Formula Nippon

フォーミュラニッポンレースレポート


シリーズ名:全日本選手権フォーミュラ・ニッポン
大会名:第5戦・鈴鹿サーキット
距離: 5.864km×35周
予選:7月4日 快晴    ・観衆:1万6000人(主催者発表)
決勝:7月5日 晴れ       ・観衆:3万9000人(  同  )

6番手グリッドからスタートのT・コロネル選手、
5位入賞で3度目のポイントゲット!
代役出場の松田次生選手もデビュー戦ながら1ポイントをゲット!!


 国内モータースポーツの最高峰に位置する全日本選手権フォーミュラ・ニッポン
(略称:FN)は4月19日に三重県の鈴鹿サーキットで開幕して以来、第2戦を山口
県の美祢サーキット、第3戦を静岡県の富士スピードウェイ、そして前回の第4戦は
栃木県のツインリンクもてぎ、と全国の主要サーキットを転戦してきたが、シリーズ
も折り返しとなる今回は、開幕戦と同じく鈴鹿が舞台。PIAA NAKAJIMA
 RACINGのドライバーであるT・コロネル選手にとっては開幕戦でファステス
トラップを記録したサーキットだけに、心に期するものがあったに違いない。また、
体調不良のためにスポーツランド菅生での公式走行会を欠場した山西康司選手は、そ
の後順調に回復に向かっているものの、厳しい暑さが予想されるなかでFNのレース
距離を走り抜くまでには至ってないと判断。8月1~2日にスポーツランド菅生で開
催される次回の第6戦に向けて、今回は欠場してコンディションの調整に専念するこ
とになった。その山西選手に代わって64号車をドライブすることになったのは、ス
ポーツランド菅生での公式走行会でもピンチヒッターを務めた松田次生選手。彼は我
がチームのメンテナンスによって全日本F3選手権に参戦中で、前回のツインリンク
もてぎでは見事初優勝を飾っている。言わば我がチームは、山西選手が欠場すること
になったものの、これまでと同様、チームの総力を挙げてFNを戦うことになったの
だ。
 鈴鹿では、まだ『梅雨明け宣言』は聞かれないものの、公式予選が行われた土曜日
は快晴で、気温も36度に達するなど、まさに“夏本番”といった状況となった。午前
中に行われた公式練習ではコロネル選手が5番手、松田選手が12番手と、まずまずの
タイムをマークした。特にコロネル選手はタイム的に大激戦区となった1分48秒台の
半ばまでタイムを詰めていたから、午後の公式予選に向けて期待が高まるところとな
った。その公式予選でコロネル選手は、参戦5戦目にして、もはやスペシャル・ス
テージ(SS)進出常連の貫禄を見せ公式予選5番手につけ、第3戦の富士から3戦連
続のSS進出を果たした。SSでポジションを1つ下げ予選総合6位となってしまっ
たものの、セッションをおうごとに車のバランスが良くなっていき、明日の決勝に手
応えを感じていた。一方の松田選手は、公式予選中に電気系のトラブルが発生し、そ
の修復、確認に時間と取られてしまい、ニュータイヤでのアタックは1周のみ。しか
し新人とは思えないアグレッシブな走りで、公式予選残り3分までSS進出圏内ポジ
ションをキープさせるパフォーマンスを見せた。結局最後の最後で逆転され7番手に
押し出されてしまったが、新人としては充分に満足できる内容で決勝を迎えることに
なった。
 土曜日に比べると、幾分雲の量は増したものの、決勝が行われる日曜日も、鈴鹿の
空は青く晴れ渡っていた。朝一番で行われたフリー走行ではコロネル選手が7番手、
松田選手は12番手のタイムをマークする。2番手から14番手までのタイム差が、僅か
1秒あまりという混戦ぶりだったから、午後の決勝ではスタートが重要になると予想
された。定刻通りフォーメーションラップが開始されいよいよいよいよ決勝レースス
タート。コロネル選手、松田選手ともに無難なスタートだったもののオープニングラ
ップを終えてホームストレートに帰ってくるとコロネル選手は7番手、松田選手は9
番手と後退させてしまう。さらにコロネル選手は2周目にハードプッシュしすぎたの
か、ハーフスピンで9番手。一方の松田選手は10番手までポジションを下げてしまっ
ていた。しかしここから2人のドライバーは粘り図良い展開を見せてくれる。コロネ
ル選手は1分50秒台半ばから51秒台、とトップグループと比べても遜色ないハイペー
スで猛チャージ。上位陣の脱落も手伝って終盤戦に入るころには7番手まで挽回、最
終的に5位でチェッカーを受けて前回のもてぎ戦に引き続いて3度目のポイントゲッ
トを果たすことになった。課題はまだあるものの今後のシリーズでは表彰台だって充
分に射程距離となる、そんなコロネル選手の走りだった。一方の松田選手の活躍は殊
勲賞もの。途中で単独走行となった際にタイムがやや落ちてしまうという課題はあっ
たが、今回の経験を活かしてF3のシリーズ後半戦では、これまで以上の活躍をして
くれるに違いない。そして体調を万全に戻した山西選手が復帰してくる次回・菅生戦。
昨年までのデータも充分活かせるはずだし、F1に送りだした高木虎之介選手が初優
勝を飾るなど、我がチームにとっても菅生は“相性”の良いサーキットの一つ。シ
リーズの後半戦に向けて弾みをつけていきたい。


■PIAA NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
「完走する車が9台しかいないサバイバルレースで、我がチームが2台ともに完走で
きたことは、ドライバー、チームスタッフ共にいい仕事ができた結果です。特に松田
選手の活躍には目を見張るものがあります。これからのF3選手権の活躍に期待がも
てます。次戦菅生から山西選手は復帰いたします。各クライアント様及び各関係者の
皆様には大変ご心配をおかけいたしましたが、後半戦のシーズンを皆様に満足してい
ただけるものとするようにドライバーもチームとしても最善を尽くして戦います。」

※次戦は、8月1日~2日宮城県スポーツランドSUGOで開催されます。



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