SUPER GT

SGT:第1戦岡山決勝 雨とアクシデントで大荒れのレースは31周で赤旗終了。GT500は#8ARTA NSX GT、GT300は#96K-tunes RC F GT3が優勝

2019オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の決勝は、4月14日に岡山国際サーキットで行われたが、相次ぐクラッシュと雨によりスタートからセーフティーカーランと赤旗中断が繰り返され、31周をもって終了となった。優勝はGT500クラスが#8野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT)、GT300クラスは#96新田守男/阪口晴南組(K-tunes RC F GT3)だった。
(天候:雨 コース:ウェット)

GT500クラスのスタートシーン

GT300クラスのスタートシーン

開始早々にクラッシュした佐藤公哉(HOPPY 86 MC)

高木真一をパスする新田守男

GT500クラス優勝は野尻智紀/伊沢拓也組(ARTA NSX-GT)

GT500クラス2位は松田次生/ロニー・クインタレッリ組(MOTUL AUTECH GT-R)

GT500クラス3位は佐々木大樹/ジェームス・ロシター組(カルソニックIMPUL GT-R)

GT300クラス優勝は新田守男/阪口晴南組(K-tunes RC F GT3)

GT300クラス決勝2位は高木真一/福住仁嶺組(ARTA NSX GT3)

GT300クラス決勝3位は脇阪薫一/吉田広樹組(埼玉トヨペットGBマークX MC)

レース終了をアナウンスする板東正明GTA社長

GT500クラスの表彰式

GT300クラスの表彰式

開幕戦決勝は午後2時30分にスタート。ウォームアップ走行から雨が降り始めていたこともあり、セーフティーカー(SC)スタートとされた。SCは2周目にピットイン、3周目から追い越しが可能となった。

ホールショットはポールポジションの#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)。その後方では予選3位の#1山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)がヘアピンで#12佐々木大樹(カルソニックIMPUL GT-R)のインをついて2位にジャンプアップ。しかしその頃1コーナーでGT300クラスの#25佐藤公哉(HOPPY 86 MC)がスピンオフ。同じマザーシャシーの#5平木湧也(ADVICSマッハ車検MC86)を巻き込むクラッシュが発生したため再びSCが導入され、車両回収ののち11周目からリスタートとなった。

するとすかさず#1山本が11周目の1コーナーで#23クインタレッリにアウトから並びかけ、そのまま並走して2コーナーでトップに浮上。続いて予選4位の#17塚越広大(KEIHIN NSX-GT)もバックストレートで12佐々木と23クインタレッリを一気に抜き去り、2位にジャンプアップしてきた。続いて#8伊沢拓也(ARTA NSX-GT)も13周目のヘアピンで#12佐々木を抜いて4位に上がってきた。23号車は雨量が少ないと予想してミディアムコンパウンドのウェットタイヤを装着していたことが裏目に出て、SC中に充分な熱を入れることができず、抗うすべがなかったようだ。

しかしその後方でまたしてもGT300クラスの多重クラッシュが発生。2コーナー立ち上がりで失速した#10星野一樹(GAINER TANAX triple a GT-R)とその脇をすり抜けようとした#88小暮卓史(マネパ ランボルギーニ GT3)が接触。#88星野はそのはずみでモスエスイン側のウォールに突っ込み、これに巻き込まれる格好で#7ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(D'station Vantage GT3)が追突。そしてさらに#33マーチー・リー(エヴァRT初号機X Works GT-R)も行き場をなくしてアウト側に飛び出してしまったのだ。これによりメインポストからは赤旗が提示され、レースは中断となってしまった。

車両回収とバリアの補修を行ったのち、レースは3時45分にSC先導で再開され、20周目にリスタート。すかさず#8伊沢が#23クインタレッリをパスして3位に浮上、ホンダNSXが1-2-3を形成する展開となったが、24周目の1コーナーでなんと#17塚越が#1山本を押し出してしまい、#1山本はグラベルに捕まってしまった。これにより又してもSCが導入されることとなった。さらにSCラン中にモスエスで#50山下亮生(ARNAGE AMG GT3)がクラッシュ、さらに雨脚が強まってきたため32周目に入ったところで二度目の赤旗中断となってしまった。

結局天候は回復せず、4時45分に監督ミーティングが招集され、その場でレースの終了が伝えられることに。規定周回数82の75%を満たしていないため、選手権ポイントは通常の半分とされた。

GT500クラスは17号車に1号車との接触によるペナルティが課せられたため、#8ARTA NSX GTが繰り上げで優勝とされた。2位は#23MOTUL AUTECH GT-R、#12カルソニックIMPUL GT-Rだった。

アクシデントの相次いだGT300クラスは12周目の2コーナーで#96新田守男(K-tunes RC F GT3)がポールポジションの高木真一(ARTA NSX GT3)を抜き去ってトップに浮上、そのまま逃げ切って開幕戦を制した。今回がデビュー戦の阪口晴南は1周も走らないまま初陣を飾った格好だ。2位は#55ARTA NSX GT3、3位は#52脇阪薫一/吉田広樹組(埼玉トヨペットGBマークX MC)だった。

次戦の舞台は富士スピードウェイ。5月4日に500kmの決勝レースが行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum


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