SUPER GT

SGT:第6戦富士決勝 #12カルソニックGT-Rがポール・トゥ・ウィン!ニッサンGT-Rが1-2フィニッシュを達成。GT300は#31プリウスの追撃を退けた#33ハンコックポルシェが今季2勝目

2012オートバックス スーパーGT第6戦「富士GT300kmレース」の決勝が9月9日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした#12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)が後続を大きく引き離して今季初勝利を挙げた。
GT300クラスは#33HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢組)が今季2勝目。ポールポジションの#31apr HASEPRO PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀組)は、スタート直後のスピンで大きく後退しながらも2位まで挽回し、33号車を追い上げたがあと一歩及ばなかった。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日18,200人 決勝日33,800人 総数52,000人)

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決勝レースは午後2時にローリング開始。66周の戦いが始まった。
ホールショットを奪ったのはポールポジションからスタートした12号車。今シーズン常にトップレベルの速さを見せながらも勝利を手にすることができず、同じく富士で行われた5月の500kmレースでも終盤までトップを走りながら天候の変化に足下をすくわれたカルソニックGT-Rだったが、今回ばかりは話が違った。
スタートを担当した松田は後続の熾烈なバトルにも助けられて序盤から快調にリードを広げつつも、巧みなタイヤマネジメントで他のどのチームよりも長い34周まで引っ張ってピットイン、オリベイラに交代してトップのままコースに復帰する。
後を引き継いだオリベイラも着実に2位以下を引き離し、最後は21秒025もの大量リードを築き上げて66周を走りきり、念願の勝利をものにした。
2位には前回の鈴鹿で優勝した#1SロードGT-Rがつけ、ニッサンGT-Rが1-2フィニッシュを達成。
3位には#19ウェッズスポーツSC430が入り、昨年5月の第2戦富士以来1年4ヶ月ぶり、GT500クラスでは通算2度目の表彰台をものにした。

12号車の独走劇に終始したGT500クラスとは異なり、終盤まで目の離せない展開となったのがGT300クラスだった。
スタート直後の1コーナーではポールシッターの#31プリウスがスピンアウトするといういきなりの波乱で幕を開け、一旦は#33ハンコックポルシェがトップに立ったものの、予選6番手から追い上げてきた#66triple a Vantageが17周目に#33ハンコックを抜いてトップに立つ。
その後は快調にリードを広げていった#66アストンマーチンだったが、給油に時間がかかるというFIA-GT3の弱点のため、34周目に行ったピット作業に1分6秒もの時間を要し、5位にまで後退してしまった。

代わってトップに立ったのは#33ハンコック。後半を受け持った藤井は2位#16無限CR-Zとの差を次第に広げつつ周回を重ねる。このまま独走に終わるかと思われたが、レース終盤になって33号車を追い上げてくる1台のクルマがあった。
#31プリウスだ。

31号車はスタートに続いて2周目にも同じ1コーナーでスピンを喫し、一時は21番手まで順位を落としてしまったものの、スタートドライバーの新田はそこから着実に順位を上げ、10周目には14位、19周目には9位まで挽回して24周終わりで嵯峨にステアリングを託す。
後半を引き継いだ嵯峨もトップグループを上回るハイペースで順位を上げ、31周目には7位、34周目には5位、35周目に4位、そして36周目には3位に浮上した。
嵯峨はその後もトップを走る#33藤井を1周1秒上回るハイペースで追い上げ、45周終わりのホームストレートで中嶋大祐の駆る#16無限CR-Zを抜去って2位に浮上、48周目にはトップとの差を1.5秒とし、#33ハンコックポルシェを完全に射程圏内に捉えた。

そして遂に50周目のヘアピンで#31嵯峨は#33藤井のインに飛び込む。
一歩も引かずに押さえ込む藤井。
すると嵯峨は続く51周目のダンロップでアウトに並びかけ、両者は並走のまま13コーナーを抜けてプリウスコーナーへ。しかしここで後方から500クラスの#1SロードGT-Rが追いついてきたため、嵯峨は一旦引かざるを得なくなる。
それでも諦めずに藤井を追いかける嵯峨。53周目のヘアピンで再びインに飛び込んでいくが、ここで痛恨のスピンを喫し、31号車は3位に後退してしまった。
それでも最後まで手綱を緩めず、60周目の1コーナーで再び#16中嶋を抜き返して2位に上がる#31藤井だったが、トップの#33藤井には10秒以上の差をつけられ、そのまま2位でフィニッシュ。今季初投入されたプリウスに穫っては初の表彰台となったものの、あと一歩で勝利を取り逃すという意味では苦い結果に終わった。
3位には#16無限CR-Z。こちらも第4戦から投入されて3戦目で初の表彰台となった。

これにより優勝した#33ハンコックポルシェは全クラス通じて最初の2勝目を挙げることになり、#66アストンマーチンがメカニカルトラブルによりノーポイントに終わったことでシリーズポイントでも2位以下に12ポイント差を付けてトップに浮上した。

次戦は九州のオートポリス。9月30日決勝だ

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Katsuhiko KOBAYASHI


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