◎キャビン・レーシング・チームのリリース ◇ドライバー:高村一明 ◇マ シ ン:ラルトRT36・無限 ◎データ マシン:全日本F3選手権シリーズ開幕戦に用い、その後予備車両となってい たラルトRT36・無限を用いる。このマシンは、先週のマカオGPを走った後、マ カオから空輸されてきたもの。直線スピードの高低がラップライムを左右する富 士スピードウェイに合わせて、メインウィングを取り外し、翼端板を切り取るな ど、空力セッティングに大幅な変更を加えている。これによりダウンフォースは 減少するが、空気抵抗も減ってエンジンパワーの浪費がなくなりトップスピード が伸びる。 ◎公式予選 午前中は曇天ながらドライコンディション。高村は小型ウィングを取り付ける など高速セッティングを施して出走した。しかしラルトRT36はその性質上、直線 スピードが伸びなかったため、苦戦。ラップタイムは中位で上下するが、セッシ ョン終了直前のタイムアタックがきまり、最終的に11位につけて1回目の予選を 終えた。 午後の2回目のセッションが始まる直前に雨が振り始め、コースはウェットコ ンディションとなる。チームは、マシンのダウンフォースを増やすため、通常の メインウィングを取りつけてセッティングを変更し、高村をコースへ送り出した。 高村は、周回毎にラップタイムを交信、上位に名を連ねた。セッション終了直前、 コースコンディションが好転したと見てピットイン、メインウィングの角度を減 らしてトップスピードを増すセッティングへ変更した。しかし、再び雨が降り始 め、最後のタイムアタックは徒労に終わってしまった。 ◎談話 高村一明:「今シーズン最後のレースだから、なんとかいい結果を残したいと思 っています。でも、ラルトは直線でスピードが乗らないので、非常に厳しい戦い です。リヤウィングを小さくすれば、当然コーナーは苦しくなるんですが、その ハンディはみんな同じだし、頑張れば乗り切れる自信はある。午後は、周回毎に コンディションが良くなっていったので、それにつれて、ウィングを寝かしたく なったんです。それでピットインしてウィングを寝かし、最後に思い切ってアタ ックをかけようと思ったんですけれど、ちょうどそこでまた雨が降ってきてしま った。明日は、やっぱり晴れた方がいいですね。もし降るなら、土砂降りのほう がいい。土砂降りならば、マシンの差は出なくなりますからね」 金子監督:「ラルトは、トップスピードが決定的に伸びないマシン。今日もスト レートで速いクルマと時速にして10km以上も違うんだよ。これではなかなか勝負 はできない。明日は、決勝レースに出走するためにも、まず選抜レースで生き残 らなければいけない。最後まで走ることを目標にして、目一杯走るのは決勝にす るように言うつもりでいる。確かに雨が降ればマシンの差は出なくなるけれども、 やはり明日は降らない方が嬉しいね」 提供:キャビン・レーシング事務局 すがやみつる/FMOTOR4-Manager/SDI00104/RIJ