スーパー耐久

S耐:第2戦富士 Audi R8 LMS 4時間をトラブルフリーで走り切り、開幕2連勝 (Hitotsuyama Racing)

st_r02_hr_01.jpg

 Hitotsuyama Racingは7月23~24日に富士スピードウェイで開催されたスーパー耐久第2戦において、2位に2ラップの大差をつけ総合優勝を獲得しました。

 7月23日午後に行われた予選で、まずはAドライバーの藤井誠暢がタイムアタック。前日の占有走行では敢えてニュータイヤは履かずに、セッティングに重点を置いたため、実質この週末初めてのタイムアタックとなりましたが、計測1周目で1分42秒858のタイムを記録しました。翌日の決勝に向けタイヤを温存する必要があることから、藤井誠暢はアタック時間を残したままピットに戻ります。

 30分のインターバルを挟んで行われたBドライバー予選は、都筑晶裕が担当。タイムアタック中に前車がスピンした影響からクリアラップは取れなかったものの、都筑晶裕も1分43秒756の好タイムをマークしました。結果、2位の#1 PETRONAS SYNTIUM BMW Z4 M COUPEに4秒以上の差を付け2戦連続となるポールポジションを獲得することができました。

 基準タイムクリアが要求されるCドライバー予選は、若干日差しも弱まった夕方に行われました。前日の占有走行で、チームはCドライバーのマイケル・キムに十分な走行時間を与えることができなかったため、好タイムをマークすることよりも、ドライバー自身にタイヤの摩耗具合やそれに伴うマシンの挙動変化を掴んでもらうことに重点を置き、この予選に臨みました。そんな戦略の中、マイケル・キムは1分45秒011のタイムをマークし、それ以降も同等のタイムを連発。チームは翌日の決勝に向け、確かな手応えを得ることができました。

st_r02_hr_02.jpg  7月24日午後1時、ローリングスタートによって4時間の決勝レースがスタート。Audi R8 LMSのスタートドライバーを担当した都筑晶裕は、もちろんトップで1コーナーに進入。オープニングラップだけで2位に3.2秒の差を築き、さらに4周目にはバックマーカーを捉えるほど、都筑晶裕はハイペースで周回を重ねていきます。

 他クラスと比べ燃費で劣るGT3マシンは、給油作業のために他車より1回多くピットストップをする必要があり、その状況下で優勝するためには理論上2位のマシンより1周1秒以上速くドライブする必要がありました。しかし都筑晶裕はそれ以上に好タイムで周回を重ね、80分弱経過した時点でマイケル・キムにバトンタッチしました。この時点で都筑晶裕は既に3位以下を全て周回遅れにしており、後半パートの負担を軽減することにつなげました。

 バトンを受け取ったマイケル・キムは、程なくして2台のPETRONAS SYNTIUM BMW Z4 M COUPEを捉え、全車周回遅れにすることに成功。高速サーキットの富士スピードウェイではST5クラスとの速度差が非常に大きく、この速度差の中、コース上いたるところで現れるバックマーカーをミスなく、そしてロスを少なく処理していくことが、今回チームからマイケル・キムに与えられた課題の一つでもありました。マイケル・キムは毎周安定したタイムを刻み、藤井誠暢にバトンを渡します。

 藤井誠暢はコースインしタイヤが温まると、コースが多くのマシンで渋滞する中、序盤に都筑晶裕がマークしたファステストラップを塗り替え、プラチナドライバーの意地を見せつけました。その後は燃費やタイヤを意識したドライブに切り替え、無線でマシンの状況を常時メカニックに伝えながら走行し、Audi R8 LMSのデータを引き出していきます。

 4時間まで残り23分の時点で最後の給油のためピットストップ。都筑晶裕にバトンを託します。都筑晶裕は最終ラップまで決してペースを緩めることなく走り切り、堂々のトップで4時間レースのチェッカーを受けました。

 第1戦菅生の雨のレースとは打って変わって、暑さが心配される中でのレースとなりましたが、Audi R8 LMSは4時間をトラブルフリーで走り切り、このマシンの完成度、信頼性の高さを改めて実証するかたちとなりました。

 週末は多くの子供連れのお客様も来場してくださり、華やかなムードの中、レースを戦うことができました。来場してくださった皆様、そしてご支援してくださっている方々、ドライバー、メカニックの皆様に、心より感謝いたします。

 第3戦岡山国際サーキットでも多くのお客様にお会いできることを楽しみにしております。

Text & Photo: Hitotsuyama Racing


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース