●IMSA GTチャレンジ・リポート/IMSA発 (3月27日・土曜日) 日本からこんにちは! 2年目のIMSAエクソン・シュープリームGTシリーズ を走るチームとオフィシャルは3月27、28日に2.778マイルの富士スピードウェイで 行なわれるIMSA・GTチャレンジに参加するために海を越える旅をした。 富士のレースは日本のオックス・インターナショナルにプロモートされ、中島靖欣 氏が社長を勤めるロードランナー・レーシング・クラブ(RRC)のIMSA・GT チャレンジのプロモーターとなっている。 IMSAエクソン・シュプリームGTカーは日本のスーパースポーツセダン(JS S)に対抗してレースをすることになる。JSSカーはIMSAエクソン・シュープ リームのGTUディビジョンの車に似ているが、IMSAの古いバージョンとFIA ルールがミックスされたものである。 中島氏は、通常JSSシリーズ、F3000レースを富士インターナショナル・ス ピードウェイで主催している。彼はNHRAスタイルのドラッグ・レースも日本に紹 介、これらのイベントも主催している。 IMSA・GTチャレンジは4.470kmの富士インターナショナル・スピードウェイ ・サーキットを30周する予定で、3月28日の日曜日、午後1時28分にレースはスター トする。 ●IMSA・GTチャレンジ参加者 #53, Tommy Riggins, Jacksonville, Fla., Riggins Engineering Oldsmobile, Cutlass (GTO). #12, Joe Llauget, Tampa, Fla., Oldsmobile Cutlass (GTO). #48, Les Lindley, Anaheim, Calif., Ford Mustang, (GTO). #95, Bob Leitzinger, State College, Pa., Fastcolor Automotive Art, Nissan 240SX, (GTU). #97, Frank Honsowetz, El Segundo, Calif., Fastcolor Automotive Art Nissan 240SX, (GTU). #19, Bill Auberlen, Rolling Hills, Calif., Mazda RX-7, (GTU). #73, Jack Lewis, Atlanta, Ga., Porsche 911, (GTU). 1992年から連続参加するIMSA・エクソン・シュープリーム参戦者はラィツィン ガー・レーシングとリギンス・エンジニアリングの2チーム。 ◆3月27日(土曜日)のイベント・ノート *土曜日のスケジュール 午前9時30分~10時30分 IMSA・GT公開練習 午後12時50分~1時30分 公式予選(IMSA & JSS) *このレースは富士インターナショナル・スピードウェイの設備が新設された後の最 初のレースである。 オペレーション・タワーと新しいガレージエリアにはそれぞれビデオと計時のモニ ターが設けられ、富士スピードウェイを世界で最も優れたレース設備の一つにしてい る。 *計時はすべてのIMSA・GTチャレンジカーに搭載された送信機を使用している。 この情報は、それぞれの車がスタート・フィニッシュラインを通過するたびに、電子 的に送信される。 *すべてのドライバーは土曜日、日曜日とも医務室に出かけなければならない。ドラ イバーたちは血圧の検査、バランスと握力のテストと尿検査を受けなければならない。 *ニッサン・モータースポーツのマネージャー、フランク・ホンソウェッツは、この 週末、ブッチ・ラィツィンガーに代わってゼッケン97のファストカラー・オートモー ティブアート・ニッサン240SXを走らせることになった。ラィツィンガーは負傷 した膝頭の手術が回復しておらず、この週末の富士では観戦者となっている。 *今日の天候は晴れてはいるが涼しく、風が吹いている。 *土曜日の公開練習ノート すべての車両は1時間のセッションの間に燃費のチェックを行ない(富士の標高は 海抜3,900フィート)、多少の調整を行なった。 48番・リンドレーはミスファイアの対策のために何度もピットイン、セッションを 有効に使った。 セッション開始から30分後、19番・オーバレンが排気管を壊してピットイン(この 時点で彼は3番手のタイムをマーク)。 セッションは事故もなく終了した。 *IMSA・エクソン・シュープリームGTチームは、富士においていくつかの変更 を強いられた。 a)ドライバーとクルーメンバーの間の無線交信の禁止。 b)すべての車両はレインタイヤを除いて、予選に使用したタイヤをレースに も使わなければならない。 *土曜日の公開練習タイム(25人中13人) 1. Masahiko Kageyama, Japan, Nissan Skyline GT-R, 1:34.925=169.523 km/h. 2. Tommy Riggins, Oldsmobile Cutlass, 1:35.267=168.915 km/h. 3. Bill Auberlen, Mazda RX-7, 1:35.971=167.676 km/h. 4. Les Lindley, Ford Mustang, 1:36.286=167.127 km/h. 5. Hiroyuki Kawai, Japan, Nissan Skyline, 1:37.250=165.470 km/h. 6. Bob Leitzinger, Nissan 240SX, 1:37.529=164.997 km/h. 7. Seiichi Sodeyama, Japan, Nissan Skyline, 1:37.548=164.965 km/h. 8. Kenji Tohira, Japan, Nissan Skyline, 1:38.035=164.145 km/h. 9. Mitsuhiro Kinoshita, Japan, Nissan Skyline, 1:38.257=163.775 km/h. 10. Takayuki Kinoshita, Japan, Nissan Silvia, 1:38.276=163.743 km/h. 11. Joe Llauget, Oldsmobile Cutlass, 1:38.582=163.235 km/h. 12. Frank Honsowetz, Nissan 240SX, 1:40.069=160.809 km/h. 22. Jack Lewis, Porsche 911, 1:46.689=150.831 km/h. *ドライバーのコメント ビル・オーバレン(#19・ヨコハマ・マツダRX-7・GTU):「排気管が壊れたんで、 公開練習は早めに切り上げることにした。早めのピットストップでシャシーの(セッ ティング)を変更して、良くなったみたいだ。このトラックはスムースで走りやすい よ。ロースアメリカ(ウィスコンシン州エルクハートレイク)と比較していた。ここ はとても美しい。本当に好きだよ」 レス・リンドレー(#48・バーナード・ファイア・スプリンクラー・フォード・マ スタング・GTO):「走っているときに、すぐに、ここはどこ? になってしまって、 どこを走っているのかわからなくなってしまうんだ。楽しいトラックだね。長いスト レートがブレイナードにとても似ている。アップダウンはモスポート(カナダ)に似 ているね。レースの施設はとてもいい」 トミー・リギンス(#53・リギンス・エンジニアリング・オールズモービル・カト ラス・GTO):「予選のために車に少しだけ変更を加えた。ここは中速コースだけど、 何ヶ所かトリッキーな場所がある。それらの場所では限界まで攻めないように注意し ないといけない。でないとトラックが手を伸ばし噛みつくことになる。予選の間は長 時間、呼吸を止めないといけない。クルーチーグとの間で無線のないのは問題にはな らない。レースはそんなに長くないからね。これはスプリントレースだし、できるだ けハードにいくだけさ。よくないのは練習の間にクルーが情報を分けあうことができ ないことだけだね。レース中に誰かと話ができないのは、少し寂しいもんだよ」 カーソン・バード(#95・97ファストカラー・オートモーティブアート・ニッサン 240SXのクルーチーフ):「このセッションは特別な問題もなく、我々の2台の 車は共にうまくいった。トーヨーの新しいタイヤにトライしているが、どのタイヤを 使うかが一番大きな問題だ。たぶん、この新しいタイヤ・コンパウンドを、今年遅く なってからIMSAのレースで見られるだろう」 ボブ・ラィツィンガー(#95・ファストカラー・オートモーティブアート・ニッサ ン240SX):「新しいトーヨー・タイヤは使わないことに決めた。もし予選の時 間がもう少し遅ければ、それを使うだろうけどね。あとはシャシーのセッティングを 少し変更するだけだ。このサーキットはスムースで十分なランオフエリアもあって安 全だ。高速トラックでもあるけどね」 *土曜日・予選セッション・ノート #95・ラィツィンガーが最速予選タイムをマーク、河合の#1・ニッサン・スカイ ラインがトップにジャンプアップするまで5分間トップを保持。 #48・リンドレー、#53・リギンス、#2・影山がセッションの間、トップポジシ ョンに登場する。 #48・リギンスはセッション開始後15分でピットイン。クルーは小さな金属製ウィ ングをフードに装着(エンジンにもっと多くの空気を入れるため)、ミスファイアと の戦いを続行。 午後1時15分、#73・ジャック・ルウィスと#95・ラィツィンガーがピットインし、 セッション終盤に向けて再スタート。 1時20分、#48・リンドレーが再び最速タイムを記録、が、2分後には#53・リギ ンスが最速タイムを更新。 1時30分、予選が終了しトミー・リギンスの#53・リギンス・エンジニアリング・ オールズモービル・カトラスが日曜日のIMSA・GTチャレンジのポールポジショ ンを獲得。 ◆予選結果(省略。富士スピードウェイ提供の結果をご覧ください) *ドライバーのコメント トミー・リギンス(ポール・シッター):「シャシーに変更を加え、それがピッタ リはまった。無線なしに、またピットボードも使わなかったので、どのくらいの順位 にいるのかわからなかった。わかってると思うけど、ドライバーとして、速く走って も、速かったのかどうかは本当にわからないものさ。JSSのマシンはぼくらが知っ ているのとはかなり違っているね。彼らは彼らの強さを持っているし、ぼくらにはぼ くらの強さがある。とても面白いレースになりそうだ。何が起こるかはレースまで待 たないとわからない。予選のペースがレースのペースじゃないのは確かだよ」 ジョー・ラウゲット(#12・オールズモービル・カトラスGTO):「ぴったり合う ギアがなくて十分に速く走れなかった。ストレートラインのスピードが乗らなかった んだ。それにタイヤも、もたせないといけなかったし、十分に使わなかったんだ。6 つもポジションが落ちてしまったけど、予選順位にはそんなに関心を払わないよ。そ れがいつだってレースの行方を左右するもんじゃないからね」 ボブ・ラィツィンガー:「予選では攻めなかったよ。タイヤをダメにしたくなかっ たからね」 ジャック・ルイス(ポルシェ911・GTU):「予選は早めに終わることにした。 予定通りに走れたし、必要以上にタイヤを消耗したくなかったからね。このコースは、 本当にいいね。バンクのついた高速コースはあるし、高速のストレートもある。この コースはよく準備された車に賞金を払うことになるね。スピードと賞金はこれまでに ないものを見せるだろう。このフォーマットはとても興味不快。(※日本の)ドライ バーたちはとても礼儀正しい。ぼくらは彼らからいろいろ学ぶことができたと思う。 もし2回目のレースだったら、もっと違う準備をしてきただろう。初訪問では何が必 要なのかわからなかったし、セットアップにも限界があった。でも、ワールドクラス の施設だってことは明らかだね」 *日本の富士スピードウェイからの土曜日のIMSA・GTチャレンジのノートとコ メントをこれで終わる。 (※=訳注) 提供:リン・マイフェルト(IMSA広報)/電子メール 訳まとめ:すがやみつる/FMOTOR4-Manager/SDI00104/RIJ