全日本F3000

モーラC2:鈴鹿F3000リリース

================ MOLA C-TWO RACING TEAM PRESS RELEASE ==================
                            1990年5月30日
                 モーラ・シートゥー・レーシングチーム
      1990年全日本F3000選手権・第4戦
     「ミリオンカードカップレース ROUND2鈴鹿」
●開催日・天候:予 選 5月26日(土)・晴(コース状態:ドライ)
決 勝  5月27日(日)・晴(コース状態:ドライ)
●開 催 地:鈴鹿サーキット(全長:5.85943Km)
       三重県鈴鹿市稲生町7992
●観客動員:61,000人(決勝日)
●ドライバー:金石 勝智(21歳)
●車 名:MOLA C2 T90(ゼッケン20)
●レース結果:予選 32台出走 29位
         (Bグループ出走16台 15位・1分51秒722)
●決勝出走台数:26台
●完走台数:17台
●スポンサー各社:財界二世学院
         ヒビノ株式会社
東亜ビジネスコンピュータ株式会社
   開幕戦から2カ月半、F3000マシンが再び鈴鹿サーキットに戻って
きた。全日本F3000選手権シリーズ・第4戦「ミリオンカードカップレー
ス ROUND2鈴鹿」が5月26日(月)、27日(日)に三重県・鈴鹿サ
ーキットで行われた。西日本サーキットで行われた第3戦を10位完走で終え
たモーラ・シートゥー・レーシングチームは今回はポイント獲得を目標にこの
レースに挑んだ。
<公式予選>
 金曜日から始まった公式練習走行でチームは思わぬトラブルに見回れた。出
走前に燃料タンクからのガス漏れが発見され、この修理のために午前中は約1
0分間走行したに留まった。午後の練習走行までにトラブルは解消され、金石
は予選用タイヤを2仕様トライし1分49秒973(チーム計測)をマークした。
 公式予選当日、鈴鹿サーキットの上空は抜けるような快晴に恵まれ、初夏の
強い日差しがコースを照りつけている。「BIGI INSPIRE」ブラン
ドの真新しいチームウェアに着替えたピットクルーが金石をコースに送り出す。
金石は2セット用意されている予選用タイヤのうちコンパウンドの硬い方で走
行を開始した。2周をタイヤのウォームアップに費やしあと、3周目に1分51
秒722をマークし10番手に付ける。しかし、前日マークした1分49秒台には乗せ
たいところだ。金石はここで一旦ピットイン。タイヤを水で冷却し左右をロー
テートした後、再びコースインする。しかしタイムの更新は成らず、1回目の
予選をBグループ12位で終えた。金石の下には関谷選手、鈴木利男選手、影
山選手、ダニエルソン選手ら有力選手が位置しているため予選通過には1分50
秒を切るタイムを出す事が必至となってきた。
 午後2時50分、2回目の予選が開始された。路面温度が上昇した事や、1回
目の予選で2セットのタイヤを使いきっため、2台は出走していない。金石は
まず1回目に使ったタイヤでコースインし、3周を終えたところでピットイン。
ここで2セット目の予選用タイヤがマシンに装着され、タイヤウォーマーで保
温された。タイムアタックのタイミングを見計らいピットで待機する。この間
に関谷選手が1分50秒031をマークして、金石の順位は13番手に落ちていた。
 19分過ぎ、金石はコースインし2周目に1分52秒327を出す。この間に鈴木利
男選手が1分50秒902をマーク。金石は14番手に落ちる。予選通過ギリギリの
位置だ。金石は4周目、再びタイムアタックするものの、1分52秒483に留まる。
さらに予選終了5分前、影山選手が1分51秒198をマークし、金石の順位は15
番手に落ちる。30分間の予選が終了しチェッカーが振られ、金石がピットに戻
ってきた。メカニックから予選落ちだと聞いた瞬間、黄色いヘルメットが大き
くうなだれた。
 金石はリザーブ1位とされ、チームは万が一の可能性に備え、翌日の決勝日
も朝から出走準備を行う。しかし決勝レース前のドライバーズミーティングま
でに出走を取り消したドライバーがいなかったため、金石の決勝レース出走へ
の可能性はここで完全に断たれる事になった。
金石 勝智「予選では48秒台に行くかな?と思っていました。ところが1回
目の予選を走りだしてみると、自分ではタイムを出しているつもりなのに出て
いない。サスペンションなのか、空力なのか、エンジンなのか、解らなくなっ
てしまいました。2回目を迎える前にプレッシャーがなかった訳じゃないです
けど、タイヤも1セット残っていたし、心配はしていませんでしたね。ところ
が、エンジンのピックアップがちょっと鈍くなったのと、オーバーステアがや
や強くなっていました。全然タイムが伸びないから予選落ちかな?と思ってピ
ットに戻ってきて言われた時はやっぱりガックリきました。これまで順調に来
ていたから、戒めかも知れませんね。一から出直しです」
中込 林チーフエンジニア「前回の鈴鹿タイヤテストで薄型のリヤウイングを
試したんですが、データが不十分なので今回はローラ社製オリジナルのリヤウ
イングで練習走行を走りだしました。結果的にこれでセッティングがやや出遅
れてしまった感はあります。エンジンのピックアップの悪さは1回目から出て
いたみたいですね。原因については現在調査中です」
山口 公一監督「金曜日の練習走行で予選用タイヤで1分49秒9、決勝用タイ
ヤで1分51秒1が出ていましたから、正直言って今回予選に関しては全然心配
していませんでした。コンディションも風向きが変わった位でしたから。チー
ムが発足してから4戦を消化しましたけど、チームを作ってみて解った問題点
は出しきったと思ってます。今回はドライバーに対してのプレッシャーがかな
りかかったと思うんですが、それがドライバーにとって良いのか悪いのかもや
ってみないと解りませんからね。6月中にチームのシステムを再編成して、各
メンバーの力を出し切れるような効率いい状態にもって行くつもりです。それ
がドライバーに迷いを与えない事になりますから」
    東亜ビジネスコンピュータ株式会社と
    株式会社ビギが
    モーラ・シートゥー・レーシングチームに支援を開始
 モーラ・シートゥー・レーシングチームは5月25日(土)、26日(日)
に三重県・鈴鹿サーキットで開催された全日本F3000選手権・第4戦「ミ
リオンカードカップレース ラウンド2鈴鹿」より東亜ビジネスコンピュータ
株式会社より支援を受ける事になりました。また、同時に株式会社ビギよりス
タッフをウエアの提供を受け、スタッフ全員が着用します。
 東亜ビジネスコンピュータ株式会社は自動車整備業関連ソフトウェア「グラ
ンプリ・シリーズ」をはじめとする各種業務用ソフトウェアの開発、販売、サ
ポートや、コンピュータ学院によるユーザー教育など、企業のコンピュータ導
入の全てのサポートに取り組む企業です。
 今回のモーラ・シートゥー・レーシングチームへの支援はスポンサーシップ
に留まらず、今後オリジナルマシンの設計・開発において技術面での支援も予
定されています。
 また、株式会社ビギのスタッフウェア提供はBIGIの「INSPIRE」
ブランドのプロモーションの一環として行われるものです。インスパイアは1
986年より開始したブランドでコンセプトは「フレンチアイビー」。英米の
メンズウェアの歴史をベースにエスプリのカジュアルウェアを提案しています。
購買層は20代前半であり、モータースポーツのファン層に合致すると共に、
“最も若いF3000チーム”としてモーラ・シートゥー・レーシングチーム
に支援するものです。
 これでモーラ・シートゥー・レーシングチームは既に支援を受けている財界
二世学院とヒビノ(株)、に加えて東亜ビジネスコンピュータ(株)、(株)ビギの
ウェア提供を受ける事になりました。
   提供:モーラ・シートゥー・レーシングチーム


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