全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.2/7

ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.1 FUJI GT
GTインサイド・レポート            No.  12        1995/ 5/ 4 FMOTOR4版
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64.トヨタ自動車 モータースポーツ部 橋本主査
 悪夢だよ。こんなこともあるんだよね。 セルモはアクセルワイヤーじゃないん
だけれどスロットルがスティックしちゃったんだよ。クルムの黄旗追い越しはタイ
ミングが悪かったとしか言いようがないな。この20秒のペナルティがなければ……。
FETはただのスピンだよ。タイヤがたれたのかもしれないけれど、もっと煮詰め
なければ。ポルシェがこれだけ走っちゃうんだから、ポルシェ、スープラ、スカイ
ラインとGT選手権としては最高の結果だったんじゃないの。フェラーリだって走っ
ていたらそこそこ行けていたはずだし。
65.#70欧州車販売の外国屋アドバン(GT2クラス優勝)
星野薫「2連勝できてたいへんうれしい。鈴鹿はタナボタっぽかったけれど、今
回は勝てそうな予感があった。一生懸命やっているとレースはほんとうに楽しいで
す」
石橋義三「星野さんの貯金を食いつぶさないように頑張りました。クラス2位のク
ルマが迫っているのはある程度わかってました。2連勝できてたいへんうれしいです」
66.#36関谷正徳
 追い付けなかっただけでなく、序盤のコマスの速さもショックだよ。今日はショッ
クで眠れないよ。スタートでパワーがあるポルシェがビューンと出て行ったのは、
僕らはポールポジションのコマスに合わせていたからってこともあるんだけど、前
に出たポルシェの速さはついていくのが大変なんだよ。僕らはコーナー一つ一つで
ちょっとづつ詰めて、Bコーナーを立ち上がるまでは追突するくらいなんだけど、
そこから後がはっはやい~んだよ。前に出ちゃえばなんてことないんだけど、序
盤だって、ポルシェを抜かなかったんじゃなくて抜けなかったんだよ。でもお客さ
んは、こんな面白いレースを見られて良かったんじゃない。僕らはお客に喜んでも
らうためにレースをやってるんだから。
67.#33松田秀士
 予選終了後、松田のインディ500参戦について記者会見が行われた。今年はタイ
サンが松田のエージェントとして細かい契約のツメなどマネージメントを担当。オ
リジナルTシャツを製作するなどバックアップしている。松田は今年の目標につい
て「まだクルマも見ていないのではっきりは言えないが、少なくとも予選で去年よ
り上にいきたい。去年が222.545mphだったから、うまくすれば224mphくらいは出し
て10番手前後にはつけられるはず。そうすれば決勝で6位以内は夢ではないと思い
ます。インディカー・シリーズ・フル参戦という最終的な目標につなげたい」。こ
こで記者から「フル参戦の場合もタイサンがサポートするのか」という質問が出る
と、松田は同席していた千葉監督の方を見て「ぜひそうお願いしたい」とニヤリ。
千葉監督はあわててマイクを奪うと「私はフォーミュラには興味がありません。あ
くまでインディ500だけのサポートです」と強調していた。
68.#3ユニシアジェックススカイライン(GT1クラス2位)
 わずか3日前に乗ったマシンを苦労して表彰台に導いた長谷見は明るい表情だっ
た。「R33は金曜日に初めて乗ったんだよ。だから表彰台に上がれるなんて思いも
しなかった。最初のピットインはリアのタイヤがブロー気味になったからなんだ。
走り込みが足りなくて、タイヤの選択を間違えたからなんだ。あれで、当初の予定
が全部狂っちゃった。でも、ペースカーが入ったおかげで前のクルマとの差が詰まっ
てラッキーだったね。それに#8長坂さんがスピンしてくれてたし。クルマの課題
は分かったから、次のレースまでには対策できる。ストレートももっと速くなるし、
期待してよ」
69.#7RE雨宮  SuperG  RX7
新型RX7のデビュー戦ながら予選でクラス2位、決勝でも表彰台が期待されて
いた雨宮RX7。しかしレース序盤からコーナーで燃料がとぎれるというトラブル
に見舞われ、再三のピットインを余儀なくされた。それでも最後までレースをあき
らめずにクラス9位で完走。ラップタイムだけを見ればクラス4位の記録が出てい
ただけにトラブルがなければ、と惜しまれる。次戦に期待したい。
70.#100BPオイルポルシェターボ(GT1クラス3位)
「圭ちゃんがトップまで持ってくれたのに、順位をキープしなきゃいけないね。予
選ではいろいろ問題があったけど、今日はクルマが良かったんだから」と高橋国光。
終盤、#3長谷見に追い上げられたことに関しては「ペースカーが入って、ゆっく
り走ったときにタイヤを冷やしちゃったのかな。でもそれは言い訳にならない、い
けないね」と55歳のドライバーは反省することしきりだった。
71.#28トヨタスープラ
 決勝でも予選なみの1分32秒を出したコマスは、突然のスロットル・トラブルで
優勝を棒に振ったが、その顔に深刻さはなかった。「この3日間、クルマはホント
良かった。トヨタがいいエンジンを造ってくれたし、セルモが素晴らしいセッティ
ングをしてくれたから、僕はただ走ればよかったんだ。未知のサーキットって不利
はなかったよ。ただ、レース中にスロットルが変になって、何とか最後まで走りた
かったんだけど、どんどん酷くなったんでピットに戻ったんだ。まあレースだから
こういうこともあるよ。でもね、シーズン終わったら僕がチャンピオンさ」
72.#55鈴木利男
「うーん、つまらない、いや我慢のレースだったね。エンジンの調子が戻らなかっ
たのが痛かった。コースはオイルのためか非常に滑りやすかったし、無理はできな
かった」。同じR33GTRを使う#3長谷見に抜かれたことを問われても「それは
長谷見さんが上手いんだよ」と一言。
73.GTCがインターネットに登場
 今、話題の世界的なコンピュータネットワーク「インターネット」に全日本GT
選手権の情報を提供することになった。インターネットは従来のパソコンネットの
ように文字のデータだけではなく、写真や動画、音声のデータも見聞きすることが
できるマルチメディア・ネットワークで、将来的には利用者が10億人にも達すると
いわれる。GTC第2戦の富士から情報の提供を開始し、世界的規模でレースの模
様を紹介する。
 このGT情報は、インターネットの日産自動車・WWW羅針盤サイト内のNIS
MOホームページに掲載されている。
アクセスナンバーは「http://www1.sony.co.jp:80/NISSAN/NISMO」となっている。
 以上
■訂正
GTインサイドレポートRd.2 No.11
60.GTC第2戦富士 決勝レース・レポートの文中で15行目
「ペナルティストップ後のリスタートで指示に従わなかったため」を
「ペースカー・ラン後のリスタートでコントールラインより前で前車を追い抜いた
ため」に訂正します。
                         GTアソシエイション事務局
                         インサイドレポート担当
                         古屋 知幸 = MGG01235=


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