SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第5戦鈴鹿決勝 山本涙のチェッカー!#18ウイダーHSVが今季初勝利を達成。GT300もまさかのトラブルをはねのけて#61BRZが悲願の初勝利

2013スーパーGT第5戦「ポッカサッポロ1000km」は、#18ウイダーモデューロHSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ組)が#23MOTUL AUTECH GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)の追撃を振り切り、今季初勝利を挙げた。これはドライバー二人にとってもGT初優勝だ。
GT300クラスは、スタートから独走していた#61SUBARU BRZ R&D SPORT(山野哲也/佐々木孝太/井口卓人組)に終盤まさかのトラブルが発生、予定外のピットストップを強いられて一時は#4GSR初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也/ヨルグ・ミューラー組)の後塵を拝するが、佐々木孝太が147周目に谷口信輝を捉えてトップを奪い返し、待ちに待った優勝をものにした。

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レースも残り4分の1になり、最後のピットストップのタイミングが迫ってきた。
GT500トップの#18ウイダーHSVと2位の#23モチュールGT-Rは揃って139周目にピットイン。
ここでニスモのピットクルーは迅速な作業でいち早くクインタレッリをコースに送り出すが、童夢のクルーは僅かに先んじて実質トップで山本を送り出した。2台はテール・トウ・ノーズのままアウトラップを走行するが、次第に山本がクインタレッリを引き離し始め、160周を終えた時点では4.7秒、165周終了時点では8.6秒のマージンを築き上げた。
予想外のタイヤの消耗から最初のピットストップを早めに行い、それ以降のスティントが僅かに長めになってしまった23号車には18号車を追うだけの余力は残っておらず、最後は14秒もの差を付けられて2位でフィニッシュせざるを得なかった。

#18ウイダーHSVにとっては2012年の第3戦セパン以来、1年2ヶ月ぶりの勝利、若い山本とマコヴィッキィにとってはこれがスーパーGT初勝利となった。
3位は#36ペトロナスSC。
ピットストップでのトラブルなどから一時後方に沈んでいた36号車だったが、レース後半着実に順位を取り戻し、171周目のスプーンカーブで#12カルソニックGT-Rがコースオフしたことにより3位表彰台をものにした。

最後にまさかの展開が待っていたのはGT300クラスだった。
スタートから終始独走状態にあった#61BRZのディフューザーに突然クラックが入り、この一部が右リヤタイヤに干渉、その影響で次第にグリップを失っていき、まさかのペースダウンを強いられる事態が発生する。
これにより佐々木は2分10秒台での走行を強いられることになり、141周目に5回目のピットストップを敢行。
若干量の給油と破損したパーツの除去、リヤタイヤの交換等を行って作業時間28.5秒でコースに戻っていったが、#4BMWが僅かに前で1コーナーに入っていった。4号車を駆るのは谷口信輝だ。
そこからは谷口と佐々木のドッグファイトが6周に渡って展開された。
コーナリングスピードに勝るBRZだったが、最高速ではBMW Z4に分があり、佐々木は谷口を容易には攻略できないでいた。
それでも147周目のヘアピン立ち上がりで佐々木はアウトから谷口に並びかけ、漸く前に出ることに成功する。
その後は一気に4号車を突き放し、佐々木は一気にゴールまで駆け抜け、昨年の開幕戦でデビューしたスバルBRZに念願の初勝利をもたらした。

なお、2位でフィニッシュした#4BMWはレース後の車検で不合格となったため、2位には#52OKINAWA-IMP SLSが、3位には#62LEON SLSが入ることとなった。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum


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