3月23日、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第1戦が鈴鹿サーキットで行われ、
安定した速さを見せた#19本山哲(IMPUL)が優勝を飾った。
ニューシャシー、新レギュレーションの下で行われる初めての決勝だけに、各チーム
がどんな作戦をとるのか?スタート時の燃料搭載量は?給油のタイミングは?タイヤ
交換はあるのか?延びたレース距離がどんなドラマを生むのか?……未知の要素を含
んだままのレースだったが、終わってみれば、やはり強さを示したのは#19本山だっ
た。
ポールシッター#6道上が#19本山を従える形で始まったレースだったが、#5道上は9周
目に駆動系のトラブルでリタイア。逃げる#19本山を#8土屋、ルーキー#1小暮が追う
展開となった。
レースの山場は#1小暮がピットインを終えた22周を過ぎてから。トップはまだピット
を終えていない#8土屋だったが、その後方で17周目にピットインした#19本山を#1小
暮が追い詰めていく。
しかし、30周目にトップのバトルに水を差すアクシデントが起こる。30周目にピット
インをした#8土屋が、トップ#19本山と#1小暮の間に戻るが、S字でタイヤを交換し
てペースの上がらない#8土屋に#1小暮が追突。#8土屋はスピンアウトしてリタイア。
#1小暮はフロントウィングを傷めて手負いとなってしまう。ピットに戻った#8土屋は
中嶋監督に猛烈に抗議。
この後、#1小暮は、このアクシデントによるペナルティストップ。ノーズ交換のピッ
トイン、ピットアウト時のホワイトラインカットのペナルティと計4度のピットイン
で自滅。自ら犯したミスの代償は大きなものとなった。
終盤はトップ#19本山を2位#2ロッテラーが追い上げることもあったが、すでに10秒以
上のマージンを築いていた#19本山にとっては安全圏。荒れたレースで強さを見せつ
けて優勝を遂げた。3位には途中ピットロードのスピード違反によるペナルティもあ
ったが、コース上では見事なパフォーマンスを見せた#7金石が入った。
新生フォーミュラ・ニッポンは、ミッションをはじめとする駆動系トラブルが出るな
ど、ニューマシンにありがちな初期トラブルはあったものの、給油に関しては各チー
ム問題もなかった。
本山
「とにかく嬉しい。合同テストではクラッシュするなど満足に走れなかったが、今年
は2カー体制になって救われた。マシンの耐久性に不安はあったが、レース展開が楽
だったこともあって、体力面など特に問題となることはなかった」
ロッテラー
「日本で最初のレースで2位という結果は良かった。貴重な経験ができた。次はさら
に上を狙いたい」
金石
「初表彰台は嬉しい。ペナルティはあったが、クルマのコンディションは良く随分オ
ーバーテイクすることができた。ラスト10周はちょっとミッションがおかしくなった
り、タイヤがきつくなったりしたが、結果には満足」
◆鈴鹿サーキット http://www.suzukacircuit.co.jp/
■決勝 天候:晴れ/コース:ドライ
P.-No.Driver------------------Car----------------Lap-----Time-------
1 19 本山 哲 TEAM IMPUL 46 1:26'01.058
2 2 アンドレ・ロッテラー PIAA NAKAJIMA 46 -8.234
3 7 金石 年弘 Team LeMans 46 -22.414
4 12 井出 有冶 TEAM CERUMO 46 -25.785
5 11 松田 次生 TEAM CERUMO 46 -48.365
6 28 野田 英樹 Team MOHN 46 -51.11
7 6 福田 良 5ZIGEN 46 -1'20.277
8 41 服部 尚貴 DoCoMo DANDELION 46 -1'37.314
9 40 リチャード・ライアン DoCoMo DANDELION 46 -1'46.364
10 3 立川 祐路 Olympic KONDO 45 -1 Lap
11 10 藤沢 哲也 TEAM NOVA 45 -1 Lap
12 1 小暮 卓史 PIAA NAKAJIMA 45 -1 Lap
-------《 以上規定周回数 完走 》------------------------------
9 黒澤 治樹 TEAM NOVA 31 -15 Laps
8 土屋 武士 Team LeMans 30 -16 Laps
4 ドミニク・シュワガー Olympic KONDO 11 -35 Laps
5 道上 龍 5ZIGEN 8 -38 Laps
20 ブノア・トレルイエ TEAM IMPUL 6 -40 Laps
22 脇阪 寿一 TEAM 22 4 -42 Laps
--------------------------------------------------------------------
* シャーシーは全車Lola B351、エンジンは全車無限MF308、タイヤは全車BS
* Fastest Lap: No.40 リチャード・ライアン 1'49.393 on Lap 45
* ペナルティ No.7 2003年全日本フォーミュラニッポン統一規則第29条11.
(ピットレーン通過速度)の違反により、ドライビングスルーペナルティを
課した。
* ペナルティ No.1 FIA国際競技規則付則L項違反により、2003年全日本フォー
ミュラニッポン統一規則第30条に基づき、ペナルティストップ20秒及びペナ
ルティポイント2を課した。
* ペナルティ No.1 国際モータースポーツ競技規則付則L項第4章4,e)の違反
(ピット出口のホワイトラインカット)により、ドライビングスルーペナル
ティを課した。
http://motorsports.nifty.com/
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: