4月3日、フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第1戦レース3の決勝が静岡県・富士スピードウェイで行われ、降り続く雨のなか澤龍之介(Sutekina Racing)がまたしてもポール・トゥ・ウィン。この週末を3ポールポジション、3勝、3ファステストラップと完全勝利で締めくくった。
マスタークラスも、クラスポールスタートのHIROBON(Rn-sportsF111/3)が3連勝。初参戦とは思えない安定した走りを見せた。
雨は午後になっても止むことはなく降り続けた。ただ、コンディションは午前に行われたレース2とあまり変わっていないようだ。各チームはレース2での経験を踏まえてマシンをアジャストしてレースに臨んだ。
レース2と同様にセーフティカー(SC)ランでのスタートとなったが、雨量が多いためSCラン4周の後に実質のスタートが切られた。
好スタートを決めたポールポジションの3号車・澤は、「SCランで変更したセッティングが当たっているのが分かった」と、1周目から猛プッシュ。2位の97号車・小川颯太(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)より2秒も速いラップタイムで周回を重ねる。
後方では6番手スタートの6号車・片山義章(Team LeMans F111/3)が、順位を上げようと急ぐ中でGRスープラコーナーでスピン。逆に8位まで順位を落としてしまい、マスタードライバーを抜いて4位まで順位を回復するのに、4周を費やすことになってしまった。
トップ澤は、2位小川との差を6周目4.9秒、8周目7.6秒、10周目には11.8秒と、毎周ごとにファステストタイムを更新しながら快走を続け、「ぶっちぎる」の言葉どおりのレースを見せる。
スタートから僅差で競り合ったのが2位小川と3位の8号車・小山美姫(F111/3)。その差は終始2秒以内と、小山は小川がミスをすれば即座に逆転可能な位置でレースを続けたが、「後ろは見ないようにした」という小川は、レース1,2の汚名返上と、最後まで小山を従えて走りきった。
30分が経過したため、レースは13周でチェッカーとなったが、澤は最後まで手を抜くことなく走り、最終的に20秒という大差をつけて完勝。ようやく自分の目指すレースができたと笑顔でマシンを降りた。
マスタークラスも、時折コースを外れるなど危ない場面はあったものの、HIROBONがクラス2位の14号車・田中優暉(アスクレイ☆イーグルスポーツ)に50秒近い大差をつけて3連勝。最後尾スタートの4号車・今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が最後は田中の背後まで迫り3位に入った。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Yoshinori OHNISHI