3月14-15の二日間、無観客で開催されている2020スーパーGT公式テスト岡山。二日目午前のセッション3は#14WAKO'S 4CR GR Supra(大嶋和也/坪井翔組)がトップタイム。2番手に#36au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組)が続き、トヨタGRスープラが1-2という結果になった。GT300クラスは#2シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝組)がトップだった。
二日目を迎えた岡山公式テストは朝から好天に恵まれたが、昨日の雨の影響で路面はまだウェットのまま。このため午前9時から行われたセッション3は各車ウェットタイヤを装着して走り始めることになったが、開始から1時間もするとスリックタイヤで支障なく走行できるレベルまで路面コンディションは回復してきた。
しかしそれでも気温、路面温度ともになかなか上がってこなかったため、アウトラップでのスピンやコースアウトが相次ぎ、計5回の赤旗中断が発生。
2回目の赤旗の原因となった#19WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組)はモスエスでバリアに突っ込んだことでフロント周り、リヤ周り共に大きなダメージを負うことになり、早々と走行を断念せざるを得なくなっている。ドライブしていた国本も一時メディカルセンターに運び込まれたが、幸い大きな怪我もなく、自ら歩いてピットガレージに戻ってきている。
一方、昨日の午後に大きなクラッシュを喫した#6ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗/ 堤優威組)も修復が間に合い、コースオープンと同時に阪口が精力的に周回を重ねた。
そうしたなか、GT500クラスは昨日総合トップとなった#17KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組)は序盤から好タイムを連発、何度もタイミングモニターの最上段に躍り出る。昨日総合2位となった#8ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組)も17号車と争うようにタイムを上げ、走行開始から2時間余りが過ぎたところで1'18.486を記録してトップに浮上。すると17号車もその数分後にバゲットが1'18.358を叩き出してトップを奪い返してみせた。
しかしセッション終盤には#36au TOM'S GR Supraが関口の果敢なドライブで1'18.351を記録。終了間際には#14WAKO'S 4CR GR Supraの坪井が1'18.123を叩き出してトップに。終わってみればGRスープラの1-2という結果となった。
なおニッサン勢の最上位は#23MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)の6位。しかしトップとのタイム差は僅か0.602。終わってみれば上位10台がトップから1秒以内という接戦になった。
GT300クラスは#2シンティアム・アップル・ロータスが序盤から好調。#34Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/ジェイク・パーソンズ組)とタイムを争い、最終的に加藤が1'25.595を記録してトップで走行を終えている。道上が1'26.144を記録して2位の34NSXに続いたのは今季マザーシャシーベースのマークXからJAF-GT規定のGRスープラに車両を変更した#52SAITAMATOYOPET GB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰組)。ベストタイム1'26.235と、トップからコンマ3秒差につけている。
岡山公式テストはこのあと午後1時30分より最後の走行となるセッション4を150分間の予定で実施する。セッション冒頭にはスタート練習、2時15分からは3度目のFCY訓練も予定されている。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Katsuhiko KOBAYASHI