JTCC最終戦インターTEC、締めくくりは星野!
チャンピオンは逆転で中子の手に!
11月2日、全日本ツーリングカー選手権最終戦「インターTEC」が富士スピ
ードウェイで行なわれ、第15戦は中子アコード、第16戦は星野プリメーラが優勝。
5人が可能性を残していたチャンピオン争いは、逆転で中子が獲得した。
6つのサーキットを転戦し、ここまで7大会14戦を消化(内2戦は中止)し
てきたシリーズは、悪天候で中止となった開幕戦の舞台、富士へ再び戻ってきた。
決勝当日の天候は早朝から快晴。頂上付近に僅かに雪化粧を施した霊峰富士も
その姿を大きく現し、秋晴れという言葉がぴったりの天候となった。
前日行なわれた予選では、インディライツ帰りの#1服部尚貴が、ライツ同様
KOOLカラーにペイントされたアコードで両レースともポールポジションを獲
得。今年JTCCに参戦していない服部は、ウェイトハンデを負っていないとい
う有利さはあるものの、1年ぶりの参戦でこの結果はさすがだ。
注目のチャンピオン争いは、現在ポイントリーダーの#15黒澤琢弥(PIAA SN
ACCORD)を筆頭に、#23本山哲(ザナヴィ・カミノ)、#16中子修(Castrol無
限ACCORD)、#14道上龍(ジャックスMCアコード)、#12星野一義(カルソニッ
クプリメーラ)とシリーズ5位までがその可能性を残している。
しかし、有効ポイント制であることに加え、予選で黒澤が下位に沈んだこと、
さらに服部の参戦、TEAM無限HONDAとニスモのチームタイトル争いも絡
んで、その行方は予想し難いものとなった。
シリーズ上位陣の予選結果
第15戦 第16戦
#15黒澤琢弥(PIAA SN ACCORD) 13位 9位
#23本山 哲(ザナヴィ・カミノ) 7位 7位
#16中子 修(Castrol無限ACCORD) 2位 5位
#14道上 龍(ジャックスMCアコード) 3位 2位
#12星野一義(カルソニックプリメーラ) 9位 4位
●第15戦(21周)
空には雲が多くなり涼しくなってはきたが、雨の心配はなさそうだ。
スタート良く飛び出したのはPPの#1服部。以下#14道上、#16中子とアコ
ード勢が1-2-3態勢を敷く。こうなるとホンダ陣営は、逆転でドライバーズ
タイトル獲得を狙うエース#16中子をサポートするチームプレーを見せはじめる。
まず、2周目の1コーナーで#16中子は2位へ。さらに6周目のヘアピンでは
#1服部をかわしてトップに躍り出る。この後は速さの拮抗する各車が一列縦隊
となり、レースは膠着状態となる。
終盤に入った15周目、4位につけていた#19金石が#14道上の前に出て、アコ
ード勢の一角に食い込むが、それ以上のポジションアップは望めず、フィニッシ
ュとなった。
「服部のおかげ。2レース目も結果を残すようがんばります」という中子は、
今季4度目の優勝でシリーズでも逆転でトップに立ち俄然有利となった。最終戦
4位に入ればチャンピオン決定となる。
他にチャンピオンの可能性があるのは、このレース10位の黒澤と6位の本山だ
が、両者は優勝が絶対条件。かなり厳しい戦いを強いられることになった。
第15戦決勝結果(TOP6)
1位 #16中子 修 Castrol無限ACCORD
2位 #1服部尚貴 KOOL ACCORD
3位 #19金石勝智 ウェッズスポーツエクシヴ
4位 #25影山正美 ADVANエクシヴ
5位 #14道上 龍 ジャックスMCアコード
6位 #23本山 哲 ザナヴィ・カミノ
●第16戦(21周)
#14道上が好スタートからトップに出て首位をキープ。#1服部も2位を確保
してアコードが1-2態勢をとるが、6周目に#1服部がミスからか失速。イン
ターTECになると好結果を残す#12星野、そして崖っぷちながらチャンピオン
の芽を残す23本山のニッサン勢が前に出る。
快調に首位を走る#14道上だったが、突如魔の手が伸びる。左前輪タイヤのス
ローパンクチャーでスローダウン。手の届きかけた優勝を失ってしまった。
これでトップに立った#12星野は、この時点で後方の2位争いに大きなマージ
ンを築いており安泰。残り周回を走りきり第6戦以来の優勝を飾った。
熾烈だったのはチャンピオンを争う2台の直接対決。15周目に2位集団は#23
本山、#16中子、#1服部、#19金石、#33岡田という順で団子になったが、ま
ず#16中子がヘアピンで#23本山のインを刺すがややオーバースピードで#23に
接触。#23はスピンを喫し大きく遅れる。
両者の戦いはこれでは終わらず、周回遅れとなった#23本山が18周目の100
R進入で#16中子を待ち伏せするようにして逆襲。はじき出された#16中子はア
ウト側にクラッシュしてリタイア。#23本山もピットでレースを終え、遺恨を残
すやや後味の悪いものとなった。
この結果、ノーポントながら中子がチャンピオンを獲得。来年は撤退を発表し
ているホンダが有終の美を飾る形でシリーズは幕を閉じた。
第16戦決勝結果(TOP6)
1位 #12星野一義 Castrol無限ACCORD
2位 #1服部尚貴 KOOL ACCORD
3位 #19金石勝智 ウェッズスポーツエクシヴ
4位 #15黒澤琢弥 PIAA SN ACCORD
5位 #33岡田秀樹 Gathers童夢アコード
6位 #38竹内浩典 デンソーセルモチェイサー
(16戦の結果は暫定)
*** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***
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