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GT-Rd1:IMSA・GTチャレンジ情報(2)

●IMSA GTチャレンジ・リポート/IMSA発 (3月28日・日曜日)
 オハヨー(グッド・モーニング)! 今朝早く、ひどい寒さと曇り空に迎えられた
ことからも、マウント・フジが私たちに微笑みかけてくれなていないのは明らかだっ
た。
 トラックに到着した後に軽い霧雨は急速に霧を伴う雨となり、それが続いている。
今日一日、この天気が続きそうだ。
 日曜日のスケジュール:
  午前9時50分~10時20分  公開練習
  午後1時23分~      IMSA・GTチャレンジ、スタート
*1993年のジャパン・スーパー・スポーツ・セダン・レース第1戦は、日本の影山正
彦が乗る4輪駆動の#2・ニッサン・スカイラインGT-Rのデビューを迎えた。こ
の車は今日のレースで人気の高い車の1台だ。
*数台のIMSA・エクソン・シュープリームGTカーが朝のプラクティス・セッシ
ョンで、コースを走る冒険に出たが、全車とも悪天候により、コンディションで車を
壊すリスクよりもピットに戻ることを選択した。
*IMSA・GTチャレンジレース・ノート
 午後1時24分、24台の車が激しい雨とコース全体を覆う霧の中、ペースラップを始
めた。
 レースはオフィシャルが「ウェットレース」を宣言、チームはペナルティなしにレ
インタイヤを使うことができることになった(ルールではドライバーは、レインタイ
ヤの必要がないときを除いて、予選で使用したタイヤでレースを走らなければならな
い)。
 午後1時23分、#12・ラウゲットは、窓ガラスのワイパーが動かず、ペースラップ
の終わりにピットイン。車はそのままガレージに戻された。
 午後1時23分、23台の車がグリーンフラッグを受け、30周のIMSA・GTチャレ
ンジ・レースのスタート。
 1周目、ポールシッターの#53・リギンスがターン8でコースアウトしバリア・ウ
ォールに突っ込んだとリポート。続行不能。1周目の終わり、オーダーは#1・河合
博之、#2・影山正彦、#24・袖山誠一、#22・都平健二、#3・木下隆之の順。
 2周目、#1・河合が2位に落ち、#2・影山が新しいレースのリーダーに。総合
順位では、#19・オーバレンが7位、#73・ルイスが16位。
 3周目、#22・都平、2位の#1・河合をパス。#19・オーバレン、6位の#9・
川崎をパス。
 4周目、激しい接触が。フロント・ストレートで、#1・河合が、#48・リンドレ
ーのバックに突っ込み、リンドレーは壁にぶつかり、2台ともストレート上でスピン。
 午後1時34分、フルコース・コーション。#48・リンドレー、コースを低速での走
行を続行も、#1の車は牽引されることになりそうだ。
 1時36分、依然としてアンダー・コーション。#73・ルイス、フラットタイヤでピ
ットイン。タイヤ交換をしてレースを再開するが、再びピットに戻り、車はガレージ
に戻される。
 5周目、#48・リンドレー、やっとピットに戻るがリアエンドのダメージがひどい。
主なダメージは燃料タンクにまで及んでいるようだ。リンドレーは車から降り、車は
ガレージへ。
 #19・オーバレンは1つ順位を落とし7位へ。
 午後1時49分、10周目、グリーンフラッグ。コーションは15分間だった。
 13周目、#19・オーバレンは2つポジションを上げ、現在5位を走行中。
 16周目、総合順位は、#2・影山、#24、#3、#19・オーバレンの順。#95・ボ
ブ・ラィツィンガーは12位、#97・ホンソウェッツが14位。
 17周目、#19・オーバレン、#3木下から総合4位を奪う。
 21周目、#19・オーバレン、またも順位を上げ、#24・袖山から総合3位を奪う。
 30周目、チェッカードフラッグが#2・ニッサン・スカイラインGT-Rの影山正
彦の勝利となったIMSA・GTチャレンジの終了を告げる。
 #19・ヨコハマ・マツダRXー7のビル・オーバレンが総合3位完走、GTUクラ
ス1位。ニッサン・シルビアの#3・木下隆之がGTUクラス2位でフィニッシュ。
#95・ファストカラー・オートモーティブアート・ニッサン240SXのボブ・ラィ
ツィンガーがGTUクラス3位。
◆決勝レース結果(富士スピードウェイ提供の結果をご覧ください)
 (リタイア理由)
73 GTU ジャック・ルイァポルシェ911                  5 メカニカル
1 JSS 河合 博之       アドバンエンドレススカイライン  4 クラッシュ
9 JSS 川崎 哲哉       E.R.C サバンナ RX-7  4 電気系
39 JSS 森 俊一         アンフィニ東京墨田立花RX-7  4 メカニカル
48 GTS レス・リドレイ  フォード ムスタング            4 クラッシュ
53 GTS トミー・リギンスオールスモービル カトラス      0 クラッシュ
12 GTS ジョー・ラウゲァオールスモービル カトラス      0 メカニカル
36 JSS 木下 光浩       ZEALアドバンスカイライン    0 メカニカル
40 JSS 伊藤 勝利       アンフィニ東京墨田立花RX-7  0 スタートせず
*ドライバーのコメント
 ビル・オーバレン(GTUクラス・ウィナー):「この雨の中を走って、どれくら
い楽しんだかイメージできないだろうね! 今日は、この雨が有利に働いてくれたみ
たいだ。スピンを1回だけした--単なるアクシデントで、舗装路面の上にとどまっ
て、草の上や壁に貼りつくこともなかった。大勢の人がカリフォルニアからきたガキ
がこの雨の中で、こんなにうまくドライブしたんで、びっくりしている。ぼくは4歳
から18歳までモトクロスをしていた。雨はモーターサイクルから車へ移っても変わら
ない。IMSAはここでうまくいくよう本当に望んでいたし、できる限りのベストを
尽くした。最大の賛辞をヨコハマ・タイヤに贈らないといけない。彼らがこのすべて
の違いを成し遂げてくれた。この日本への旅は、とても楽しかった。もう一度やりた
いね」
(訳注:ビル・オーバレンは、今年、IMSA-GTUでマツダMXー6、RXー7
に乗って活躍し、注目されている。セブリングでは、チームにペルーの選手が加わっ
たため、成績こそふるわなかったが、GTUのラップレコードを記録している)
 ジョー・ラウゲット(#12・オールズモビル・カトラス・GTO):「ペースラッ
プで窓ガラスのワイパーが動かなくなって、ピットインしなければならなかった。安
全上の見地からもピットに停まることは良かったと思っている。コースのどこかで壁
にぶつかって停まるよりはね」
 トミー・リギンス(#53・オールズモビル・カトラス・GTO/1周目にアクシデ
ントを起こしたポールシッター):「交通裁判所で『このコンディションの中で速く
走りすぎました』というようなもんだよ。それで壁に突っ込んだだけだ」
 レス・リンドレー(#48・バーナド・ファイア・スプリンクラー・フォード・アス
タング・GTO):「雨が霧のようになって前を見るのがとてもむずかしかった。ぶ
つけられたのは、その周でピットインするところだったんだ。でも、それは次にする
と呼びかけ、車を停めると自分自身に言い聞かせていたんだ。1番の車に後ろから当
てられたのは突然だった。もうびっくりした。衝撃で回転し、滑り始めたんだ。壁に
ぶつからないようトライした。車は壁をかすっただけで回転し続けた。もしトラック
がドライだったら、レースに戻ることができたはずだ。車は、まだコントロールでき
る状態だったからね。一番厳しかったのは下り坂の部分だ。雨の中では恐ろしい--
トラックはスムースで雨のときはスリッピーなんだ。ぼくは大きなタイヤを使ってい
たけど、日本人選手は、薄いタイヤと4輪駆動を使っていた」
 ジャック・ルイス(#73・ポルシェ911・GTU):「車がクラッシュして、た
くさんの破片が落ちていた。それを拾ってしまったみたいでタイヤがパンクしてしま
った。ついてないことに、スペアのレインタイヤがなかったんだ。次は6セット持っ
てくるよ。スリックタイヤでコースに戻ろうと思ったけど、こんなコンディションで
は運転できる状態じゃないからね。もう一度やってくる日が待ち切れない--もう一
度招待されるのを望んでいるよ。レースの間のような雨のときはきつかったけど、み
んなとてもぼくらに新設だった。最高だったよ!」
 ボブ・ラィツィンガー(#95・ニッサン240SX):「このコースでは、同じウ
ェットでも、セブリングよりずっとスリッピーだね。ここでコースアウトすると大き
な影響が出る。水の壁の中へのドライビングは、これまで知らなかったし、本当に経
験が不足していた。
 4、5周目くらいに、フロントストレートでワイパーが動かなくなってしまって、
イグニッションも壊れてしまった--ワイパーがミスファイアをもたらしたんだ。1
周につき2、3回ワイパーを動かすことができただけだよ。29周目に、すべて動かな
くなった--スイッチが働かなくなってしまったんだ。
 コースコンディションは、変化し続けていた--視界が悪くて、右側のレーンを走
ることはできなかった。2本の川がコースを横切って流れているんだ。その前と後で
ブレーキを踏めるだけだ--真ん中では無理だ。でも、そこではスピンしなかった。
 コンディションは去年とほとんど一緒だと言った。新しい霜取りシステムを今年は
つけてきて、働いてくれた。私の唯一の問題は、ステアリングホイールを動かす手が
凍りついてしまったことだ--自分の指の感触がなくなってしまったよ」
*#97・ファストカラー・オートモーティブアート・ニッサン240SXのレギュラ
ードライバー、ブッチ・ラィツィンガーは、膝の手術直後のため、レースには参加し
なかった。
 ボブ・ラィツィンガーの息子でもあるブッチ・ラィツィンガーは、今年、マイアミ
でエクソン・シュープリームGTUクラスに優勝、セブリング12時間レースに手術の
ため参戦不能になるまで、GTU選手権のポイントリーダーだった。
 フランク・ホンソウェッツ(#97・ニッサン240SX):「目の前にあるものが
何も見えなかった--スプレー(水煙)で視界が効かなかったんだ。ほかの車が後ろ
から突っ込んでくるのだけを心配していた。用心深く運転したよ。これはブッチのチ
ャンピオンシップカーだし、彼のためにも無傷にしておきたいと思ったからね。
 窓ガラスの内側に水がもって、それがぼくの上に落ちてくる大きな問題を抱えてい
た--ただ漏れるなんてもんじゃないんだ。大嵐だったんだ。車は完璧に走った--
朝のフリー走行の後で、少し変更を加えて、浮き上がることなく走るようになった。
車に注意することだけを望んでいた。
 雨の中でのローカルドライバーたちは、とても印象的だった--彼らは雨に慣れて
いるんだろうね」
 ブッチ・ラィツッィンガー:「本当にここでレースしたかったね。フランク(ホン
ソウェッツ)には、車のことは心配するな、いい走りをするだけだよと話したんだ。
 もうじき2週間の治療を始める。5月初めにはテストをする予定だ。次のGTUの
レースは6月のミッド・オハイオになるよう準備している」
 これで富士スピードウェイからのIMSA・GTチャレンジのノートとコメントを
終了する。
  提供:リン・マイフェルト(IMSA広報)/電子メール
  訳まとめ:すがやみつる/FMOTOR4-Manager/SDI00104/RIJ


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