JAF F4選手権

JAF-F4:第2戦もてぎ公式予選 チェッカー後のタイムアタック合戦を黒沼聖那が制する

 JAF-F4地方選手権シリーズ第2戦は4月25日(日)にツインリンクもてぎで公式予選が行われた。

 各地を転戦するJAF-F4地方選手権シリーズはもてぎチャンピオンカップレースシリーズ第2戦として開催され、前戦鈴鹿からの転戦組5台と今期初参戦組が5台、そして今回がレースデビューとなる新人1台を加えた計11台がエントリーされた。しかしながらこの中で、前戦鈴鹿で決勝がピットスタートとなるも5位まで追い上げて速さを見せた2号車・宮下源都(Rnsports制動屋KKZS)が23日の練習走行中にエンジンがブロー、代替エンジンもない事からエントリーを取り消し。10台での予選となった。

今回レースデビュー戦を迎えた20号車・金森優輝(ハンマーレーシング☆ハヤテ)インタビュー(前日の練習走行1回目時点のもの)
 「これまでスポーツカートやレンタルカートに乗った程度で本格的なレースは今回が初めて。チームオーナーの井澤さんに今回デビューのチャンスを貰った。練習走行は今日の他には前週にここ(もてぎ)で1回行っただけなので、ほぼぶっつけ本番な感じ。タイムはここまで1分58秒0台がベストだが、走る都度コンマ5秒ぐらいずつ短縮できているので、本日あと1回の練習で明日の本番に向けて合わせ込んで行きたい。デビュー戦だがどんどん攻めて良い結果を出したい」
ハンマー井澤チーム代表のコメント(予選後)
 「彼は元々才能がある子で、今年はトヨタのレーシングスクール(TGR-DCレーシングスクール)を受講している。TGR-DC自体誰でも受講できる訳ではないので、今後が楽しみだと思っている」

 午前9時35分から20分間の予選が開始。天気予報では決勝開始の頃の降雨が予想されているが、この時点では快晴で絶好のドライコンディション。92号車・黒沼聖那(ファーストガレージ&Sウインズ)を先頭に全車がコースインする。

 各車タイヤのウオームアップを終えて残り時間が11分になった時点で黒沼が1分55秒911とトップに立ち、各車が黒沼をターゲットにタイムアタックを本格化させる。

 残り10分を切り47号車・徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)が第1、第2セクターで全体ベストタイムを出すと1分55秒604でコントロールラインを通過しトップに上がる。黒沼は2番手に落ち3番手に19号車・ハンマー伊澤(令和雪合戦ハンマーR☆ハヤテ)がつける。またルーキー金森も前日の練習走行を1秒上回る1分57秒074を出して5番手へ。

 続く周回で黒沼が1分55秒399で再び首位を奪回すると残り6分時点でさらに1分55秒191とタイムを刻む一方で徳升もセクターベストを出して応酬するもラップをまとめ上げて再逆転するには至らない。

 残り2分となり黒沼は1分55秒023と54秒台に迫り、井澤が他車より最高速が5キロ以上遅い状態ながら1分55秒371で2番手へ浮上。徳升も1分55秒553の自己ベストを出すが3番手へドロップ。

 20分が経過しチェッカードフラッグが降られる下で各車最後のタイムアタックを仕掛ける。井澤が第1、第2セクターでベストタイムを出すとその勢いのままコントロールラインを通過し1分54秒999で遂にトップに立ち、初のポールポジションを獲得したかに見えた。

 しかしながら最後にコントロールラインを通過した黒沼がそれを上回る1分54秒787を叩き出してポールポジションの座から井澤をひきずり下ろし、井澤は悔しい2位。セカンドロウは3番手徳升の隣に55号車・河野靖喜(CMS★RN2000)が並んだ。ルーキー金森は5位、Hパターンのトランスミッションで走るHクラストップの86号車・川原悠生(ファーストガレージ&Sウインズ)が総合6位となった。

■予選後のコメント

ポールポジション 92号車・黒沼聖那(ファーストガレージ&Sウインズ)

 「(走行後にタワー3階に呼び出されていたが?)コースオープンの前に出て行ってしまったのでお叱りを受けた。タイムとしては1分54秒台を目標にしていたので、それが出せて良かった。決勝に向けても今の調子でスタートを決めて走りたい」

2位 19号車・ハンマー伊澤(令和雪合戦ハンマーR☆ハヤテ)

 「前日の練習からストレートが全然伸びていなくて、原因と思われる箇所の対策もしたのだが、まだ足りない。その条件でこのタイムが出せたのだから結果はいいとも言えるが、決勝までに修正できないとするとレースではかなり不利だ。ポールポジションを取ったことが無かったので、チェッカー受けた時に電光表示の一番上に「19」が見えた時は「やったー!」と思ったが、自分の後ろからタイムアタックしてくる選手がいたので抜かれるかな、とは覚悟していた」

3位 47号車・徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

 「狙っていたタイムよりはちょっと遅かった。昨日の練習走行に比べて気温が上がり、クルマと自分の兼ね合いがうまくいかなかったのが要因だと思う。決勝に向けてはギアレシオを少し変えて、勝負をかけられるポイントを増やして行こうと考えている。3番手でタイムも僅差なので決勝では(勝負に)行けると思う」

5位 20号車・金森優輝(ハンマーレーシング☆ハヤテ)

 「コーナーのフィーリングはすごく良かったのだが、ストレートスピードが他の車と比べて10キロくらい遅かった。(19号車もストレートが遅いとの事でマシン(疾風)共通の問題か?)今も原因を探っていて、これが解決できれば決勝でもいい所を走れるのではないかと期待している」

 決勝は13時10分開始予定。50%の降雨予報の中、どんなレースコンディションとなるか予断を許さない。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE


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