鈴鹿クラブマンレース第1戦、S-FJ鈴鹿シリーズは22日、鈴鹿サーキット西コースで決勝を行い、スタートでトップに立ったポールポジションの坂口夏月(テイクファースト)が、後続を徐々に引き離し21分7秒661で独走優勝を飾った。
決勝は午後12時45分にフォーメーションラップが始まった。予選終了後から雨は落ちていないが気温が低く風が無いため路面はウェットコンディションのまま。13台が1周を回ってグリッドにつき14周のレースがスタートした。
スタートを制したのはポールポジションの坂口夏月(テイクファースト)。トップで130Rに向かうが、予選2位の八巻渉(モレキュールアキランドイーグル)はホイールスピンが多く4位まで落ち、2位には予選3位の平優弥(TeamNaoki☆LEPRIX 10V)が上がる。3位には予選5位の板倉慎哉(AMORE表参道☆JFA☆R&D10V)が続いた。
トップに立った坂口は徐々に後続を引き離しにかかる。9周目には2位以下を7秒5離すと、その後はその差を保ったまま最終ラップまで走りきり、独走優勝を飾った。
2位でレースを始めた平はペースが上がらない。1周目に板倉をパスしてきた八巻に徐々にその差を詰められ、5周目にはテールトゥノーズとなった。
平は巧に八巻をブロックしてレースは進行するが、9周目に入った130Rで八巻がアウトから平に並びかけついに前に出ることに成功する。平もあきらめず、シケインでインから八巻の前に出るが、平の動きを冷静に見ていた八巻がクロスラインで抜き返し、このバトルに決着を付けた。
八巻は12周目にこのレースのファステストラップ1分29秒529をたたき出し、2位でゴール。3位には平が入った。
予選4位の平木玲次(RS Fine 10V)は後方集団に埋もれてオープニングラップを戻ってきたが、ここから怒涛の追い上げを見せる。2周目に9位、3周目に7位、5周目に6位、6周目に5位、12周目には前を走る板倉を抜き去って終わってみれば予選順位と同じ4位でゴールした。
5位には板倉が、6位には住山晃一朗(TeamNaoki☆PACS☆レプリED)が入った。
ウェット路面で格上の速さを見せつけ、独走優勝を飾った坂口はこのレースのみのスポット参戦。他カテゴリーへの参戦に向け強力な交渉材料を手にした。八巻もまた全戦参戦は未定とのことだが、希望する全戦参戦に向け、今回の2位はスポンサーへの説得材料となるはずだ。
3位に入り全戦参戦が確定している平は、シリーズチャンピオンに向け好スタートを切った。
初レースながら素晴らしい追い上げを見せた平木も楽しみな逸材。課題のスタートを克服すれば次戦以降優勝争いに絡んできそうだ。
第2戦は3月29日、今回と同じ西コースで予選・決勝が行われる。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI