ブレーキトラブルを抱えながらも走り続ける#76江口選手 (Photo by K.TAKESHITA)
Motorsports@niftyが応援する、エッソ・フォーミュラトヨタ シリーズ(FT)参戦プロジェクト。チーム・タカギレーシン グとMiya Racing Serviceのジョイント体制で参戦する当プロジ ェクトは、ドライバーにザウルスJrレースでの優勝経験もある 江口充洋選手を擁する。 しかし、資金の関係からシリーズ全戦の参戦が出来ないため、 チームとしては今回の富士GTサポートレースが2002年度の 2戦目だ。 予選前日の公開テストでは、トップより4秒遅れ。チームとし ては、未だマシンに慣れていないドライバーの#76江口選手 が、マシンを自分の思い通りに操れるようにするのが今年最大 のテーマ。 公開テストでトップタイムをマークする有力選手達がシーズン オフの間に相当量の走り込みをしたのに比べ、資金的な問題で 練習走行さえ思うように走れない当チームにとっては、公開練 習からレースまでが貴重な練習時間だ! また、マシンを昨年度までのFT20から、今年はFT30に モデルチェンジをしたが、FT20からの流用パーツが少なか らずある。ライバルチームはこれらのパーツでも新品を投入し たりするが、当チームのマシンである#76号車は、全て昨年 までのものを使い回しているのが辛いところ。 今回、それが裏目に出た。既にかなり使い古されたブレーキロ ーターがレースウィークになって音を上げ始め、走る毎にフィ ーリングが悪化する。 GTの予選に先駆けて行われたFT予選。 シリーズランキング上位を争うル・ボーセチームの3台が予選 序盤からコースに出て積極的にタイムアタックを繰り広げるの とは対照的に、トムスチームの3台は予選半ばからコースに出 てタイムアタック。 #76江口選手は予選開始直後からコースに出、他車のスリッ プを使いながら果敢にアタック。しかし、ライバルに比べて各 コーナーでの細かいタイム差が積み重なった結果、トップから 3秒強の遅れを取り、予選は19位に留まった。 翌28日(日)に行われた決勝。 前日の予選をAコーナーで見ていたチームスタッフから様々な 助言が与えられ、それを実践に反映するべく走行前からイメー ジトレーニングに余念のない#76江口選手。 その甲斐あってか、決勝の1周目では数台パスすることに成功。 その後も果敢に攻め続け、一時は13位までジャンプアップ。 しかし、このころからブレーキが更に悪化し始め、左右のバラ ンスが崩れる片効き状態と共に、突如強烈に効き出すというア ンコトローラブルな状況となる。必至にコントロールしようと する#76江口選手だったが、Bコーナー手前のエスケープゾ ーンに2度飛び出し、順位を大きく下げる。 結果、決勝は18位でフィニッシュとなった。 【ドライバー江口選手のコメント】: もう、何も言うこと無いです。もっと走り込みをしたい。この ままでは次戦の鈴鹿に参戦しても意味がないので、次(鈴鹿)は お休みして走り込みに専念しようと思ってます。 【高木監督のコメント】: ドライバーとして、あと1秒半削ってくるのが課題。車のセッ ティングはそこからです。キチンとマシンを自分のものに出来 れば、今のままで中団を走ることも充分可能でしょう。 今回は、決勝のベストラップが予選に比べてトップの2秒差ま で縮まってきたのは明るい話題ですね。 Reported by Miya Racing Service