全日本カート選手権FS-125部門(※1)東地域の第2戦が5月10日、新東京サーキット(千葉県市原市)で24周の周回数にて行われ、開幕戦に続き角田裕毅(BirelART)が優勝した。
第2戦の舞台ととなる新東京サーキットは多くのテレビ番組のロケが行われたり、F1ドライバーや国内トップドライバーが度々訪れる人気のサーキットで、全長936mのコースは2本のストレートを中低速コーナーで繋ぐレイアウトとなっている。
今回のレースには21台がエントリーし、快晴の中タイムトライアル、予選ヒート、決勝の順でレースは行われた。
隊列が整わず1周のスタートディレイとなった後、スタートが切られた。オープニングラップに接触はなく、上位陣に順位の変動は見られない。しかし最後尾列からスタートした角田裕毅(BirelART)と佐藤蓮(FLAX-MS)は、6番手と8番手に大きくジャンプアップした。
スタートから2番手とのギャップを保っていた名取鉄平(BirelART)だったが、レース折り返し地点の11周目を過ぎたところで、高野祐太(MAD-CROC K)がピタリとその背後につける。トップ争いを続ける2台に3番手の皆木駿輔(K.SPEEDWIN)が追いついたことでトップ争いが激化。すると最後尾列からスタートしていた佐藤と角田がトップ集団に追いつき、残り10周で5台でのトップ争いに突入した。
18周目の3コーナー、2番手高野がトップ名取に仕掛けたことでレースが大きく動いた。前2台のバトルで行き場をなくした3番手佐藤がコースアウト。6番手へと順位を落とす。その隙を縫って4番手角田が一気にトップに踊り出る。角田、高野、名取という隊列になるが、3番手に順位を落とした名取に後続車両が一気に襲い掛かる。
22周目、激しい3番手争いを繰り広げながら、長縄弘道(LIFEPROOF)、名取、皆木、一條拳吾(スクーデリア LCT)の順で6コーナーに突入。名取が長縄をパスするも、立ち上がりで皆木と一條が接触。皆木は大きく順位を落とし一條はリタイアとなった。その混乱を縫って、順位を落としていた佐藤が3番手に争いに加わり長縄をパスして4番手に順位をあげたところでチェッカー。最後尾列から怒涛の追い上げを見せた角田開幕戦に続き2勝目を飾った。2位には高野が、3位には名取が入った。
全日本カート選手権FS125部門は、5月17日に西地区第2戦が開催される。
- 優勝 角田裕毅(BirelART)
- 「勝てるとは思っていなかったので、ポイントだけでも取ろうと思って決勝に挑みましたが、スタートが思っていた以上にうまく決まりました。前がやりあってくれたおかげで勝てました。2連勝できるとは思っていなかったのですが、次も勝って3連勝を目指したいと思います」
※1 全日本カート選手権は、KF部門とFS-125部門の2つのクラス(部門)に分かれており、日本独自のカテゴリーで全日本カート選手権のファーストステップとなる。東地域と西地域の2つに分かれてそれぞれ5戦が開催され、地域毎の上位者にて東西統一競技を戦い、年間チャンピオンを決定する。ローコスト化とイコールコンディションを目的とし、エンジンは2ストローク125cc水冷のワンメイクで2015年はイアメ・パリラX30となっている。タイヤもブリヂストンのワンメイクとなっており、市販ハイグリップタイヤ(ドライ:YMM ウエット:YLP)が使用される。