- コース:富士スピードウェイ(4.563km)
- 予選:6月6日(土)曇り:ドライ
- 第8戦決勝:6月6日(土)曇り:ドライ
- 第9戦決勝:6月7日(日)曇り:ドライ
富士スピードウェイでF3の第4大会(第8,9戦)が行われ、第8戦は山下 健太(PETRONAS TEAM TOM'S)が逆転勝利で今季4勝目。ニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S)が2位で続き、トムス勢が今季2度目の1-2フィニッシュを飾った。第9戦はキャシディがポール・トゥ・ウィンでこちらも今季4勝目。山下は3位に入った。
全日本F3選手権の第4大会(第8戦、第9戦)が6月6日(土)と7日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。
スーパーフォーミュラとの併催で行われることの多い全日本F3だが、今大会はF3単独開催。
明日のトップドライバーを目指す若手により争われているF3、今季は参戦2年目となる19歳の山下 健太(PETRONAS TEAM TOM'S)と、チームメイトの20歳、ニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S)がこれまでの7戦でそれぞれ3勝ずつを挙げているが、山下は2回のリタイアでの無得点レースがあり、ポイントランキングでは首位のキャシディに対し、6ポイント差の2位につけている。
5日(金)の占有走行までは好天だった富士だが、金曜夜に降雨に見舞われた。予選と第8戦決勝が行われる6日(土)は、朝には雨は止んだものの、曇り空で肌寒く感じる天候。
午前9時からの予選の時点では、場所によっては少し濡れた場所も残っているものの、ほぼドライコンディションで、第8戦、第9戦と10分間ずつのセッションが実施された。
第8戦の予選は、僅差での激しいタイム争いとなり、最終的に上位6台はわずか0.2秒以内。山下はポールタイムに100分の3秒届かず、それでも最前列2番手。キャシディは僅かな遅れながら5番手となってしまった。
10分間のインターバルを経て行われた第9戦予選では、今度はキャシディがポールポジションを獲得。山下は2列目3番手につけた。
予選に続き、相変わらず黒い雲が空を覆い、肌寒い中、午後1時50分より第8戦の決勝レース(15周)がスタートした。
2番手の山下はややスタートで出遅れたものの2位をキープ。首位を逃げる車両を追い、ホームストレートではスリップストリームにつける距離で追撃を続けた。
数周にわたってストレートでの攻防を見せた山下は、5周目の最終コーナーでインをつき、立ち上がりで並ぶと、そのまま1コーナーを制し、首位に立った。
5番手スタートのキャシディは、スタートでひとつポジションを上げると、前を行くライバルと激しい3位争いを繰り広げていたが、山下にかわされた車両もこのバトルに加わり、三つ巴の2位争いに。前の2台のバトルの隙を突き、6周目にキャシディが2位へ浮上。トムスの1-2体制となった。
その後、一時は首位山下がキャシディに対し2.7秒ほどまで差を広げたが、終盤に入るとキャシディがファステストラップをマークし追い上げ。しかし、山下が逃げ切り、今季4勝目を挙げた。
2位のキャシディはファステストラップの1ポイントを獲得し、山下とのポイント差は2ポイントのみ詰まることとなった。
7日(日)は、土曜日よりは暖かい、薄曇りの天候の下、午前10時40分に、シリーズ折り返しとなる第9戦決勝(21周)のフォーメーションラップが開始された。
スタートでは、2,4番手の車両が好ダッシュを見せ、ポールポジションのキャシディ、3番手グリッドの山下は3,4位で1コーナーへ。
2周目の1コーナーでキャシディが前走車をかわし、2位浮上。この時点で1.6秒あった首位との差を詰めて行った。一方、山下もこの前走車に追いつき、3位争いとなったが、ストレートスピードで若干分のあるライバルに、山下は苦戦。キャシディと首位車両、3位の車両と山下による僅差でのバトルが続いた。
毎周、最終コーナーで仕掛けるもパスするまでには至らなかった山下は、11周目の最終コーナーで前に出ると、続くストレートで2台はもつれ合うようにバトルを続け、1コーナー進入では山下が先行。そうはさせじとアウト側で粘ったライバルはコースオフ。これで3位に浮上した山下は、首位を争う2台を追った。
首位争いは、0.5秒差くらいのまま10周以上に渡って続いていたが、16周目、キャシディがついに首位を奪取。首位を争う2台がバトルでペースが落ちている間に、3位の山下はファステストラップをマークしながら追い上げ、3位浮上時に5.8秒あった差を着実に詰めていったが、最後は2.4秒届かず、3位でフィニッシュ。
キャシディは逃げ切り、ポール・トゥ・ウィンで今季4勝目。山下が3位となったため、2人のポイント差は9ポイントに広がった。
Nクラスでは、小河 諒(TOM'S)が第8戦、第9戦共に制し、今季7勝目と圧倒的な強さを見せている。
TOYOTA GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。