全日本GT選手権

GTC-Rd.1:鈴鹿300km無限+童夢リリース

    '98 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権シリーズ第1戦 “SUZUKA GT 300km”

                    ホンダNSX 開幕戦 第2位入賞!
                        予選は1-2-3位を独占!!

○開催日      :1998年3月21(土)~22日(日)
○開催地      :三重県 鈴鹿サーキット(コース全長:5.86403km)
○決勝レース  :51周(299.079km)
○天  候      :予選日/薄曇り  決勝日/晴れ
○コースコンディション :予選日/ドライ  決勝日/ドライ
○気  温      :予選日/13.1℃(15時)  決勝日/10.7℃(15時)
○観客数:43,000人(決勝日  15時)

 1998年全日本GT選手権の開幕戦が、三重県鈴鹿サーキットで開催され、
ホンダNSXは本年から4チーム4台体制で出場。21日(土)に行われた公式予
選では、RAYBRIG NSXを駆る飯田章選手がポールポジションを獲得。予選2位は
Mobil 1 NSX、3位はTAKATA 童夢無限 NSXと予選1-2-3を独占。Castrol 
無限 NSXも予選6位と4台がそろってトップ6を占める健闘を示し、決勝レース
に期待を持たせた。
 翌22日(日)の決勝レースでは、終盤までRAYBRIG NSXとMobil 1 NSXの2チー
ムが、3番手以下に1分以上の差を付けるという独走状態の1-2体制をキープ
していたが、結局、Mobil 1NSXが第2位に入賞。ホンダNSXにとっては、昨シ
ーズンから通算して3戦連続の第2位入賞を果たした。

●SUZUKA 300km出場チーム
No.  マシン名          エントラント             ドライバー          タイヤ
#16  Castrol無限NSX    Castrol無限              中子修/道上龍          BS
#18  TAKATA童夢無限NSX 童夢レーシングチーム     金石勝智/山本勝巳      BS
#64  Mobil 1 NSX       Mobil 1 Nakajima Racing  トム・コロネル/山西康司BS
#100 RAYBRIG NSX       チーム国光with MOONCRAFT 高橋国光/飯田章        BS

(株)無限(代表:本田博俊)と(株)童夢(代表:林みのる)の共同プロジェクト「無限
+童夢プロジェクト」によるN-GT仕様ホンダNSXも2年目を迎え、昨年の
2チーム2台から4チーム4台とチームも台数も倍増し、昨年出場できなかった
鈴鹿サーキットへ勢揃いした。この4チームの内、昨年から出場していたRAYBRIG
 NSXとTAKATA 童夢無限 NSXは、今回のレースまで'97年仕様NSXを使用し、
5月の第2戦から'98年仕様車にチェンジする。

○3月21日(土) 公式予選[第1回/11:10~12:10  第2回/15:30~16:30]
 金曜日のスポーツ走行も好調の内終了した4チームは、万全の体制で'98年
度全日本GT選手権第1戦に臨んだ。
 11時10分からの公式予選第1回、最初の20分間がGT500クラスの専
用として開始された。トム・コロネル選手がドライブするMobil 1 NSXは、いき
なり2分02秒975をマーク。その後もアタックを続けたがタイムアップはな
らず、結局このタイムが公式予選第1回のベストタイムとなり、暫定のポールポ
ジションを手中に収めた。
 RAYBRIG NSXの飯田章選手は、やや遅れてコースイン、アタックラップの1周目
に2分03秒172をマークし、予選2番手に躍り出た。
 TAKATA 童夢無限 NSXは山本勝巳選手がドライブしてコースイン、アタックラッ
プの1周目に2分03秒502、2周目に自己ベストラップの2分03秒226
をマークし3番手をゲットした。その後金石勝智選手に交代、2分05秒台で最
初の20分を終了した。
 Castrol 無限 NSXは中子修選手がタイムアタック、2分04秒125で最初の
20分を終了し、5番手につけた。
  最後の20分は、Mobil 1 NSXが山西康司選手、Castrol 無限 NSXが道上龍選
手と、若手ドライバーがそれぞれドライブ。ラップ数を重ねていた。
 RAYBRIG NSXは、高橋国光監督兼選手がタイムアタック、GT300クラスとの混
走で混雑する中、2分05秒945までタイムを詰め予選第1回を終了した。
 その中、TAKATA 童夢無限 NSXに乗りコースインした金石選手は、2周目、メイ
ンストレートでエンジンを止め第1コーナー手前でマシンを止めた。ミッション
トラブルの発生で、チームはインターバルの間に、ミッションを降ろし修復する
こととなった。
 結局公式予選第1回は、トップがMobil 1 NSX、2番手がRAYBRIG NSX、3番手
にTAKATA 童夢無限 NSX、Castrol 無限 NSXは5番手で終了し、各チームは午後3
時30分からの第2回に向けて準備にかかった。

 公式予選第2回の最初の20分、RAYBRIG NSXは飯田選手が渾身のタイムアタッ
クを敢行。2分02秒939をマークして、コロネル選手の予選第1回のタイム
を0.036秒上回り、見事にポールポジションを獲得、熟成充分な'97NSX
の意地を見せた。
 Mobil 1 NSXはT.コロネル選手がアタック。第1回のタイムを上回ることは
できなかったが、2分03秒台をコンスタントに記録し、ピットに戻った。最後
の20分間は山西選手に引き継がれ、混雑するコース状況の中、2分05秒740
と決勝レースに期待を持たせるタイムを記録して公式予選を終了した。
 TAKATA 童夢無限 NSXは、メカニックたちの必死の作業により最後の20分に出
走。ハンドルを握る金石選手は混雑するコース状況の中、2分03秒329をマ
ーク、マシンの復調をアピールし、決勝レースに期待を持たせた。
 Castrol 無限 NSXは、中子選手のドライブで最初の20分にスタート。インタ
ーバルの間にセッティングを変更しタイムアタックを行ったが、1回目のタイム
を上回ることはできずピットイン。最後の20分を道上選手にハンドルを託した。
コースインした道上選手は、2分05秒台で連続して周回し公式予選を終了した。

 この結果ポールポジションは、予選15位までが従来のコースレコードを更新
するという激しい予選を勝ち抜いて、高橋国光監督兼選手/飯田章選手組のRAYBRIG
 NSXが獲得。昨年の最終戦から2戦連続のポールポジション獲得となった。2位は
Mobil 1 NSX、3位はTAKATA 童夢無限 NSXと、予選1-2-3位を独占、翌日の
決勝レースに期待を持たせた。

○3月22日(日) 決勝レース[14時15分スタート 51周]
 8時30分からのフリー走行もMobil 1 NSX、RAYBRIG NSXと1-2番手のタイ
ムを記録し、4台のNSXは決勝のスタートを待つ。
 14時15分、1周のローリングが開始され、14時20分、51周の決勝レ
ースがスタート。
 フロントローから飛び出したRAYBRIG NSXとMobil 1 NSXの2台は、グングン後
続を引き離し6周目にはトップと3番手の差10秒655と、見る見るうちに1
-2体制を築いていった。
 2分05秒台のラップタイムで独走するRAYBRIG NSXとMobil 1 NSXは、28周
目、相次いでルーチンのピットイン。それぞれドライバーが交代し、ガソリンを
補給、タイヤもニュータイヤに交換。3位以下を大きく引き離していた2チーム
は、1-2体制のままコースに復帰した。RAYBRIG NSXのハンドルを握る高橋監督
兼選手は、再三2分05秒台をマークしながらトップをキープしていたが、46
周目に入ったストレートで突如スローダウン。ピットロードエンド、第1コーナ
ー手前にマシンを止め、駆動系のトラブルでリタイアしてしまった。
 山西選手の駆るMobil 1 NSXは、RAYBRIG NSXについで2番手をキープしていた
が、43周目、黄旗追い越しとの判定を受けブラックフラッグが掲示され、ペナ
ルティの10秒間ピットストップ。このピットインの間に3番手に詰め寄られた
が、かろうじて2番手をキープしてコースに復帰した。しかしその第1コーナー
で痛恨のスピン、E.コマス選手に先行されてしまった。山西選手は懸命に追い
上げるが、残りラップ数は少なく、4.946秒差に追い上げたところでチェッ
カーフラッグが振られ、51周のレースは終了した。
 予選3番手からスタートしたTAKATA 童夢無限 NSXの山本選手は、ゆっくりした
ローリングにスタートのタイミングを合わせ損ない、後続のターボ勢に先行され
12番手にまで順位を落としてしまった。このポジションから必死の挽回を図っ
た山本選手であったが、12周目、突然スローダウンしコース上にマシンを止め
てしまった。原因はスロットルワイヤーの破損で、ピットには戻れずリタイアと
なってしまった。
 予選6番手からスタートしたCastrol 無限 NSXの中子選手は、予選順位通りの
6番手から5番手に浮上、さらに上位を窺っていた18周目、突然ピットイン。
アクセルワイヤーの破損で急遽交換し、道上選手に替わり、トップからは8ラッ
プ遅れでコースに復帰した。しかし、その後24周目、S字コーナーでストップ。
同様の原因でリタイアしてしまった。

 優勝は、E.コマス選手/影山正美選手組のペンズオイル・ニスモGT-Rで、
Mobil 1 NSXは第2位。RAYBRIG NSXは、45周終了で18位に認定された。

○第2位 Mobil 1 NSX
 トム・コロネル選手
「第2位入賞は、言い換えれば1番負けたともいえるわけで、少々複雑な心境で
す。しかし、チームも自分もパートナーの山西選手も、全て新しい経験をしてい
るところで、色々なことが予測できず、難しいレースだった。僕も山西選手もク
ラスが違う遅い車をパスしながらのレースはあまり経験がなく、この点でも良い
勉強をさせてもらいました。
 マシンのポテンシャルは高く、チームもグッドジョブをしてくれるし、全体と
しては良かったと思うし、初めてとしては上々だったと思います。これからもチ
ャレンジしていきますので応援してください。」

山西康司選手
「GTは初めてで完走するという目的は果たしました。でも、自分がミスをして
しまったし、少し悔しい2位入賞です。この後テストもあるし、走り込んで第2
戦以降も頑張ります。」


  情報提供:無限+童夢プロジェクト

                             *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685)***



トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース