全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.5/9

ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.5 SPORTSLAND SUGO
GTインサイド・レポート            No.  17        1995/ 9/ 10 FMOTOR4版
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90.GTC第5戦SUGOレースレポート
 雨が降ったりやんだりのはっきりしない天候の中でGTC第5戦の決勝日を迎え
た。ほとんど雨はやんだもののレインタイヤでのスタートは、昨年にGTCが再ス
タートして以来はじめてである。ポールポジションのSARDスープラGTを先頭
にダイナミックなスタートが切られた。しかし、インターミディエイトのSARD
は序々に順位を下げ、替わって完全なウエットを予想したスカイライン勢の影山正
彦と鈴木利男が1ー2でレースを引っ張る。しかし、コースが乾き始めるとレイン
タイヤのスカイライン勢は、タイヤの温度上昇を避けるためストレートでは水たま
りを選んで走行を行うほどであった。対するスープラ勢はコースが乾き始めると早
めにピットインしてスリックやカットスリックに交換した。追い上げるスープラ勢
の中でもSARDのJ.クロスノフが、次々とごぼう抜きして上位に進出する。しか
し、コースはまだ完全に乾いたわけではないためカットスリックで再スタートした
マシンや、ピットインのタイミングが早過ぎて給油のためにもう一度ピットインが
必要なマシン、さらにレインタイヤからの交換が遅れたスカイライン勢によって、
レースは混乱することとなる。この混乱がおさまった時トップに立っていたのは
A.リードのドライブする#35 タイサン スターカードGT2であった。リードも
ピットインのタイミングが早かったためゴール直前にもう一度給油を行う必要が
あったが、残り13周でのピットストップまでに2位の#1カルソニックスカイライ
ンを40秒以上引き離し、そのピットストップもドライバー交代を行わず、ガソリン
を30リットルのみ補給することで手際良くまとめた。終了直前のハイライトは#1
カルソニックスカイラインと#39 サードスープラGTの2位争いであった。78周目
にはテール to ノーズとなり、誰もがいきよいのあるJ.クロスノフが逆転すると
思ったが、0.4秒差で届かなかった。
 GT2クラスは、序盤、予想通り*7 RE雨宮SuperG RX7と*72
WAKO'S M3がマッチレースを展開したが、このGT2最速の2台がトラブル
でリタイヤしたため、混戦となり、*31 ナインテンゲータレード ポルシェの池谷
勝則/袖山誠一組が初優勝したが、しぶとく3位に*70 外車の外国屋アドバンR31
の石橋義三/星野薫組が入ったため、彼らのシリーズタイトルが決定した。
91.#55  鈴木利男
「GTRは安定しているし、総合力があると思う。長谷見さんに追われていた時に
は長谷見さんの方に余裕があった様で、“さすがだな”と思うところがあった。と
もかく5位に入れてポイントが取れてよかった。努力しろ、ということだろう。最
終戦の美祢では優勝してチャンピオンをとりたい」
92.#55 NISMO水野和敏監督
「レースとしてはおもしろいレースだった。雨の乾きかけの時のタイヤの使い方、
タイムの稼ぎ方で勝敗が決まったというレースだった。ドライバーは120 %の仕事
をしてくれたが、燃料計算にミスがあって最後にピットインしなければならなく
なってしまった」
ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.5 SPORTSLAND SUGO
GTインサイド・レポート            No.  18        1995/ 9/ 10 FMOTOR4版
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93.#38 エリック・コマス
「スタートはカットスリックで出た。一端は後退したけど、その後で順位を上げる
ことが出来たからタイヤチョイスは良かったんだ。ところがピットインした時にホ
イールが外れなくてかなりタイムをロスしてしまった。その後スリックでコースに
戻ったんだけどリヤのグリップが不足したのと、クルマのバランスが悪くて速く走
ることが出来なかった」
94.*71 山岸 豪(GT2クラス2位)
「すごくうれしいです。でも、RX7がいなくなったんで、タナボタみたいなもん
でですよ。まあ、ラッキーでしたね。ピットウォークで僕のファンの女の子が来て
くれて、握手してくれたのが効いたのかな(笑)」
95.#88レインXタムラ ディアブロ
 8月14日に他界した寺井輝昭監督の喪に服して、腕に喪章を付けてレースに臨ん
だKENN WOLF with TERAI Engineeringは、かつて無い気合いの入ったレースを行っ
ていた。ドライブする和田孝夫は神かかりとも言える走りで次々とライバル達を抜
き去り、トップ10は確実といえるレースを行っていたが、駆動系のトラブルで諦
めなければならなかった。「十分です。今回のレースは出来すぎなくらいですか
ら、MINEに参加するかはまだ決定していませんが、行ける時はパワステ等を完
全に準備して万全の体制で参戦します」と寺井輝昭監督の実弟である寺井恒俊監督
代行は語った。
96.観客動員数
9月9日(土) 6,500人        9月10日(日)   33,000人
以上
GTアソシエイション事務局
                       インサイドレポート担当
                       古屋 知幸 = MGG01235=


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