KYOJO CUP

第4戦富士 好バトルの末、翁長実希が今季2勝目 2位に入った三浦愛が2度目のシリーズチャンピオンを獲得(IPMS)

 2023年のKYOJO CUP第4戦が11月26日(日)に富士スピードウェイで開催され、#114 翁長実希(RSS VITA)が今季2勝目を飾り、2位に入った#17 三浦愛(Team M VITA)が2020年以来、2度目となるシリーズチャンピオンを手にした。

 今大会は23台がエントリーしたKYOJO CUP。ここまでの3戦を終えて、三浦が59ポイントでランキング首位を快走し、同2位には翁長が9ポイント差で続くという状況。今季のチャンピオン争いは、この2人の一騎打ちとなった。

 午前7時50分から行われた公式予選では、セッション序盤から三浦と翁長が2分00秒を切るペースで周回。開始5分を過ぎたところで、三浦が1分58秒801、翁長が1分58秒608を記録し、従来のコースレコード(1分59秒060)を更新した。その後、さらにタイムを短縮したのが三浦。開始10分を迎えるところで1分58秒015をマークして暫定トップに立った。これに対し、翁長もセッション終盤に自己ベストタイムを更新するが、逆転することはできずチェッカーフラッグ。三浦が今季2度目のポールポジションを獲得した。2番手には翁長、3番手には#337 斎藤愛未(D.D.R VITA-01)が入った。

 12時55分から12周で争われた決勝レースでは、三浦がトップを守ってTGRコーナーを通過するが、2番手の翁長が背後につき、1周目から2台による手に汗握る接近戦が展開された。序盤はこう着状態が続いたが、3周目に翁長がファステストラップを記録すると、直後のTGRコーナーで三浦に並びかける。ここで追い抜くことはできなかったが、諦めずにチャンスを探っていき、ADVANコーナーでオーバーテイクし、トップに立った。

 これに対して、三浦は5周目のメインストレートでトップを奪い返すが、翁長も負けじと応戦。2台のバトルは翌周も続き、7周目のグリーンファイト100Rで翁長が前に出た。

 後続では#36 岩岡万梨恵(KNC VITA)を先頭とする5番手争いが白熱。各コーナーで抜きつ抜かれつの接近戦が展開された。その中で、速さをみせたのが#86 永井歩夢(Dr.DRY VITA)。11番手スタートから徐々に順位を上げ、4周目には1分59秒379 のファステストラップを記録。最終的に4位までジャンプアップする活躍を見せた。

 トップ争いは、後半から終盤にかけて順調なペースを刻んだ翁長が、徐々に三浦を引き離していき、最終的に1.2秒のリードを築いてチェッカーフラッグ。今シーズン2勝目を飾った。2位には三浦、3位には斎藤が続いた。

 これにより、三浦が86ポイントとなり、2度目のシリーズチャンピオンを獲得。翁長は6ポイント差で同2位、斎藤が同3位となった。

第4戦 優勝:#114 翁長実希(RSS VITA)
 「私と三浦選手のマシン特性が真逆でした。クルマの特性や私のドライビングを活かせて走れていることが、私たちのチームの強みだったので、今回もセットアップやタイヤの内圧もギリギリまで相談しながら進めてきました。それが、こういう形で結果を出すことができて、チームの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。シーズンを振り返ると、開幕戦の取りこぼしが悔しいです。でも、シリーズ争いをするなかで、自分に大切なことを教えてくれた1戦だと思うので、来年またチャンピオンを獲得するために、しっかりと準備をしていきたいと思います」
シリーズチャンピオン:#17 三浦愛(Team M VITA)
 「決勝では途中からトラブルが出てしまい、思うようにクルマが走らなくなってしまいました。シリーズを考えると、2位でチェッカーを受ければチャンピオン確定でしたし、最後まで走り切れるかも怪しい感じだったので、無理ができないとい考えペースダウンしました。KYOJO CUPのレベルが上がり、追われる立場の大変さを感じた1年でした。さらに、今年は自分のチームを立ち上げ、ドライバーとしてだけではなくチームをまとめるということも経験し、なかなかうまく行かないのだと感じることもありましたが、自分自身も成長できたシーズンでした。今回チャンピオンを獲ることができたというのは、チームにとって大きなことです。今シーズンを振り返ると、開幕戦で予選10番手から勝つことができたというのが大き かったと思います」
株式会社インタープロトモータースポーツ


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