2009オートバックス スーパーGT第7戦、「富士GT300kmレース」
のスーパーラップはセミウェットの難しいコンディションの下で行われ、GT500クラスは#32EPSON NSX(ロイック・
デュバル/中山友貴組)が今季初のポールポジションを獲得。32号車は今日行われた全てのセッションで一番時計を記録、
好調ぶりを見せ付けた。
GT300クラスは#88triple aガイヤルドRG-3(松田秀士/坂本祐也組)がポール。ランボルギーニ・
ガイヤルドは参戦3年目にして遂にスーパーラップに2台を送り込んだだけでなく、初のポール獲得をもものにした。
スーパーラップは午後2時35分、GT300クラスから行われた。
朝からの雨は一旦止んだが、気温が18℃と低いこともあって路面は中々乾かず、
終始ウェット宣言のもとでタイムアタックが行われることとなった。
この難しい路面コンディションが影響し、スピンやコースオフする車両が相次ぎ、
2番目に出走した#87ガイヤルドの井入宏之がコカコーラコーナーでオーバーランを喫したほか、
#43ガライヤを駆るベテラン新田守男も1コーナーとダンロップでオーバースピードから姿勢を乱して大きくタイムロスする羽目に。
#26タイサンポルシェの阿部翼は13コーナー立ち上がりでスピンしてしまいノータイムという結果になってしまった。
そんな中、 今季好調の#81ダイシンフェラーリを駆る青木孝行は1'56.638といちはやく1分56秒台を記録して2番手にジャンプアップしてきた。
しかし予選1回目を3番手で終えた#88ガイヤルドの坂本は青木のタイムを僅かに上回る1分56秒623を叩き出し、自身初、
ガイヤルドという車種にとっても初めてのポールポジションをもぎとった。
予選1回目トップの#33ハンコックポルシェも、80kgのウェイトハンデをものともせず、
ベテラン影山正美が果敢にアタックしたものの1分56秒926と、惜しくも2台の後塵を拝することとなった。
続いて行われたGT500クラスのアタックにおいても、#18ロックスター童夢NSXの小暮卓史、 #12カルソニックGT-Rの松田次生といったトップクラスのドライバーたちがスピンにより後方に沈む波乱の展開となった。
小暮はそれでも1分53秒155でコントロールラインを通過したが、松田はそのままグラベルでストップ。
最終的には、両者ともSL手順違反によりノータイムの裁定が下っている。
その一方で、最初に出走した#36ペトロナスSCのアンドレ・ロッテラーは1分47秒407と健闘、
このセッションで4位にジャンプアップしてみせた。
ポイントリーダーの#1モチュールGT-Rも久々にアタッカーを務めるブノワ・
トレルイエが1分46秒700の好タイムを記録して3番グリッドをものにした。
しかし今日の主役はなんといっても#32エプソンNSXだ。
デュバルは1分46秒111とトレルイエを大幅に上回り、今シーズン初のポールポジションを、
今日行われた全てのセッションで一番時計を叩き出すというおまけつきで達成した。
また#8ARTA NSXのラルフ・ファーマンも1分46秒373とトレルイエを上回ってみせたが、 こちらはエンジン交換による10グリッド降格が決まっているため、明日の決勝は12番手からのスタートとなる。
なお、今回のスーパーラップにおいて、#32、#8、#18、#74、 #26が計測ラップ以外でヘッドライトを点灯したとして訓戒のペナルティが下されている。
第7戦決勝は明日午後2時より、66周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA