'94全日本GT選手権 Rd.5 MINE Date 10/23 10月22~23日 GT インサイド・レポート No. 8 For FMOTOR4 45.#35 A・レイド 「午前中にターボのベアリングが壊れるというトラブルが出たけどランチタイムの間に 直してくれたので今はパワフルになっている。ポール・タイムは1分29秒6だけど僕 は昨日1分29秒1を出しているんだ。それもセッティングが決まらない状態でね。今 はマシンはその時より良くなっているので明日は行けると思う。マッチは4か月もレー シングカーに乗っていなかったけど日に日に速くなっている。明日はもっと速くなるだ ろう。僕等は優勝を狙えると思うよ。明日の作戦としては最初からトップに立ってピッ トに入るまでに出来るだけリードを広げておきたい、というところだ」 46.#9 M・マルティニ 「1、2速のレシオの関係でスタートは苦しいんだ。たぶん何台かに抜かれてしまうと 思うよ。それに今回はスカイライン勢が速いから厳しいレースになりそうだ。天候も荒 れてくれた方が僕にはチャンスが出てくるけど、晴れになりそうだし。僕にとっては苦 しい戦いになりそうだな。でもレースは分らないからね。ベストを尽くすだけだよ」 47.#34 鈴木恵一 「イタリアから持ってきたクルマに乗っているんだけど、セッティングはだいぶ決まっ てきた。前後スプリングを柔らか目のものに変えて、キャンバーが5度なんで信じられ ない角度がついていたんだけどそれを3度に変えた。ダンパーもいじった。心配なのは ミッションなんだ。でも僕等はそれを注意して走れるけどね。秀ちゃんも僕も丁寧にギ ヤ入れて走っているよ。明日は淡々と走るつもりなんだ。レースは終わってなんぼだか らさ」 48.わずか2レース目でポールポジションを獲得 #39 SARDスープラを操るジェフ・クロスノフのMINE攻略作戦 「この美祢のコースで難しいところは低速コーナー。ホイールスピンをしないように注 意しないといけない。それとブレーキングが重要なポイントで、ハードに、もちろん出 来るだけ奥まで我慢してから踏まないといけない。第1コーナーは150 メートル手前か ら、第2コーナーでは110 メートル手前からブレーキングする。姿勢変化が起きやす いからバランスを考えながらブレーキングしなければならないんだ。それと高速コー ナー。このコースではここをどう抜けるかがタイムに大きく影響する。コンセントレー ションを高めて行かないといけない。シケイン手前で4速から3速へ落とすけど、ここ でリミッターが当たる。回転数? シークレット! 僕らのスープラはここではコース 全体でライバルに対してアドバンテージがある。つまりこのコースではどこも速いん だ。細かいコーナーも速いし、大きなコーナーも速い。ストレートも速くてトップス ピードは240km/h をマークする」 '94全日本GT選手権 Rd.5 MINE Date 10/23 10月22~23日 GT インサイド・レポート No. 9 For FMOTOR4 49.#14 由良拓也 「今回はコロコロ変わる天候のリズムに乗れなくてね、木曜には頼みの綱の6速ミッシ ョンが壊れちゃって、スペアが無いから一生懸命直して走っているから、でも'94年仕 様シルビアとしては最高の状態に仕上がっているんだ。天気のせいでうまくいかなかっ たけど、ちゃんとドライで新しいタイヤであれば1分32秒は確実だったから。このマ シンは車重が軽いからリストリクターを小さくしてGT2クラスで出れば、来年は勝て るよね。でも、来年の計画はまだこれからだから、噂のスーパーマシンももちろん探り を入れていますよ」 「カッコイイマシンじゃなきゃイヤだよ!」(服部尚貴選手の叫び) 50.フリー走行タイム(暫定) マシン ドライバー タイム 1 #2 ZEXELスカイライン 鈴木利男 1’30.651 2 #39 TOYOTA SUPRA GT J・クロスノフ 1’30.733 3 #35 タイサン スターカード962C A.レイド/近藤真彦 1’30.973 4 #40 タイサン スターカードF40 太田哲也/O.ララウリ1’31.433 5 #10 Johnson SKYLINE 飯田章 1’31.610 6 #9 acomポルシェRSR M・マルティニ 1’32.055 15 *55 ハヤシスポーツ964 林雅弘/柏原浩一 1’38.200 51.#34 タイサン スターカードF40 アドバン・カラーの2台目のF40は、ターボトラブルのためフリー走行を行うこと が出来なかった。「セッティングが決まってきたしドライバーも調子が良いのに、マシ ンの体調が悪くてね」(鈴木恵一 談) 「クルマの問題ではなくて自分自身が走り込 んでないのが問題、ようやくコツがつかめてきたところかな」(松田秀士 談) 52.#1 影山正彦 「朝は満タンセッティングを行いました。一度ピットインしてタイヤ2本の交換作業と 給油の練習もしました。上手くいってます。無理せず、マイペースで行きますよ」。 ”チャンピオン取ってください!”というファンの声に「どこで見てるの? チャンピ オンが決まったら、君たちに手を振るからさ」と、早くも心はウイニングランのシミュ レーションに入っている影山正彦だった。 53.#88 寺井恒俊 「昨日のコースアウトの後遺症は完全に修復しました。ついでにリアのショックアブ ソーバーを4本から1本仕様に変更して操縦性を改善しています。まあ1分40秒以下 でコンスタントに走れそうだから良しとしましょう。ところで、リストリクターの大き さはパワーだけではなくて、パワーとトルクを掛け合わせて決めてくれるといいんだけ どな。パワーは同じでもターボの方がNAよりもトルクが大きいからね」 テライ・エンジニアリングでは、来年の全日本GT選手権にディアブロで参戦する準 備を行っている。既にイタリアのランボルギーニ本社では日本のGT仕様ディアブロの 製作が始まっており、リストリクターを取り付けていない状態では600馬力を越える 出力を発生しているという。まだ完全にフィックスされたわけではないが、テライ・エ ンジニアリングでは複数のこのディアブロを日本に導入することを計画している。 54.#24 山路慎一 “雨のヤマジ”無念 「雨だったら、少々無理してもギンギンで行っちゃうんだけどな。雨ならレースは俺の ものだよ。俺はフォーミュラ・トヨタに乗る前から“雨のヤマジ”って言われていたん だから」と自信を見せていた山路慎一の望みは、今日の晴天でもろくも崩れさってし まった。 「4WDには今年始めて乗ったけれど、機械的な動きを4WDはするからドライバーの 感性だけで操ってもだめなんだ。メカを考えて走らないと限界まで攻めることが出来な いから。それに1200kg以上もあるマシンは重さも考えて走らないとうまくいかない しね。これまでもうちのマシンはストレートで速かったんだけど、今回は全体的に決 まってきている。リアが少し滑るかな、前後のトルク配分をいろいろ変えてセッティン グしているんだけど、完全な直結の4WDも金曜日には試しているほどなんだ。来年は まだ分からないけど、人気のあるGTかニューツーリングに出たいね」