全日本F3000

CABIN:F3000 Rd.8富士プレスリリース

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1991年全日本F3000選手権                 1991年9月11日
RACE INFORMATION                                キャビン・レーシングチーム事務局
     第8戦「日本信販スーパーカップ Rd.4 富士インター」
           予約されたフロントロー
       台風15号の影響により、決勝レース順延
           星野一義 予選A組1位
           片山右京 予選B組1位
 日曜日、午前6時頃に降り始めた雨は、徐々に勢いを増して富士スピードウ
ェイの路面を濡らしていった。大型台風15号はさらに関東地方へ接近する気
配を見せており、天候回復の望みは薄かった。競技長はレース開催は不可能と
の判断を下し、選手会もそれに同意したため、午前7時44分に決勝レースの
中止が決定された。
 1991年全日本F3000選手権・第8戦「日本信販スーパーカップ Rd.4
富士インター」が、9月7日(土)8日(日)静岡県・富士スピードウェイで
開催された。キャビン・レーシングチームは、このレースに星野一義、片山右
京の陣容で参戦した。
<体制>
 キャビン・レーシングチームwithインパル
  ドライバー:星野一義
  監督   :金子 豊
  マシン  :ローラT90-50/無限(Tカー ローラT91-50/無限)
 キャビン・レーシングチームwithヒーローズ
  ドライバー:片山右京
  監督   :田中 弘
  マシン  :ローラT90-50/DFV(Tカー ローラT91-50/DFV)
<マシン>
 星野はローラT90-50/無限、片山はローラT90-50/DFVを用
いる。どちらも、第6戦で用いたシャシーである。高速コースである富士スピ
ードウェイに向けて、両者とも低ドラッグ仕様のウィングを取り付けている。
また片山車は、フロントウィング翼端にボルテックス・ジェネレーターを新た
に装備した。
<公式予選>
 台風15号の余波が心配された公式予選日、富士スピードウェイは逆に厳し
い残暑に見舞われた。A組から出走の星野は、路面温度が上がりきってしまう
前にタイムアタックを行うために早々にコースへ飛び出す。1セット目にミデ
ィアム・ハードを選択した星野のタイムは1分18秒490。ピットインした星野は
タイヤを水で冷却して左右を入れ替え、再度アタックにかかった。記録は1分
18秒304。
 さらに星野は2セット目のタイヤも投入してタイムアタックを行なう決断を
下した。次に選んだのはソフト・タイヤ。星野は1回目のセッション終盤に1
分17秒442を記録してA組の首位に躍りでた。1回目のセッションで2セット
のタイヤを使った星野は、午後行なわれた2回目のセッションには出走せず、
B組の動向を見守ることとなった。
 B組から出走の片山は、まずミディアム・ハードを選択してタイムアタック
にかかり、B組のベストタイムである1分17秒520を記録。2セット目のタ
イヤは午後のセッションに温存する作戦を採って予選走行を早々と打ち切った。
 午後、気温が下がるのを待った片山はソフト・タイヤをマシンに装着、タイ
ムアタックに入った。しかし記録は1分17秒838に留まる。結局片山はB組1
位の座は守ったもののA組星野のタイムを上回ることはできず、ポールポジシ
ョンは星野のものとなった。
星野 一義:1分17秒442 A組1位
「1回目のタイムアタックのときは、どうもしっくりしなかった。けれど、2
セット目のときはうまくいったと思う。本当ならもう少しタイムを縮めておき
たかったんだけれどね。午後のB組に逆転されなかったのは幸運だった。ポー
ルポジションは久しぶりだなあ。(昨年第2戦以来、通算35回目)ポールから
飛び出して優勝を狙うよ。ただ、天気がどうなるかが問題だね。程度問題だけ
ど雨になれば嬉しいよ。でも、みんなが雨なら星野が有利だって言うけれど、
そんなに簡単なものではないんだよ。とにかく、ここで連勝してポイントリー
ダーになりたいと思っている」
片山右京:1分17秒520 B組1位
「朝に使ったミディアム・ハードは、路面との食いつきが良くないような気が
したんですよ。それで、勝負をかける午後にはソフトを選んだ。でも、コーナ
ーは良くなったんだけれど直線で伸びなくなってしまった。失敗ですね。午後
は星野さんのタイムを上回るつもりでいました。結果論だけれども、午後も午
前と同じタイヤを使えばよかったかもしれない。いろいろな判断を下すための
データは十分にあるんですよ。だけど、それをぼくが利用しきれない。それが
自分で情けないです。でも、決勝ではいきますよ。ポールはとれなかったけれ
ど、フロントローですからね」
<決勝レース>
 コースコンディション悪化を理由に、決勝レース中止の決定が下された。決
勝レースはシリーズ終わりへと順延する方向で関係各方面との調整が始まって
いる。順延レースは、11月30日(土)から富士スピードウェイで開催予定
のF3レース「パナソニック 2nd インターナショナルリーグ」のスケジ
ュールの中で行なわれる可能性が高い。この場合、今回の予選結果はそのまま
繰り越されることになる。
星野 一義
「ポールを取って調子も良かったし、やりたい気持ちが半分。無理してマシン
を壊したり怪我をしたりする可能性もあるので、やりたくない気持ちが半分。
ここまで降ってしまうと、ウェット路面が得意とか不得意とかは関係なくなっ
ちゃうからね。このレースが最終戦にまわることになったけど、僕にとっては
関係ないよ。どんな時でも全力を尽くすだけだ」
片山 右京
「富士では初めてのフロントロウだから、楽しみにしてたんですけどね。雨は
全然気にしていなかった。だから、やれと言われれば喜んでレースをやりまし
たよ。富士がシリーズの最後にまわったのは、ぼくには嬉しい流れじゃないか
な。次は得意な鈴鹿ですからね」
**CABIN Racing Team Office/寺倉茂雄**


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