SUPER GT

SGT:第4戦SUGO決勝 波乱相次ぐ81周を制したのはいずれもARTA。#8HSV、#55CR-Zが史上初の快挙!

波乱に継ぐ波乱。最後に笑ったのは#8ARTA HSVだった。
2013オートバックス スーパーGT第4戦「SUGO GT 300KM RACE」は、相次ぐアクシデントと天候の変化で大荒れのレースとなり、予選6番手からスタートした#8ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン/松浦孝亮組)が2010年以来3年ぶりの勝利を手にした。
GT300クラスも#55ARTA CR-Z(高木真一/小林崇志組)が勝ち、ARTAが両クラス制覇という快挙を成し遂げた。
(天候:晴れ>雨 コース:ドライ>ウェット 観客動員数:予選/9,500人 決勝/26,500人 延べ36,000人)

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決勝レースは午後2時にフォーメーション開始。
朝方までの曇天が嘘のような晴天のもと、81周の長い戦いが幕を開けた。

ホールショットを奪ったのはポールポジションの#1REITO MOLA GT-R(関口雄飛)。
序盤から快調にトップを走行するが、予選2番手の#39デンソーサードSC430(石浦宏明)も離されずに追走し、関口が周回遅れに詰まる度に何度も並びかけようとする。しかし関口も懸命に石浦のアタックを退け、両者は40周終わりで揃ってピットイン。
ここでいち早くピット作業を終えた#39デンソーSCが1号車の前に出た。

更には43周終わりまでファーストスティントを引っ張った#38ZENTセルモSC430も1号車の前でピットアウト、#1本山哲は#38立川祐路を猛然と追い上げるが、立川も一歩も引かず、両者がバトルを繰り広げている間に後方から#18ウイダーHSVのフレデリック・マコヴィッキィ、#100レイブリックHSVの小暮卓史らも追いついてきた。

そして迎えた48周目。
1コーナーでインに飛び込んだ#1本山と#38立川が激しく接触。右フロントフェンダーを大破してタイヤもバーストさせた#1MOLA GT-Rはここで大きく後退し、#38ZENT SCも失速、この間に#18ウイダーHSVが2位に浮上し、猛然と#39デンソーSCを追い上げに掛かった。

こうした後方の争いを尻目に2位以下に8秒以上のマージンを築き上げていた#39脇阪だったが、50週を過ぎた辺りから降り始めた雨に行く手を阻まれ、ペースダウンを強いられる。
しかし残り周回数が少ないこともあり、上位陣はスリックタイヤのままコース上に踏みとどまることを決断。
この間に#18マコヴィッキィは脇阪との差を一気に積め、57周終わりでは3.8秒後方にまで詰め寄ったほか、本山との接触で3位に後退した立川、4位の小暮らも徐々に脇阪との間隔を縮めてきた。

そして67周目の1コーナーでマコヴィッキィのインを突いた立川が2位を奪い返し、一気に脇阪に接近していき、次の1コーナーで遂に脇阪のインを突いてトップに。
しかし脇阪も負けじとこの周終わりのホームストレートで並びかけ、1コーナーでインに飛び込むが、立ち上がりで膨らんだところを立川に抜き返され、再び2位に後退した。

そしてこのレースで最大の山場となったのが70周目だ。
脇阪、立川の2台はハイポイントコーナーで周回遅れの#2エヴァ初号機RTマクラーレン(加藤寛規)を両側から一気にパスしようとして相次いで接触。アウト側の立川はスピンアウトしてその場でレースを終え、イン側の脇阪も姿勢を乱して失速したところをマコヴィッキィと小暮に両側から挟まれる形で激しく接触。
これにより#18ウイダー、#100レイブリックの2台のHSVもバックストレートでストップ。フェンダーを破損しながらもかろうじて走行を続けた#39デンソーSCがトップに立った。
後続の#37KeePer SC(伊藤大輔)とのギャップは大きかったものの、39号車は73周目にタイヤバーストに見舞われて3コーナー先でスピン。これを#37KeePer SC、#8ARTA HSVが次々と抜き去っていき、レインボーコーナーを立ち上がったところで#8ARTA HSV(松浦)がトップに立った。

松浦は伊藤につけいる隙を与えずに残りの周回を落ち着いて走り切り、スーパーGTで初めての勝利をものにした。
#8ARTAにとってもこの勝利は2010年の第6戦鈴鹿100km以来、実に3年ぶりの勝利となった。
2位には#37KeePer SC430がつけ、#23モチュールGT-Rが入った。

GT300クラスは、ポールポジションからトップを快走する#61スバルBRZ(山野哲也)を#16無限CR-Z(武藤英紀)
が追いつめ、29周終わりのホームストレートで抜き去ったが、レース中盤のピット作業で#55ARTA CR-Zがこの2台をかわしてトップに。
レース後半に降り出した雨にタイヤ交換を決断した#61BRZの後退にも助けられて最後までトップのザを守り切り、第3戦セパンに続いて2連勝を達成した。
2位は#16無限CR-Z、3番手には#0エンドレスタイサンポルシェが入った。

第5戦は鈴鹿サーキットでの伝統の1000km耐久レース。
8月18日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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