SUPER FORMULA

第10戦鈴鹿決勝 チャンピオン野尻智紀がポールトゥウィンで有終の美

チャンピオンを獲得した野尻智紀(TEAM MUGEN)

 全日本スーパーフォーミュラ選手権最終第10戦は30日、鈴鹿サーキットで決勝を行い、ポールポジションからスタートした野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)が優勝。今季2勝目で有終の美を飾った。

 決勝は午後2時30分にフォーメーションラップが始まった。気温21度、路面温度32度と汗ばむほどの陽気となった。

31周の決勝がスタートした

 スタートではポールポジションの野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)がトップで1コーナーへ向かう一方、予選2位の宮田莉朋(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)は蹴り出しが悪く、2位には予選3位から大津弘樹(DOCOMO DANDELION M6Y SF19)が、3位には予選4位から笹原右京(TEAM MUGEN BINGO SF19)が上がる。宮田は4位まで順位を下げた。5位には坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING SF19)が、6位には平川亮(carenex TEAM IMPUL SF19)が続く。

レースは序盤からセーフティーカーが導入される

 その背後では、福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE SF19)が1コーナーでコースアウト。早くもセーフティーカー(SC)が導入された。SCは2周終わりで退き、レースは3周目から再開された。

 ここでは笹原がアンチストールが働いたのが失速。宮田と坪井にパスされ5位に落ちた。

 5周目には7位のサッシャ・フェネストラズ(REALIZE Corporation KONDO SF19)が、前を走る平川をかわして6位に上がる。

 この間、トップの野尻は一時は2位の大津より1秒5前後速いタイムを刻んで後続を引き離しにかかる。9周目にはその差は5秒7となった。

 ピットウインドーがオープンとなる10周目には、多くのドライバーがピットインを行う。上位では笹原がピットに入った。11周目には大津、坪井もピットイン。

クラッシュした松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF19)

 13周目には、後方を走っていた松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF19)が、パスしようとしたジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)と接触しコースアウト。これを見てSCが出ると踏んだトップグループもピットイン。野尻、宮田、フェネストラズ、平川などがピットに滑り込んできた。

 予想どおりSCは導入された。野尻はトップのままコースに復帰、2位には大津が、3位には宮田が、4位にはフェネストラズが、5位には坪井が、6位には平川が続く。

 SCは17周終わりでピットイン。レースは18周目から再開された。

 19周目にはペースの上がらない5位の坪井をスプーンで平川がパス。坪井はさらに山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF19)に、翌周には大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING SF19)、三宅淳詞(TEAM GOH G01 SF19)にもパスされると、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF19)にも攻略され10位まで落ちてしまった。

 この間、トップ野尻は逃げる。25周目には大津との差は4秒7と広がる。3位の宮田はさらにその後方1秒5差で続く。

優勝は野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)

決勝2位は大津弘樹(DOCOMO DANDELION M6Y SF19)

決勝3位は宮田莉朋(Kuo VANTELIN TOM\'S SF19)

 レースはこのまま31周を走り終了。昨日、チャンピオンを決めた野尻が有終の美を飾った。2位には大津が、3位には宮田が入った。

 同ポイントでドライバーズタイトル2位で並んでいた、フェネストラズと平川の争いは、平川に先行して4位に入ったフェネストラズが2位、5位に終わった平川はランキング3位でシーズンを終えた。

 6位には山本が、7位には大湯が、8位には三宅が、9位には牧野が、10位には小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF19)が入った。

ルーキーオフザイヤーを獲得した佐藤蓮(Red Bull TEAM GOH G01 SF19)

 また、ルーキーオフザイヤーは昨日第9戦で3位に入った佐藤蓮(TEAM GOH)が三宅を退け獲得した。

 これで今シーズンのスーパーフォーミュラは全日程が終了。12月には公式テスト/ルーキーテストが行われ、来シーズンは2023年4月8日に富士スピードウェイで開幕する。

表彰式

ドライバーズタイトルの表彰式

チームタイトルの表彰式

胴上げされる野尻智紀(TEAM MUGEN)

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
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