TCRジャパンサタデーシリーズは9月10日、富士スピードウェイで第5戦の決勝を行い、ポールポジションスタートのHIROBON(CUPRA TCR)が独走で優勝を飾った。
日が傾き西日が眩しくなってきた午後3時35分にスタートを迎えた。周回数は23分+1周というTCRJのルールによるもので、富士のコースでは14周あたりだ。
ポールポジションのHIROBON(CUPRA TCR)は危なげないスタートでトップを守ると、そのまま1周1秒ずつ後続を引き離していく。
このHIROBONの独走を助けたのが熾烈だった2位争い。加藤正将(Audi RS3 LMS)、上松淳一(Alfa Romeo GIULIETTA Veloce TCR)、猪爪杏奈(Honda CIVIC TCR)の三者による攻防は周を重ねるごとにヒートアップ。
終盤、大量リードを築いて単独で逃げるHIROBONとは好対照に、2位争いはさらに激しさを増したが、このなかで気を吐いたのが猪爪。8周目のヘアピンで上松をインから抜くと、終盤には加藤の攻略にも成功。最後は加藤を従えて、パッシングしながらチェッカーを受けた。
この結果、チャンピオン争いは、最終戦で猪爪勝利、HIROBONノーポイントでも同点となり、勝利数で上回るHIROBONがチャンピオンを獲得することになった。(※9/11修正)
Text:Shigeru KITAMICHI