COSMO OIL RACING TEAM CERUMO '94全日本F3000選手権第10戦 決勝 痛恨のスピンで惜しくも2位に終わる  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 1994年11月27日 鈴鹿サーキット 観客:30,000人 天気:晴 コース:ドライ 気温:16゚C 路面:16゚C 3月に開幕した1994年全日本F3000選手権もいよいよ最終戦、第10戦の決勝レース が好天に恵まれた三重県・鈴鹿サーキットで開催された。COSMO OIL RACING TEAM CERUMOのドライバー黒澤琢弥は、予選2位からスタートし、一時はトップを走るもの の2位でレースを終了した。これで黒澤は有効ポイントを32として、日本人最上位 のシリーズランキング4位が確定した。黒澤にとっては自己最高のランキングで、今 季は念願のF3000初優勝(第5戦:SUGO)も手にしている。 ■モーニング・プラクティス(8:30~9:00) フルタンクでのセッティングをするため、黒澤は開始と同時にコースイン。若干アン ダーステアの傾向があったので、10分過ぎにピットインしてこれを修正。徐々にタイ ムを上げて、チェッカー直前に1分45秒071を記録し、5番手でこのセッションを終 えた。 ■決勝レース(13:30~/35周) スタート早々の1コーナーでチャンピオンを争うギルバートスコットとアピチェラ両 選手が接触し、危うく直後を走る黒澤も巻き込まれそうになったが、うまくこの混乱 を抜け出しトップに立った。しかし、2周目の130Rで服部選手に抜かれて2番手に 下がり、一時は5秒以上の差を付けられる。だが、20周を過ぎる頃から黒澤は猛然と 追い上げを開始し、30周目には1分44秒824という予選並のラップタイムでトップに 0.751秒差にまで迫った。逆転は目前と思われたが、その次の周の逆バンクでスピン。 スポンジバリアに接触し、リアウイングが右に2センチほどずれたが、致命的なダメー ジにはならずにコースに復帰した。結局このまま、黒澤は2位をキープしフィニッシュ した。 ◆黒澤琢弥選手のコメント スタートで前の2人が当たりそうなのが分かったので、上手くかわすことができまし た。序盤ちょっとペースが上がりませんでしたが、マシンの調子自体は非常に良くて 後半勝負と思っていました。後半は思い切って攻めていきました。うまく服部選手の 後ろにつけたのですが、S字の出口で接近しすぎて、フロントのダウンフォースが抜 けてしまい、スピンしてしまいました。しかし、幸運というかみんなの気持ちが通じ たのか致命的なダメージはなく、なんとかゴールすることができました。今年は良い チーム、マシンに恵まれ初優勝することもできました。本当にみんなに感謝したいと 思います。 ◆チーム監督のコメント マシンもドライバーも非常に良い状態でした。ただ、ちょっと気負いすぎたのが、あ のスピンにつながったのかもしれません。勝てなかったのは残念ですが、今季の総決 算と言えるレースだと思います。ランキング4位という結果は決して満足できるもの ではありませんが、まずまずのシーズンでした。みなさまのご声援、ご協力に感謝い たします。 ●記 録 No.11 黒澤 琢弥 コスモオイル ローラT94 無限 BS 決勝:2位/35周 タイム:1:02'20.760 ベストラップ:1'44.824/30周(ファステストラップ) コスモオイル レーシングチーム セルモ 1994年戦績 ドライバー:黒澤 琢弥(クロサワ タクヤ) 32歳 DATE CIRCIUT RACE QUALIFY POINT CHASSI ENGINE TIRE Rd.1 3/20 SUZUKA 10 8 0 LOLA T94 無限 BS Rd.2 4/10 FUJI 10 8 0 LOLA T94 無限 BS Rd.3 5/8 MINE 3 5 4 LOLA T94 無限 BS Rd.4 5/22 SUZUKA 4 4 3 LOLA T94 無限 BS Rd.5 7/31 SUGO 1 2 9 LOLA T93 無限 BS Rd.6 9/4 FUJI 6 3 1 LOLA T93 無限 BS 9/18 TOKACHI 9 2 - LOLA T94 無限 BS (NON TITLE) Rd.7 10/2 SUZUKA 4 5 3 LOLA T94 無限 BS Rd.8 10/16 FUJI 2 3 6 LOLA T94 無限 BS Rd.9 11/13 FUJI 6 7 1 LOLA T94 無限 BS Rd.10 11/27 SUZUKA 2 2 6 LOLA T94 無限 BS ランキング4位 有効ポイント32(総ポイント:33) 最高位 優勝(1回)