スーパーGT合同テストが行われている3月1日、鈴鹿サーキットが改修計画についての記者発表を行った。
「F1開催が決まり、改修計 画も更なる見直しを図った。F1再開ということで地元のより一層の理解と協力も得られ、感謝している」 とのモビリティランド取締役社長、土橋哲氏による挨拶に続いて、 同社取締役土屋一正氏よりグランドスタンドやパドックの大幅改修についての説明がなされた。
今回の改修計画が目指すものは「観客、レース参加者、メディア、スポンサー企業など、サーキットを訪れる全ての人の安全性、快適性、
利便性の向上」だ。
グランドスタンドの増席と、大型屋根の設置、正面駐車場の増設などにより、ファンの利便性向上が図られるほか、
1コーナー方面への歩行者通路とパドックへの車道を立体交差化するなど、安全面にも気が配られている。
グランドスタンドからパドックへの連絡トンネルも、幅4mと大型化される。
また、地元の協力により山田池の埋め立てが実現したことで、パドックエリアの大幅拡張や、チームオフィスの増設が可能となり、 これまでN山駐車場に停めていたトランスポーターもピットガレージの裏に駐車できることとなる。
コースについては、東コースのランオフエリアが拡幅されるほか、主要コーナーにはサービスロードが新設され、 より安全かつスムーズな保安救急活動が可能となる。
上記の工事のスケジュールは、山田池の埋め立てが既に昨年11月から着工されており、2008年5月末には完了予定。
ピットビル新設、グランドスタンド増設、コース安全性向上などの東コースエリア集中工事は2008年9月~3月末実施。
西コースエリアについても、2009年9月末以降に改修予定だ。
土橋哲社長のコメント
鈴鹿サーキットはこれまで46年間にわたり、モトGPや8耐、フォーミュラニッポン、GTなど、内外のトップレースを開催してきており、
多くのファンの皆様よりご支持いただいていると自負しております。
しかし現行施設も21年が経過し、さすがに海外のサーキットなどと比較して古さが否めなくなりました。
そのため、一昨年より改修工事に着手してまいりましたが、2009年のF1開催が決定したことにより、より一層の見直しを図りました。
F1再開ということで、地元鈴鹿市の皆様のご理解、ご協力のムードも一層盛り上がり、そのおかげで山田池の埋め立ても実現、
これによりパドックの拡張が可能となりました。
今回の改修は、お客様、レース参加者、メディア、サーキットを訪れる全ての皆さんの安全性、快適性、利便性の向上を目的としております。
Text:Kazuhisa SUEHIRO