SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第6戦鈴鹿ノックダウン予選 ルーキー小林が大活躍!! #8ARTA HSVがポールポジションを獲得

2010AUTOBACKS SUPER GT第6戦「Pokka GTサマースベシャル」は8月21日、三重県の鈴鹿サーキットで公式予選を行い、#8ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン/井出有治/小林崇志組)がポールポジションを獲得。今回第3ドライバーとして登録された小林はノックダウン予選のセッション3でアタックを担当し、見事#23MOTUL AUTECH GT-Rを駆るブノワ・トレルイエの追撃を振り切り、GTデビュー戦でポールポジションを自らの手でもぎとった。
GT300クラスは今回エントリー台数を1台に絞って参戦してきた#26CINE CITTA' タイサンポルシェ(イゴール・スシュコ/植田 正幸/密山祥吾組)がポール。第3ドライバーとして26号車に加わった密山が最後のアタックを見事に決め、2位以下を1秒以上ぶっちぎる圧倒的な速さをみせつけた。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:25,000人)

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第6戦の公式予選ではノックダウン方式が採用され、午後3時10分にGT300クラスから予選S1が開始された。

予選セッション1

GT300クラスは23台中16台がS2に進出する。
開始早々に#26タイサンポルシェがトップに立つが、これを#43ARTAガライヤの高木真一が上回り2分08秒007でトップに立った。続いて#11JIMゲイナーフェラーリを駆る田中哲也も2分08秒175で2位に浮上。トップ3は#43、#11、#26の順に。
一方S2進出をかけた16位前後の争いは、#19ウェッズスポーツIS、#7雨宮RX-7、#31apr初号機カローラ、#66アストンマーチンといった有力チームの間で展開されることとなり、この中からは31号車が抜け出し、15位でS2進出を果たした。そして最後の最後にそれまで22位に留まっていた#5マッハ号が7位に滑り込み、#365サンダーアジアMT900がはじき出される格好になった。
結局ここで予選を終えたのは#365モスラー、#66アストンマーチン、#7RX-7、#19レクサスIS、#28ポルシェ、#22ヴィーマック、#666ボクスター。666号車はトラブルにより1周も走ることなく最後尾グリッドとなった。

GT500クラスは13台中10台がS2に進む。
公式練習、予選1回目とトップで通過してきた#8ARTAはここでも速さを見せつけ、ファーマンが1分55秒791とこの日初めて55秒台に入ってきた。2位にも同じHSVの#17ケーヒンを駆る金石年弘がつけ、#23モチュールGT-Rのトレルイエが3位。
S2進出をかけた10位争いは最後の最後に#39デンソーサードSCの平手晃平が8位に飛び込み、この結果#6エネオス、#1ペトロナスのレクサスSC勢と、トラブルにより走行できなかった#24HIS GT-Rが脱落することとなった。

予選セッション2

ここでGT300クラスは上位10台がS3に進出する。
S1で終了間際に好タイムを叩き出して7位に急浮上した#5マッハ号がここでいきなり2分07秒台をたたき出す好走を見せ、一気にトップに躍り出た。ドライバーは黒澤治樹だ。
2位の#2紫電は加藤寛規のアタックで2分08秒003。これに#25ZENTポルシェの土屋武士が続く展開に。
ここでもボーダーライン上で苦戦を強いられた#31初号機カローラは松浦孝亮が終了直前に9位浮上を果たし、またしてもギリギリで次のセッションに駒を進めた。一方ここで脱落したのは#86、#87、#88のガイヤルド3台と第2戦優勝の#46モーラZ、予選上位常連の#11JIMゲイナーフェラーリ、トランスアクスル化で第5戦SUGOから大幅なポテンシャルアップを遂げてきた#62レガシィだった。

GT500クラスはここで10台中7台がS3に進出する。
ここで#8ARTA HSVを駆るのは井出有治だ。井出は1分55秒439と、ファーマンのベストタイムをも上回る好タイムで8号車を再びトップに押し上げる。日も傾き、タイムも全体に上がってきていたとはいえ、他をコンマ5秒以上突き放す速さは圧倒的だった。2番手には#100レイブリックの山本尚貴、3番手には#17ケーヒンの塚越広大と、同じHSV勢の若手二人が続いた。
一方、同じHSV勢としてここまで圧倒的な速さを見せ続けていた#18ウイダーは100kgのウェイトハンデが響いてか9位に終わり、HSV勢で唯一S3進出を逃した。また#35MJ KRAFT、#38ZENTセルモらもここで予選を終え、レクサス勢でS3進出を果たしたのは#39デンソーのみと言う結果になった。

予選セッション3
ポールポジションを賭けた最後のタイムアタック合戦は5分のインタバールを挟んで午後4時10分より開始された。
GT300クラスはまず#74aprカローラアクシオの井口卓人が2分09秒464を記録すると、#43ARTAガライヤの高木真一が2分09秒148で上回る。そこへ#26タイサンポルシェの密山がいきなり2分07秒498を叩き出して一気にトップに躍り出た。この時点で残り時間は4分以上。
しかし各チーム懸命にアタックにもかかわらず、この密山のタイムを上回るドライバーは誰一人なく、GT300クラスのポールは26号車に決まった。
2番手には、高木のタイムを逆転した井口の駆る#74カローラ、3位に#43ガライヤが続く。その後方では、今回第3ドライバーとして加わった木下みつひろの駆る#9初音ミクポルシェが徐々にタイムを上げて4番手まで浮上してきた。

GT500クラスは#8ARTA HSVと#23モチュールGT-Rの間で激しいポール争いが展開された。
23号車を駆るのはトレルイエ。8号車は、なんと今回第3ドライバーに抜擢されたルーキーの小林がアタックを任されていた。小林は朝の公式練習終了後にいきなりS3担当を告げられたと言う。
初めてのGT参戦で重責を担った小林だったが、チームの期待に見事に応え、最初のアタックで1分55秒839をいきなり叩き出してきた。これをトレルイエが縁石に乗り上げる激しい走りで1分55秒411で上回ると、小林は次の周でレギュラー二人のベストタイムをも上回る1分55秒237を出してこれに応戦、デビュー戦にしていきなりのポールポジションをもぎとり、場内を大いに沸かせて見せた。
2番手#23モチュールGT-Rに続いては、伊沢拓也の駆る#100レイブリック、道上龍の駆る#32エプソン、金石年弘の#17ケーヒンとHSV勢が3-4-5位を占めた。
一方#12カルソニックGT-Rは松田次生がアウトラップを1周しただけで走行を切り上げ、7位で予選を終えている。

なお、#12カルソニックGT-R、#24HIS GT-Rの2台は予選終了前にエンジン交換を行ったことにより、10グリッドの降格というペナルティが課せられた。
これにより12号車は12番手、24号車は13番手から明日の決勝をスタートすることになった。

第6戦決勝は明日午後3時より121周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Keiichiro TAKESHITA


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