筑波・富士S-FJ選手権

第3戦公式予選 田上蒼竜が2戦連続のポールポジション

ポールポジションは田上蒼竜(AsカンパニーZAP ED)

 2022年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第3戦公式予選が5月22日(日)に筑波サーキットで開催され、田上蒼竜(AsカンパニーZAP10VED)が安田航(ファーストガレージ&Sウィンズ)との争いを制して前戦に続いてポールポジションを獲得した。

 前夜から朝にかけて降った雨の跡が路面の一部にあるものの、ほぼドライコンディションの予選は午前9時45分開始。ポイントランキング首位の田上を先頭に19台全車がスリックタイヤでコースインして20分間の予選が開始。

予選2位は安田航(Fガレージ&Sウィンズ)

予選3位は稲葉摩人(ZAP SPEED 10V ED)

予選4位は白崎稜(ZAPスタッフリソースED)

予選5位は武者利仁(ゼンカイレーシング遊戯闘速ED)

予選6位は岩本瞬(ファーストガレージ小倉学園S2)

 各車慎重にタイヤをウオームアップすると、まずは3分経過時点で武者利仁(ゼンカイレーシング遊技闘速ED)が1分を切って59秒206でトップに立ち、前戦3位の稲葉摩人(ZAP SPEED 10VED)が59秒342と0.136秒差の2番手につける。3番手59秒640で内藤大輝(RCIT RaiseUP MT)。

 稲葉は次の周回で58秒972と早くも58秒台にタイムを入れトップに立ち、武者も58秒台に入るが0.004秒及ばず2番手へ後退。その後ろには安田59秒130、田上59秒199と続く。

 5分を経過し安田が58秒681でトップに浮上、前日3回あった練習走行の機会のうち2回目をスキップして第1ヘアピンからライバルの走りを観察していた安田だが、何か得るものがあったか。稲葉、武者は2番手3番手へ後退。しかし田上も58秒563とベストタイムを更新して安田を追い落とす。以下武者~稲葉と続き5番手に下村剛司(SウインズKENS2ED)、6番手本田千啓(オートルック☆モダン☆10V)が浮上してくる。この本田は金曜日の走行でエンジンブローがあったとの事で土曜日の練習走行は積み替えたエンジンの慣らしで1本走ったのみ。ようやく調子が出て来たようだ。

 7分30秒、2戦連続で表彰台を独占したZAP SPEED勢の一角を占める白崎稜(ZAPスタッフリソースED)が58秒734で4番手へ上がり武者と稲葉の間に割って入る。

 8分15秒、安田が58秒342を出してトップに立つと次の周回で58秒252とさらにタイムを詰める。しかし田上も負けじと58秒167を叩き出して予選は後半戦へ。田上~安田~武者~白崎~稲葉の順で、一時順位を落としていた本田が58秒774で再び6番手。ここで武者、田上、本田はピットイン。他にも多くの選手がいったんピットインする。タイヤを温存して終盤に賭ける作戦か。

 ここからしばらく上位は動きを見せず、目だった動きは山下友基(ELEVレーシングHRF 10v)が59秒を切って58秒917で9番手へ浮上、さらに毎レース上位で予選を通過しているが今回は不調だと語っていた岩本瞬(ファーストガレージ小倉学園S2)が8番手タイムの58秒843を出すと、続けて58秒795で7番手、58秒737で6番手と着実に順位を上げていく。

 16分が経過し残り4分、再びタイムを出しはじめたのが稲葉で、58秒527で4番手、さらに58秒395とタイムを削って3番手へ浮上。武者は4番手、白崎5番手へ後退。

 田上、安田も周回を続けているが更新はならず残り時間1分を切り、白崎58秒431で武者を上回り4番手。武者は後半タイムが伸びず順位を落とした格好だ。

 ここで20分間の予選は終了。田上と安田の一騎討となったポールポジション争いは共に中盤に出したタイムで田上に軍配があがり、安田は0.085秒差で前戦と同じく2番手、以下稲葉、白崎とZAP SPEED勢がセカンドロウに並び、武者、岩本と続いた。

 4台が出場のマスターズクラスは鈴鹿から遠征して来た夕田大助(LAPS KKS)が全体12番手の59秒022でトップ、ここ2年ほど筑波シリーズのマスターズクラスでは予選トップを占めていた秋山健也(スーパーウインズKKS・ED)がチェッカー後の計測で59秒154まで迫るも全体14番手で2位、以下全体17番手本間隆史(MAT RPイマージュ10V)、同19番手竹沢茂(スーパーウィンズ☆KKS☆ED)という順になった。

■予選後のコメント

ポールポジション 13号車・田上蒼竜(AsカンパニーZAP10VED)58秒167

ポールポジションの田上蒼竜(AsカンパニーZAP ED)

 「トップタイムは出たが後半(走りを)まとめられなかったこともあって、その周しかタイムが出せなかったのでもうちょっと予選をうまくなりたい。(予選後武者選手と話していたのは?)1コーナーの走りが決まった周回で、第1ヘアピンへのアプローチでつかえてしまったので。ただそうした位置取りも含めて予選をうまく進めていかないといけないので、次戦以降頑張りたい。決勝はスタートでたぶん安田選手が追い上げてくると思うので、そこを気を付けながら前回と同じような(落ち着いた)レースをしたい。(前回初優勝したことで気持ちは変わった?)前回はまずポールポジション取れた時点でほっとしてしまった感じだったが、今は次(決勝)の事を考えられるようになったので、自信もついたし安定できていると思う」

2位 53号車・安田航(ファーストガレージ&Sウィンズ)58秒252 トップと0.085秒差

予選2位の安田航(Fガレージ&Sウィンズ)

 「前回ほど僅差ではないが、結構いっぱいいっぱい(のタイム)だった。(後半タイムが伸びなかった?)何回もアタックしなおしたのだが、似たようなタイムしか出なくて厳しかった。それでも昨日の練習の調子から考えていた通りのタイムは出た。ただ田上選手は昨日から速かったので、決勝はもうちょっと頑張らないと勝てない」

3位 14号車・稲葉摩人(ZAP SPEED 10VED)58秒395 トップと0.228秒差

予選3位の稲葉摩人(ZAP SPEED 10V ED)

 「(中盤からタイムが上がった?)僕の乗り方だと、リヤタイヤの内圧が上がりがちなので、一度内圧を下げに(ピットへ)戻ってから、そこからアタックというところでタイムが出た感じなので、まだまだ乗り方に問題があると思う。決勝は後ろのドライバーも遅くないので、気を引き締めていく。前2台が独走、みたいな展開は避けたいので、早めに仕掛けたい」

4位 26号車・白崎稜(ZAPスタッフリソースED)58秒431 トップと0.264秒差

予選4位の白崎稜(ZAPスタッフリソースED)

 「最初の方はタイムが出てなかった。身体的にも調子悪いのかもしれないが、走れていない。速い感覚もなくて、最後の最後でベストラップは出ているが、これはなんとかしないといけない。車両は問題ないが、自分の感覚で今日の路面と昨日の路面(の違い)で、何か自分で(走りを)変えてしまっているのかもしれない。データを見て決勝で修正する」

5位 71号車・武者利仁(ゼンカイレーシング遊技闘速ED)58秒507 トップと0.340秒差

予選5位の武者利仁(ゼンカイレーシング遊戯闘速ED)

 「(中盤からタイムが伸びなかった?)走り方とかアジャストできていなかった。決勝に向けてはロガーのデータとオンボードの画面を見て、見直そうと思う」

6位 52号車・岩本瞬(ファーストガレージ小倉学園S2)58秒737 トップと0.570秒差 

予選6位の岩本瞬(ファーストガレージ小倉学園S2)

 「(終盤にタイムが上がって来た?)調子悪いです。思ったタイムに届いていない。最低でも(58秒)前半は出したかったが、全然ダメだ。(セッティング?)全体的にマシンが調子悪い気がするが、もちろん自分の問題もある」

 決勝は15時10分スタート予定。前回優勝して一皮むけた感のある田上がスタートから抜け出すか。前戦でも田上と並んでフロントロウから発進しつつ痛恨のスタートミスで順位を失った安田が今度こそスタートを決めるか、注目だ。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazhiro SEKINE
Asako SHIMA


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