スーパーフォーミュラ・ライツ鈴鹿合同テスト
セッション1(3月8日12時15分~14時20分)
昼過ぎから始まったSFライツの合同テストは、暖かな日差しのなかでスタートを迎えた。今シーズン参戦するドライバーもここで顔を揃えることになる。
注目は、チャンピオンを争うであろう名門トムス、近年トムスと互角の勝負を繰り広げているB-Maxレーシング、そして戸田レーシングの3チームのマシンに乗るドライバーだろう。
トヨタ勢のトムスは、2年目の平良響、昨年のFIA-F4チャンピオンの野中誠太、FRJチャンピオンの古谷悠河、そして今回は欠場のようだが、小高一斗の4台体制と盤石の布陣だ。
一方、ホンダ勢は今シーズンから育成プログラムであるHFDP(ホンダフォーミュラドリームプロジェクト)カラーのマシンを2台走らせる。1台は従来からホンダの育成プログラムを担っていた戸田レーシングの2号車。このマシンには昨年FIA-F4で活躍した太田格之進が乗る。
もう1台のHFDPカラーはチャンピオンナンバー1を背負い、今年からホンダの育成プログラムを担うことになったB-Maxレーシングからのエントリー。このマシンは同じFIA-F4の上位ランカー、木村偉織がドライブする。
そしてB-Maxレーシングからはもう1台、チームのエースナンバー50のマシンを菅波冬悟がドライブする。菅波はスーパーGT(300クラス)で優勝経験もあり、昨年のGR86/BRZレース(プロクラス)では並み居る強豪を抑えてチャンピオンを獲得した有望株だ。
テスト開始から速さを見せたのは野中。早々に1分52秒071を叩き出す。これに続いたのは菅波(53秒047)、太田(53秒147)、木村(53秒708)、川合(54秒038)……。
31分経過したところで、古谷がS字でコースアウトからクラッシュ。損傷は大きくはないが以降の走行を断念せざるを得なくなってしまった。
1時間を経過すると、各車揃ってタイムを短縮してくるが、やはり野中の速さが際立っており、1分51秒629まで削り取り、2位太田(52秒742)に1秒以上の差をつけた。
参戦2年目となる平良も大きくタイムを縮め52秒838→52秒059と自己ベストを更新し2位に浮上した。これで上位陣は、野中、平良、太田、菅波、木村、川合、平木の順となった。
マスタークラスはお馴染みの3名が参加。DRAGON(54秒266)、今田信宏(55秒009)、植田正幸(56秒475)と年齢を感じさせない走りを見せている。
終盤になると野中は更にタイムを縮め1分51秒043をマーク。2位平良との差を1秒に開いた。
残り20分となったところで、菅波が自己ベストを更新し(52秒676)、更に攻めた次の周にスプーンコーナーでコースオフ。グラベルにはまってしまい走行中断。マシンにダメージはないようだ。
残り8分で走行が再開すると、各車待っていたようにコースイン。次々に最後のアタックを行う。
最後のアタックで平良、太田、木村、そしてマスタークラスの3人がタイムアップを果たした結果、最終順位は、野中、太田、平良、木村、菅波、川合、平木、今田、DRAGON、古谷、植田となった。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Katsuhiko KOBAYASHI