーズチャンピオンに輝いた。

 今回も12台のIP車両が参戦したが、新たに#8 ルーニーアキランドダイワIPSが加わり、今季のSUPER GTのGT300クラスでシリーズチャンピオンに輝いた川合孝汰がインタープロトデビューを果たした。

 第3大会を終え、85ポイントを得ている阪口がランキングをリードしていたが、25日(土)に行われた公式予選で、山下が1分44秒752を記録しポールポジションを獲得。最終大会は通常の1.5倍のポイントが付与されるため、阪口との差を4ポイントに縮めた。

 2位には#37 福住仁嶺(キーパー号)、3位には#16 ロニー・クインタレッリ(ララパルーザ)が入り、ポイントリーダーの阪口は4番手から決勝レースを迎えた。

 晴天に恵まれた26日(日)の決勝レース。まず行われた第7戦(9周もしくは17分)は、ポールポジションの山下が好スタートを決めた一方で福住が少し出遅れ、TGRコーナーでクインタレッリが2番手に浮上した。ポジションを落とした福住は、2周目のTGRコーナーからコカ・コーラコーナーにかけてクインタレッリに仕掛けていき、2番手を奪還。その隙をついて阪口もクインタレッリをとらえ、3番手に浮上した。また、後方でも複数台による接近戦が展開され、いつも以上に激しいバトルが繰り広げられた。

 トップの山下は、一時1.8秒のリードを築くも、レース後半になると後続のライバルに迫られる展開となった。7周目には福住が0.5秒後方まで接近すると、最終ラップのパナソニックコーナーで山下の攻略を狙ったが、順位の入れ替えはならず。わずか0.1秒差で山下が逃げ切り、今季4勝目を飾った。2位は福住、3位は阪口となり、この時点で山下がランキングで阪口を逆転。第8戦では2位以内に入れば無条件でチャンピオンが決められる状況となった。

 第7戦の順位をもとにグリッド再整列が行われ、今季の最終戦である第8戦(9周もしくは17分)のスタートが切られた。ここでは山下、福住、阪口による三つ巴のバトルが序盤から白熱。まずは2周目のコカ・コーラコーナーで阪口が2番手に浮上すると、徐々に山下との差を詰めていき、6周目のコカ・コーラコーナーで逆転を果たしてトップに浮上した。

 3位以下にポジションを下げてしまうとランキングで阪口に再逆転を許してしまう山下は、後方からの福住の追い上げを必死にしのぐ。最終ラップでの山下と福住の2番手争いは、パナソニックコーナーを立ち上がりゴールラインまで続いたが、最後まで順位が入れ替わることはなくチェッカーフラッグ。阪口が今季2勝目を飾った。2位には山下、3位に福住が続いた。

 これにより、山下が135ポイントとなり、自身初となるインタープロトのシリーズチャンピオンを獲得。阪口はわずか2ポイント届かずランキング2位。同3位は福住(108ポイント)となった。

 5台が出走したGR Supra GT4 EVOクラスは、#39 坪井翔(P.MU GR Supra GT4 EVO)が、予選でコースレコードを記録する速さでライバルを圧倒。決勝でも後続を寄せ付けない走りで2連勝を飾った。

IPS第7戦 優勝/シリーズチャンピオン:#44 山下健太(NAVUL)
 「1レース目のスタートで後ろを引き離せたので、このまま逃げ切れると思ったのですが、周回を重ねるにつれて後続に詰められる展開になりました。2レース目は厳しくなるだろうなと思ったのですが、その通りになりました。なんとか阪口選手を抑えたかったですけど、抑えきれなかったです。インタープロトは相手の後ろにつくと速さが戻ることがあるので、残り周回でチャンスはあるのかなと思いましたけど、仕掛けることはできませんでした。最終戦の結果は2位ですが、チャンピオンを獲ることができて嬉しいです。僕自身、インタープロトは長い間出ているのですが、チャンピオンを獲れていないことが気がかりでした。本当は勝って終わりたかったですけど、第1大会でレースができなかったことを考えると良かったです。すごいドライバーたちが参戦しているレースなので、このチャンピオンは誇りに感じます」
IPS第8戦 優勝:#3 阪口晴南(INGING MOTORSPORT)
 「第7戦が終わった後に、チームにポイントを計算してもらい、僕が優勝して山下選手が3位にならないとチャンピオンを獲れないと聞きました。そうなると、自分としては勝つことだけを考えて、最後を締めくくれるようにということを考えました。ペースは良くないかなと思っていましたが、2レース目が始まると前についていくことができました。今回も力強いクルマを作ってくれましたし、ここまで安定して速さを引き出せたシーズンはなかったので、本当にチームの皆さんに感謝したいです」
株式会社インタープロトモータースポーツ


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