近藤真彦監督率いるGT-Rがマレーシア戦で2連勝
2008 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」の決勝レース(1周5・542km×54周)が6月22日、マレーシアのセパン・インターナショナル。サーキットで行われ、WOODONE ADVAN Clarion GT-Rのデ・オリベイラ/荒聖治組が今季初の勝利を挙げた。同車はセパン戦では昨年につづき2連勝となる。
決勝レースは、熱帯の暑さを避け、夕方16時(現地時間)にスタート。予選4位からのスタートとなったWOODONE ADVAN Clarion GT-Rのデ・オリベイラは、1周目で1台を抜き3位に浮上し、25周目にピットに戻って荒聖治に交代する。
その前方では、予選1位のMOTUL AUTECH GT-Rと同2位のARTA NSXがトップ争いを繰り広げていたが、レース中盤の30周目、NSXがGT-Rをパスする際に接触。これでNSXにドライブスルー(ピットロード通過)ペナルティが課され、荒聖治が2位に上がる。さらに荒聖治は、50周目の第2コーナー出口で、一瞬加速が鈍ったMOTUL AUTECH GT-Rをも捉え、そのまま54周を走りきって優勝を飾った。
WOODONE ADVAN Clarion GT-Rにとって、この勝利は昨年6月に同じくセパンで行われた第4戦以来。セパン・サーキットでは昨年につづき2連勝ということになる。マッチこと近藤真彦監督率いる同チームは、これでSUPER GT通算2勝目。ニッサンGT-Rとしては、開幕戦、第2戦につづき今季3勝目。ニッサンGT-Rの1-2フィニッシュも同じく3回目となる。
GT300クラスでは、クスコDUNLOPスバルインプレッサの山野哲也/佐々木孝太組が優勝した。インプレッサにとっては、98年9月(第5戦もてぎ)以来の優勝となる。
(観客:2万5516人)
■優勝選手コメント
- No.24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R [GT500]
- ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ「ファンタスティック! これ以上ないですね。チーム、クルマ、タイヤと、とても良い状態だったので、勝つ自信はありました。昨年の勝利は後方からの追い上げでしたが、今年は他のクルマも速くて接戦でした。それだけに今年はプッシュ、プッシュの難しいレースでしたね」
- 荒聖治「チームとしてはこのセパン(での勝利)をねらっていました。横浜ゴムのタイヤも昨年よりすべての面で良くなっていて、今まで以上の手応えをもって臨みました。オリベイラが予選で良いポジションを獲って、いい位置でボクに渡してくれ、楽な展開でした。クルマもタイヤも安定していて、同じGT-Rで厳しい争いになると考えていましたが、22号車より余裕があったかもしれません。特に低速コーナーが良くて、22号車がミスをしたときも、焦らずに抜くことができました」
- No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ [GT300]
- 山野哲也「孝太がポールを獲ってくれて、スタートはとても楽にできました。チームから15秒はマージンを作ってこいと言われ、それもできて、パーフェクトなレースでした。一昨年のオフに大溝監督から『インプレッサを勝たせて欲しい』とチームに呼ばれ、昨シーズンはがんばったけど実績が残りませんでした。今年はクルマもとても良くなり、なんとか1勝、それができるのはセパンだと、チームみんなが一つになって、全員がいい仕事をしてくれました。本当にうれしいです」
- 佐々木孝太「ボクとしては他のレースも含めて(1イベントで)3勝できるなんて、人生でも初めてのことで、最高の週末でした。スタッフのみんなに感謝したいです。山野さんが2番手とのマージンを作ってきてくれましたが、ウチはピットに時間が掛かるので、結構きわどい状態でした。クルマが速いのは分かっていたので、気分的には余裕がありましたが、クルマの耐久性に不安もあったので、五感をすべて働かせて走りました。自分としては、ただ1勝できたという気持ちでしたが、苦労してきたチームのことを考えるとちょっとウルウルときてしまいましたね」
Text: GT Assosiation