Japanese F3

SKILL SPEED F3 REPORT 6/14

全日本F3選手権シリーズ 第5戦 決勝結果
ツインリンクもてぎ/6月14日(日)

雨のレースで失速。まさかの9位でフィニッシュ。

 予想どおり昨日の雨が今日になっても降り続き、決勝レース前のドライバーズ・
ブリーフィングにおいて、10分間の特別フリー走行が行なわれた。この時点で
雨は弱まり、数十分後の決勝レースでの路面状態がどうなるのか微妙な状況だっ
た。中にはギャンブルでスリックで行くドライバーもいた。フロントロウに並ぶ
我々にとっては、ギャンブルに出ることはなく、他の上位グループのチーム同様
レインタイヤで決勝に臨むことにした。
 前回のレースでスポットスポンサーしていただいたオイルメーカーのスピード
マスターが、決勝日の朝一番にサブスポンサーとして正式に決定。マシンには白
かったボディのエンジンカバー部に、赤いSPEED MASTERのイメージ
ロゴが貼られた。苦労を売り物にしているつもりは一切ないが、これまで様々な
方々と話し合ってきた効果が少しずつ現れてきたことを実感できる今日この頃だ
からこそ、このレースで一発決めたい、そんな気持ちを持って伊藤大輔をグリッ
ドへと送り込んだ。
 しかし、そんな思いとは裏腹に、いざシグナルがグリーンに変わったと同時に、
どん底のレースを展開することになってしまった。ここ4戦スタートでポジショ
ンアップを果たしてきた伊藤は、痛恨のスタートミス。1コーナーまでに5番手
までドロップしてしまう。それでもトップグループとの差はわずかで、抜きにく
いコースながら、どうポジションアップしていくか、注目された。まさに混戦模
様のままレースは進行していく。トップを行くダンブレック選手が2番手に2秒
近い差を付けたが、その後ろの2番手グループとの差をそれ以上広げることはで
きない。5番手を走る伊藤の2秒前には2番手を走る加藤選手がいるほどの接近
戦を展開しながら、レースは後半に入っていった。
 後半に入るとレース全体の流れが速くなってきた。しかし、伊藤のペースはまっ
たく上がらず、ずるずるとポジションを落として行ってしまった。結局伊藤は反
撃のチャンスすら与えられず、9位でチェッカーを受けることに。
 マシンの調子が悪いのか、エンジンの調子が悪いのか、それぞれの担当者はそ
の分野で気をもんだが、ガレージに肩を落として戻ってきた伊藤のコメントから
は、問題らしきものはなかった。ウエットレースでは、毎ラップコンディション
が異なっているものだ。ドライバーはその都度コンディションを読み、さらにそ
の中でライバルたちと戦わないといけない、とても大変な仕事であるのは充分知っ
ているつもりだが、それにしても余りにも情けないレース展開と言えた。残るは
あと5戦。もうひとつも落とせない。総合的に問題点を洗い出し、また1からや
り直すつもりで次のレースに臨みます。

伊藤大輔
「苦手意識はないのですが全然うまく乗りこなせないまま、レースが終わってし
まった。そんな自分が情けない。スポンサーやチームスタッフ、色々と協力して
いただいている方々に申し訳ない気持ちで一杯です。またゼロからやり直すつも
りで、次のレースは頑張ります」

百田義弘チーム監督
「クルマに問題があったのか、どうか心配でした。しかし、もしあったとしても、
モニターを見るかぎりドライバーとしてやらないといけないことがたくさんあっ
たはずです。私は私でマシンについて色々と確認し次のレースに向けて作戦を考
えていきますが、ドライバーも今日のレースを振り返り何が自分に必要だったの
か考えてほしい。彼も今は動揺しているでしょうから、ファクトリーに戻って色
々と話し合って対策を考えます」

深尾栄一チームマネージャー
「とても難しいコンディションでのレースでした。セットアップ的には、ダンブ
レック選手や加藤選手と方向性は同じだったはずです。ただマシンのポテンシャ
ルうんぬんよりも今日の展開だけを取るとむしろドライバーズ・レースだった。
そういった点においては大輔のウイークポイントが露呈してしまった感じです。
ただドライバーのせいだけにしているつもりはなく、もっと総合的に今回のレー
スを振り返り、個々の分野で次のレースに向けて仕事を進めていきます。来週に
はすぐにテストをして何が本当の原因だったのか探り、次のレースではもっとい
いレースができるよう頑張ります」


                          SKILL SPEED 深尾栄一



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