1998年 6月29日
無限+童夢プロジェクト
'98 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権シリーズ第3戦“Hi-land GT Championship"
NSX勢 連続ポールポジションを獲得
決勝はトップを独走するもリタイア
○開催日 :1998年6月27(土)~28日(日)
○開催地 :宮城県 仙台ハイランドレースウェイ
(コース全長:4.02960km)
○決勝レース:63周/253.865km)
○天 候 :予選日/雨決勝日/曇り
○コースコンディション:予選日/ウェット→ドライ決勝日/ドライ
○観客数:35,100人(決勝日/主催者発表)
1998年全日本GT選手権の第3戦が、2ヶ月近いインターバルをおいて宮
城県仙台市の仙台ハイランドレースウェイで開催された。4チーム4台のホンダ
NSXは、27日(土)に行われた公式予選において、Castrol 無限 NSXを駆る道
上龍選手がポールポジションを獲得。TAKATA 童夢無限 NSXが予選4位と好位置に
つけ、決勝レースに期待を持たせた。
28日(日)の決勝レースは、序盤Castrol 無限 NSXがトップを独走するも、12
周目リタイア。その後を受けて33周目からトップを走ったRAYBRIG NSXも44周
目、スピンからリタイアとなり、残る2チームもトップを走る力は見せたものの結
果を残すことはできず、初優勝は次戦に持ち越された。
●Hi-land GT Championship 出場チーム
No. 車 名 エントラント名 ドライバー
16 Castrol 無限 NSX Castrol 無限 中子 修/道上 龍
18 TAKATA 童夢無限 NSX 童夢レーシングチーム 金石勝智/山本勝巳
64 Mobil 1NSX Mobil1 Nakajima Racing T・コロネル/佐藤浩二
100 RAYBRIG NSX チーム国光 with MOONCRAFT 高橋国光/飯田 章
「無限+童夢プロジェクト」による4チーム4台のN-GT仕様ホンダNSX
は、終日雨の中で行われた金曜日のフリー走行でも揃って好タイムをマーク、
RAYBRIG NSXがトップタイムをマークした。その中、Mobil 1 NSXの山西康司選手
が、体調不良のため欠場し、佐藤浩二選手がトム・コロネル選手とコンビを組み
出場する事となった。
○5月2日(土) 公式予選
[第1回/11:20~12:20 第2回/15:20~16:20]
心配されていた天候は昨日から引き続き雨となり、コースコンディションはウ
ェット、気温は高く蒸し暑い中、11時20分からの公式予選第1回、最初の20
分間がGT500クラスの専用として開始された。
小雨の中更なる天候の悪化を危惧して各チームとも開始と同時にコースイン、
激しいタイムアタックが始まった。その中、道上選手がドライブするCastrol 無
限 NSXが、1分56秒台でトップに立つ。その後も少しづつタイムをつめ最初の
20分間をトップで終了。暫定ポールポジションを手中に収めたかに思われた。
TAKATA 童夢無限 NSXは金石選手がドライブ、終始3~4番手のタイムをマーク
していたが最後にかわされ4番手。Mobil 1 NSXはトム・コロネル選手がドライ
ブし、予選開始10分過ぎ頃には一時トップに位置していたが結局5番手。RAYBRIG
NSXは飯田選手がドライブし6番手で、それぞれ最初の20分を終了した。
GT300クラスの20分間の間に路面こそウェットであったが雨はほとんど
やみ、GT500の各チームは浅溝のレインタイヤを装着しスタートしていった。
Castrol 無限 NSXは中子選手が乗車してスタート。予選基準タイムをクリアす
ると道上選手に交代、1分55秒台から54秒へとタイムをつめ、チェッカーフ
ラッグの用意された最終ラップに1分53秒474のベストタイムをマーク。暫
定ポールポジションを手中に収めた。
TAKATA 童夢無限 NSXは、山本選手からスタートし途中金石選手に交代、懸命に
アタックを行ったがわずかにとどかず1分54秒053で2番手につけた。Mobil
1 NSXは佐藤選手がスタートし、予選基準タイムと義務周回数をクリアすると、
コロネル選手にチェンジ、1時2番手に位置していたが、結局3番手で予選第1
回を終了した。
公式予選第2回は、また降り始めた小雨の中ウェットコンディションでスター
トしたが、GT300クラスの専用時間帯の間に雨は上がり、最後の混走の20分
間で予選は全てしきり直しとなった。混走の20分がスタートする直前に一時的
小雨は降ったが、路面はドライで最後の20分がスタートした。
Castrol 無限 NSXの道上選手は、トップを堅持すべく懸命のアタックを行い、
1分45秒584をマーク、見事にポールポジションを獲得した。道上選手にと
っては'95年のF3第2戦以来のポールポジション獲得で、「いやー気持ちがい
いすね。」と、笑顔を見せた。
TAKATA 童夢無限 NSXは金石選手がアタックしたが、終盤コース上にオイル漏
れが発生し、タイムアタックのタイミングを逸し4番手で公式予選を終了した。
RAYBRIG NSXは、突然ドライとなった路面にセッティングを乱し、10番手で
予選を終了した。 Mobil 1 NSXはコロネル選手が最後の20分にスタートして
いったが、スピンしフロントアンダーカバー部を破損、サスペンション・セッテ
ィングにもわずかに狂いが見られタイムアップできず、15番手からのスタート
となった。
この結果、NSX勢は昨年から引き続き4戦連続(中止となった第2戦を含め
れば5戦連続:参考記録)のポールポジションを獲得。また、参戦4チームが1
回づつポールポジションを獲得し、平均したスピードを証明した。
○6月28日(日) 決勝レース
[14時10分スタート 63周 出走:36台]
薄曇りではあるがドライ・コンディションとなった8時30分からのフリー走
行では、昨日のうっぷんを晴らすかのようにRAYBRIG NSXがトップタイムをマーク。
2番手もTAKATA 童夢無限 NSXが記録し、4台のNSXは金曜日のフリー走行から
このフリー走行までの全セッションでトップタイムをマークしスタートを待つ。
定刻通りスタート進行が開始され、8分間のウォームアップランがスタート。
14時10分、フォーメーションラップが開始された。ゆっくりとした1周のフ
ォーメーション後、全車きれいにスタート。Hi-land GT Championshipの幕が切っ
て落とされた。
ポールポジションからスタートしたCastrol 無限 NSXの道上選手は、きれいな
スタートを切り、トップをキープして1周目を終了。そのまま後続を引き離し、
レースベストラップタイム1分46秒141を叩き出しながら、6周目には4秒
689、11周目にはその差5秒747と独走態勢を築くかと思われた12周目、
突然のピットイン。駆動系のトラブルでその場での修復はできずリタイアとなっ
てしまった。
同じ12周目、予選15番手からのスタートにもかかわらず驚異の追い上げを
見せ、この時点で7番手にまで浮上していたトム・コロネル選手のMobil 1 NSX
もピットイン。クラッチトラブルでリタイアとなってしまった。
RAYBRIG NSXは、飯田章選手のドライブでスタート。予選10番手と後方からの
スタートではあったが、ラップを重ねるごとに着実に順位を上げ、12周目には
6番手に浮上していた。その後も飯田選手は追撃の手をゆるめず終始1分47秒
台のラップタイムで前車を追い、18周目には3番手、22周目には2番手にま
で浮上。21秒差のトップを追っていく。33周目、最終コーナーからストレー
トでトップのペンズオイルGT-Rをパス、ついにトップに立った。
40周目、ルーチンのピットイン。ドライバーを飯田選手から高橋監督兼選手
に交代、タイヤを替えガソリンを補給してコースに戻ったが、その間にペンズオ
イルGT-Rに先行され2番手でレースに復帰。コースに戻ったRAYBRIG NSXは再度追
い上げを開始したが、44周目、第1コーナーでスピン。ガードレールに接触して
リタイアとなってしまった。
TAKATA 童夢無限 NSXは金石選手のドライブでスタート。スタート直後の2周
目、最終コーナーで他車との接触からスピン。再走はしたものの19番手まで下
がってしまった。懸命の追い上げを見せた金石選手であったが、10番手にまで
戻した20周目、前車をパスしようとしてハーフスピン。その後もさらに激しい
追走を見せたが、25周目に登りのS字コーナーでまたもやスピンを喫しガード
レールにリアから接触。マシン後部を破損しこれまたリタイアに追い込まれてし
まった。
これにより今大会でのNSX勢は全チームリタイアとなり、初優勝は次戦の富
士に持ち越されることとなった。
レースは、Castrol 無限 NSXとRAYBRIG NSXがリタイアした後トップをキープ
した、ペンズオイル・ニスモGT-Rがそのまま優勝した。
情報提供:無限+童夢プロジェクト「株式会社無限」「株式会社童夢」
*** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685)***
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