SUPER FORMULA

SF:第3戦オートポリス決勝は悪天候により赤旗終了 優勝は#36アレジ

決勝レースがスタートした

2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の決勝が5月16日、大分県日田市のオートポリスで行われた。レースは悪天候により13周で赤旗中断となり、そのまま終了となったが、ポールポジションの#36ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)がスタートからトップを守り切ってスーパーフォーミュラ初優勝を手にした。(天候:雨 コース:ウェット)

スタート直後、1コーナーの攻防

優勝はジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TOM\'S SF19)

決勝2位は阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING SF19)

決勝3位は松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF19)

第3戦決勝は当初の予定から大幅に遅れて午後2時55分にフォーメーション開始。雨は止んでいるが、路面はウェット。気温、路面温度ともに22℃。ウェット宣言が出されており、全車ウェットタイヤで走行を開始した。

スタートでトップに立ったのはポールポジションの#36アレジ。予選4番手の#19関口雄飛(carenex TEAM IMPUL SF19)が2位に浮上し、13番手スタートの#51松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF19)がなんと3位にジャンプアップしてきた。

その後方では1コーナーで#20平川亮(carenex TEAM IMPUL SF19)に#38坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING SF19)が追突、平川はアウト側に飛び出し、#38坪井もスピン。揃ってレースを終えることに。後続もこの2台を避けようとコース外に飛び出すなど大混乱に陥ったため、早くも2周目からセーフティーカー(SC)が導入されることになった。

1周を終えての順位は#36アレジ、#19関口、#51松下、#15大津、#38阪口、#12塚越。予選2番手の#37宮田はスタートで出遅れて8位まで後退してしまった。

SCは4周目にピットイン。5周目からレースは再開される。するとその直前に2位を走っていた#19関口が最終コーナーで加速状態に入った直後にまさかのコースアウト。これで#51松下が2位に浮上し、#15大津弘樹(TEAM MUGEN SF19)が3位に。#19関口はすぐに戦列に復帰したものの8位に後退してしまった。

さらに6周目の1コーナーでは#16野尻智紀(TEAM MUGEN SF19)が大外から#19関口を抜き去って8位に浮上すると、8周目の1コーナーで再びアウトから#14大嶋和也(NTT Communications ROOKIE SF19)を捉えて7位に浮上する

#19関口は第1ヘアピンで#7小高一斗(KCMG Elyse SF19)にも並びかけられるが、ここはなんとか押さえ込んだ。その#7小高を今度は最後尾スタートから着実に順位を上げてきていた#64大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING SF19)が捉えて9位に浮上した。

その前方では#39阪口が8周めの第2ヘアピンで#15大津を捉えて3位に浮上。#37宮田莉朋(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)も9周目の第2ヘアピンで#15大津を捉えて4位まで挽回してきた。大津はその次のコーナーで#12塚越広大(ThreeBond SF19)の先行をも許してしまうが、#12塚越はファイナルコーナースタンド手前で姿勢を乱してスピン、13位に後退してしまった。

これで5位に復帰した#15大津を今度は#16野尻が10周目の100Rでパスして5位に浮上した。

その後、トップが11周目に入ったところで雨足が強まったため、この日2度目のSCが入ったが、隊列が13周目に入ったところで赤旗が提示されてレースは中断となった。

この時点での順位はトップが#36アレジ、2位が#51松下、3位が#39阪口。以下#37宮田、#16野尻、#15大津と続いて#64大湯が7位だ。

またこの中断の間にレースダイレクターの判断でタイヤ交換が許可されることになり、12周目にピットインしてタイヤを交換した#6牧野以外はここでタイヤを交換してレース再開を待つことになった。

しかし中断の間に天候が悪化したため、大会審査委員会は午後4時30分にレースの終了を宣言。国際モータースポーツ競技規則により11周終了時点の順位がレース結果となり。各選手の獲得ポイントは通常の半分となった。

この結果、#36ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)が参戦2戦目にして初優勝を達成。赤旗提示まで2位を走行していた#51松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF19)に対してはレース後に、スタート手順違反があったとした5秒加算のペナルティがあったため、#39阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING SF19)が2位、松下は3位という結果になった。

次戦の舞台は宮城県村田町のスポーツランドSUGO。6月20日決勝だ。

表彰式: 左から3位・松下 信治、優勝・ジュリアーノ・アレジ、2位・阪口晴南

優勝したジュリアーノ・アレジと舘信秀チーム監督

優勝したジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)のコメント

「チームに感謝したい。最初の優勝だけど、最後まで走り切って勝利を味わいたかったので残念な気もします。でも勝てたことは嬉しいし、引き続き頑張りたいと思います」

「母には電話でおめでとうと言ってもらいました。父とはまだ話していません」

「勝因は速いクルマ。チームスタッフがたくさん仕事をしてバランスの良い車を作ってくれました」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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