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SGT:第4戦富士決勝 佐々木大樹涙の初勝利!!#24D'station ADVAN GT-Rがヨコハマタイヤに5年5か月ぶりの勝利をもたらす

2015オートバックス スーパーGT第4戦「富士GT300kmレース」の決勝が8月9日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、予選6番手からスタートした#24D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)が後半見事な追い上げでトップに立ち、そのまま逃げ切って今季初優勝を遂げた。
GT300クラスはポールポジションからスタートした#55ARTA CR-Z(高木真一/小林崇志組)が序盤から一気に後続を引き離して優勝した。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日20,400人/決勝日36,400人/大会総入場者数56,800人)

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決勝レースは午後3時より66周で行われた。
スタートでトップに立ったのはポールシッターの#38ZENT RC F。立川祐路のドライブで序盤から後続を一気に引き離しにかかる。
その後方では#36ペトロナスRC Fのジェームス・ロシターと#8ARTA NSXの野尻智紀が激しい2い争いを展開した。

3周目の1コーナーで一旦はロシターの先行を許した野尻だったが、15周を過ぎたあたりから再びロシターに追いつき、20周目のホームストレートでついに並走状態に持ち込んだ。
しかし1コーナーへの進入で野尻は周回遅れの#10GAINER GT-Rを駆るアンドレ・クートと接触、なんとかコースに踏みとどまったもののロシターとの差は開いてしまった。
それでも野尻は再びロシターを追い上げ、29周目の最終コーナーでインをついて2位を奪い返した。

ところが8号車は32周終わりに行ったピット作業に時間がかかってしまい、同じ周にピットインした#1モチュールGT-R、#24D’STATION GT-Rの先行を許してしまった。
そればかりか8号車は44周目に差し掛かったところで左リヤタイヤをバーストさせてしまい、そこでレースを終えることに。

これで2位争いは#36ペトロナスRC Fと#1モチュールGT-Rの2台に絞られた。
その#1モチュールGT-R。後半を担当したロニー・クインタレッリは36号車を駆る伊藤大輔を激しく攻め立て、39周目の13コーナーで伊藤をかわして2位に浮上すると、トップを快走する#38ZENT RC Fをも追い上げにかかった。
一時は5秒以上あった両者の差は43周終了時点でわずか2.2秒に。
その4周後にはついにその差は1秒となり、50周を消化する頃には完全にテール・トゥ・ノーズの状態になった。

しかし50kgのウェイトハンデと引き換えに燃料リストリクターを1ランク絞った1号車ではホームストレートで全く38号車についていくことができない。
1コーナーへのブレーキングやセクター3のコーナリングで38号車を駆る石浦宏明の隙を窺うクインタレッリだったが、決め手を欠いたまま周回を重ねることになった。

その2台の後方に次第に近づいてくるクルマがあった。
佐々木大樹の駆る#24D’station GT-Rだ。
佐々木は#100レイブリックNSXの後ろ、4位でコースに復帰すると、100号車を駆る伊沢拓也と10周以上にわたる激しいドッグファイトを展開、56周目の最終コーナーで漸く周回遅れに詰まった伊沢をかわして2位に浮上すると、そのままの勢いでトップ2台より1秒半以上速いペースで追い上げを開始した。
56周終了時点での石浦と佐々木の差は4.7秒。
それが57周目には3秒差となり、59周目にはわずか1.6秒差にまで迫ってきた。

そして60周目。
最終コーナーでクインタレッリのインをついて2位に浮上した佐々木はそのまま石浦に食らいつき、61周終わりのホームストレートで石浦のスリップストリームから抜け出してトップに浮上、そのまま一気に石浦を突き放しにかかり、最後は4.7秒の大差をつけてフィニッシュ。見事今季初勝利をものにした。
これは昨年GT500にステップアップした佐々木にとっての初勝利であり、コンドーレーシングと横浜ゴムにとっては2010年3月の鈴鹿以来、実に5年5か月ぶりの勝利。
今大会からスーパーGTに復帰したクルムにとっては2004年7月の第4戦十勝以来の勝利だ。
2位には#38ZENT RC F、3位にはファイナルラップの最終コーナーでJ.P.デ・オリベイラが#1モチュールGT-Rをかわした#12カルソニックGT-Rが入った。

一方GT300クラスは、ポールシッターの#55ARTA CR-Zが軽量化のためにクールスーツをオフにするというギャンブルを敢行。
スタートドライバーの高木はスタートから一気に後続を突き放し、30秒以上のマージンを築き上げて小林にバトンを渡すと、小林も後続とのギャップをみながら巧みにペースをコントロールして最後まで危なげない走りで今季初勝利を達成。
2位には#7Studie BMW Z4や#0GSR 初音ミクBMW、#11GAINER SLSらとの激しいバトルを制した#65LEON SLSが入った。
なお0号車はピットストップ後に右フロントタイヤがぐらつくトラブルに見舞われて2度目のピットインを強いられて後退、7号車も37周目にタイヤバーストによりリタイヤとなり、11号車が3位表彰台を獲得した。

次戦の舞台は鈴鹿サーキットでの伝統の1000kmレース。
8月30日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum


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