F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

第13戦もてぎ決勝 中村仁が今季3勝目を挙げ、逆転タイトルに大きく前進

優勝は中村仁(TGR-DC RSトムススピリットF4)

 2023年FIA-F4選手権シリーズ第13戦の決勝が11月4日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われ、予選2番手からスタートした中村仁(TGR-DC RSトムススピリットF4)が第12戦オートポリスに続いて2連勝を飾った。

 第13戦決勝は午後1時10分より13周で行われた。天候は晴れ。路面はドライだ。

13周の決勝がスタートした

 ポールポジションの小林利徠斗(TGR-DC RSトムススピリットF4)はアウトから並びかけてくる中村を押さえてトップで1コーナーに飛び込んだが、2位の中村は5コーナーで再びアウトから小林に並びかけ、両者はそのまま並走で立体交差を駆け抜けていく。

 この戦いを制したのは中村。S字コーナーでトップに立つと、そのまま一気に小林を引き離しにかかる。

スタート直後のアクシデント

 しかしその後方で3台が絡むアクシデントが発生。これにより佐野雄城(TGR-DC RSフィールドF4)のとKENTARO(Baum Field F4)がコース脇にストップしたため、早くも2周目からセーフティーカーが導入された。この時点での順位はトップが中村、2位に小林が続き、以下平安山良馬(ATEAM Buzz Racing)、野村勇斗(HFDP RACING TEAM)、大宮賢人(PONOS F110)、卜部和久(BJ Racing F110)と続く。

 予選に向けてのセッティング変更が仇となって14番手スタートとなった三井優介(HFDP RACING TEAM)は13位だ。

レースは2度のセーフティーカーが導入された

 3周終了時点でセーフティーカーはピットへ。4周目からレースが再開されると、三井が5コーナーでチームメイトの森山冬星(HFDP RACING TEAM)を捉えて12位に。上位4台の顔ぶれは変わらず。

 三井は5周目の1コーナーで藤原優汰(藤原オートAKILAND F110)をも捉えて11位に浮上する。

 一方、トップの中村は4周終わって0秒792のリード。5周を終えては1秒130と徐々に小林を引き離す。しかし小林も7周目にファステストラップを更新し、中村との差を0秒816とする。すかさず中村も8周目に自己ベストを更新する走りで逃げにかかるが、小林も手綱を緩めず、8周終わって2台の差は0秒830だ。

 その後ろでは平安山と野村の激しい3位争いが展開され、そこへ荒川鱗(Dr. Dry F110)も接近してきた。

 しかし野村は金曜の専有走行からギヤボックストラブルに悩まされており、7周目に荒川と大宮の先行を許してしまう。8周目には大宮を抜き返して5位に挽回してきた野村だったが、その後方で起きたSYUJI(B-MAX ENGINEERING)のスピンアウトによって導入された2回目のセーフティーカーラン中にギヤがニュートラルにスタックしてしまい、ここでレースを終えることになった。 

 レースは11周目に再開。すかさず荒川が平安山を捉えて3位に浮上した。

 一方、トップの中村仁は最後まで小林利徠斗に付け入る隙を与えずに13周を走り切り、第12戦オートポリスに次ぐ今季3勝目を挙げた。

 これにより中村のドライバーズポイントは191となり、2位でフィニッシュした小林利徠斗の196とはわずか5ポイント差に接近、自力でチャンピオンを獲得する可能性が出てきた。3位の荒川鱗は昨年の第14戦もてぎ以来実に1年ぶりの表彰台を獲得。

 また後方スタートとなった三井優介も10位でフィニッシュし、貴重な1ポイントを手にしてトータル177ポイントと、かろうじてタイトル獲得の可能性を残して最終戦に臨むこととなった。

 第14戦決勝は5日朝8時15分より13周で行われる。

決勝2位は小林利徠斗(TGR-DC RSトムススピリットF4)

決勝3位は荒川鱗(Dr. Dry F110)

決勝4位は平安山良馬(ATEAM Buzz Racing)

表彰式

インディペンデントカップの表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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