SUPER GT

SGT:第8戦もてぎ決勝 #23モチュールGT-Rが独走優勝で逆転チャンピオンに。GT300は上位2台が同ポイントで2勝の#4初音ミクBMW Z4が3年ぶりのチャンピオンに

2014AUTOBACS SUPER GT第8戦「もてぎGT250kmレース」の決勝レースが11月16日、栃木県のツインリンクもてぎで行われ、ポールポジションからスタートした#23MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が圧倒的な速さで後続を突き放し、今季2勝目を挙げた。
さらに#36PETRONAS TOM’S RC F(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組)が10位に終わったため、シリーズポイントでも逆転し、見事2014年のドライバーズチャンピオンを獲得した。
GT300クラスもポールシッターの#11GAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)が独走優勝。しかし#4グッドスマイル初音ミクBMW Z4が3位に入り、年間ポイントが78で並んだため、優勝回数の差で谷口/片岡組がドライバーズチャンピオンをチャンピオンを手にすることになった。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選15,500人/決勝32,000人)

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第8戦決勝は午前1時より53周で行われた。
ホールショットを奪ったのは#23モチュールGT-R。スタートドライバーのクインタレッリが一気に後続を突き放しにかかる。
しかしその後方では3コーナーで#32エプソンNSXがコースオフ、さらにファーストアンダーブリッッジ先の130Rでなんとポイントリーダーの#36ペトロナスRC Fとランキング4位の#12カルソニックGT-Rが接触。12号車はその場でスピンを喫して大きく遅れた上、この件でドライビングスルーペナルティを課せられてしまい、一気に優勝戦線から脱落した。
一方の36号車も左フロントのカナードを失うなど車体にダメージを受けてペースダウンを強いられ、じりじりと順位を落とすことになった。
スタートドライバーは12号車がジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、36号車はジェームス・ロシターだった。

一方、公式予選でのコースアウトにより13番手スタートとなった#37KeePer TOM’S RC Fは、スタートドライバーのアンドレア?カルダレッリのアグレッシブな走りで瞬く間に順位を上げ、1周め9位、9周目に6位、10周めのS字コーナーでは#19ウェッズスポーツRC Fを駆る関口雄飛を捉えて5位、更には11周めのホームストレートで周回遅れに詰まった#36ロシターにも並びかけて4位に浮上してきた。

この時点でトップ3を形成していたのは#23モチュールGT-R、#46S Road GT-R、#18ウイダーNSXのミシュランタイヤユーザーだったが、46号車にはイエロー区間の追い越しにより10秒ストップの裁定が下り、18号車はなんと22周目に行ったピットストップの際にエンジンストール。
この結果#37KeePer RC Fは2位に浮上することになった。

しかしトップを快走する#23モチュールGT-Rとの差は一向に縮まらず、終盤にはむしろ差が開いていく状況に。第2スティントを任された松田は最終的に2位の伊藤大輔に51.744秒の大差をつけて53周を走りきり、第3戦オートポリス以来の今季2勝目を挙げた。

これにより松田/クインタレッリ組はシリーズポイントを81に伸ばし、2位に終わった伊藤/カルダレッリ組の79pt、10位まで後退してレースを終えたロシターの68ptを上回って2014年のドライバーズチャンピオンを獲得した。
さらにはチームタイトルにおいても102ptを獲得し、101ptの37号車を上回ってこちらもニスモが獲得することになった。
3位には伊沢拓也がエンジンストールから猛然と追い上げを図った#18ウイダーNSXが入った。

GT300クラスはポールシッターの#11ゲイナーSLSがハイペースで逃げる一方で、2位以下は#4初音ミクZ4も加わっての激しいドッグファイトが終始展開された。

オープニングラップの3コーナーで#31プリウスを駆る新田守男をパスして2位に浮上した#4片岡だったが、予選8番手から着実に順位を上げてきた#10ゲイナーRn-スポーツSLSに24周目の3コーナーでかわされ、3位に後退。
更には26周めの90度コーナーで#21アウディR8を駆るリチャード・ライアンにもインを突かれて一時は4位に後退した。
しかし4号車は27周目にタイヤ交換とドライバー交代をすませると、34周目にはピットアウトしてきた21号車を抜き返して再び3位に挽回してきた。
1.5秒前後の間隔を保って谷口の隙を窺う21号車の藤井だったが、谷口は最後まで藤井を押さえ込んで3位でフィニッシュした。

一方、スタートからトップを独走していた#11ゲイナーSLSはまったく危なげない走りで後続を次々に周回遅れとし、GT500のフィニッシュ位置の関係も手伝って2位以下を全て周回遅れとして最終戦に勝利した。

この結果、ドライバーズポイントでは谷口/片岡組と平中/ビルドハイム組が78ポイントで並び、今季2勝している谷口/片岡組がチャンピオンを獲得。
しかしチームタイトルでは#11ゲイナーが97pt、#4グッドスマイルは96ptとなり、わずか1点差でゲイナーがチャンピオンを獲得した。

次回2015年の開幕戦は4月4-5日に岡山国際サーキットで行われる。
SROとGTAがBOP(性能調整)値の策定にあたり連携を強化することが既に決まったことで、GT300クラスの勢力分布がどう変化するのか、ストーブリーグの行方はなど、開幕までの話題は尽きない。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum


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