全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.6/1

                    AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CAR CHAMPIONSHIP
                       1998  GT INSIDE REPORT
   Round 6 CP MINE GT RACE                                     5 Oct. '98
   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
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'98AUTOBACS CUP GTC第6戦MINE CP MINE GT RACE(10/10,11)

強いスカイラインvs速いNSX
超テクニカルコースで何が起こるのか?!

 '98GTCはいよいよ終盤の残り2戦。第6戦『CP MINE GT RACE』は10月10、11日に
CP MINEサーキットで開催される。
 第5戦終了時点でシリーズランキングのトップにいるのは、No.23ペンズオイル・
ニスモGT-Rのエリック・コマス/影山正美組で、ここまで2勝を挙げ、ポイントは
51。これを1勝35ポイントで追うのがNo.64 Mobil 1 NSXの山西康司/トム・コロネ
ル組。そして未勝利ながら同じ35ポイントで並ぶNo.12カルソニックスカイラインの
星野一義/黒澤琢弥組。この3組が現時点で最もチャンピオンに近いと言える。中
でもNo.23コマス/正美組は後続に16ポイントの差を付けているだけに、この第6戦
MINEで優勝すればチャンピオンを決定。または、6位以上に入賞し、他チームの条
件が揃えば可能性もある。それだけにNo.64山西/コロネル組とNo.12星野/黒澤組
は、No.23コマス/正美組より上位で入賞することを最低目標に闘うことを強いられ
ることになる。特に今季まだ勝利を挙げていないNo.12星野/黒澤組は絶対的に優勝
を狙うことになるだろう。チャンピオンの可能性が在るのは、この3チームだけで
はない。ここまで全レースでポイントを挙げているNo.36カストロール・トムス・
スープラや第5戦もてぎで優勝を飾ったNo.16 Castrol無限NSXもここMINEで優勝す
れば、チャンピオン争いに食い込むことになるのだ。
 このように今シーズンの天王山となる第6戦MINEだが、ここは中低速コーナーの
連続する超テクニカルコースだ。しかもコース幅が狭めで抜くチャンス少ないサー
キットと言われている。このようなサーキットで有利と思えるのは、NAエンジンで
ミドシップのNSXだろう。8月に行われた公開テストでもNo.16 Castorl無限NSXと
No.18 TAKATA童夢無限NSXが1、2位のタイムを記録している。昨年のポールシッ
ターもNSXでありNSX有利を実証しているだろう。したがって予選でNSX勢4台が上位
を独占することも考えられる。しかし、レースとなるのどうだろうか。ストップ&
ゴーの多いこのコースではブレーキとミッションに多くの負担を強いる。実は2点
がNSXの泣き所で、ここのトラブルで多くのレースを失っているのも事実。このコー
スはNSXにとって諸刃の剣であり、絶対の有利とは言えないのだ。
 では、強さを誇るスカイラインGT-Rはどうだろうか? これが、どうもスカイライ
ンにとってMINEはあまり得意なコースではないようだ。先のテストではNo.12カルソ
ニックの7番手が最高タイムであり、トップのNSXとは約1秒の後れをとっている。
このため予選での不利は否めないだろう。だが、ブレーキの良さと耐久性では抜き
に出ているスカイラインだけにレースでは侮れない。スカイライン勢にとっては予
選でいかに頑張れるかが鍵になりそうだ。一方、この2車種に差を付けられた感の
あるスープラだが、このMINEはスープラ向きのコースのようだ。8月のテストでは
No.39デンソーサードスープラGTがNSX2台に次ぐ3番手のタイムを記録し、これに
No.37カストロール・トムス・スープラも続いた。スープラは昨年のMINEの優勝マシ
ンでもあり、ここで一矢報いるチャンスがありそうだ。
 と、分析はしてみるものの、実際にレースとなると不確定な要素も多い。先の第
5戦もてぎも"抜けないコース"という前評判を覆して、各所でパッシングが繰り返
された。そして、ピットワークやトラブルに対する柔軟なレース戦略も勝利の鍵と
なっているのか、今季のGTCだ。ともあれ、厳しいレースになるのは確実。レースの
キモを見逃さないで欲しい。

■GT500クラス・シミュレーション(Top5)
               Rd.5      Rd.6 Pos.
No.   Driver   合計     1    2    3    4    5    6    7    8    9   10
----------------------------------------------------------------------------
23  コマス/正美    51   *71   66   63   61   59   57   55   54   53   52
============================================================================
64  山西/コロネル   35    55   50   47   45   43   41   39   38   37   36
                      (75) (70) (67) (65) (63) (61) (59) (58) (57) (56)
12  星野/黒澤   35    55   50   47   45   43   41   39   38   37   36
                      (75) (70) (67) (65) (63) (61) (59) (58) (57) (56)
36  関谷/フォンタナ  33    53   48   45   43   41   39   37   36   35   34
                      (73) (68) (65) (63) (61) (59) (57) (56) (55) (54)
16  中子/道上   28    48   43   40   38   36   34   32
                      (68) (63) (60) (58) (56) (54) (52)
*印は自力でチャンピオン決定/( )内は最終戦を優勝した場合のポイント


つちやMR2のチャンプ決定はあるのか?!
アペックスMR2とナインテンポルシェの逆襲必死!

 GT300クラスは、3勝を挙げているNo.25つちやMR2の鈴木恵一/舘信吾組が66ポイ
ントでダントツのランキングトップとなっている。これに続くNo.44アペックスDLモ
モコルセMR2の新田守男は35ポイントで、すでに優勝1回分(20p)を越える31ポイン
ト差。したがって、No.25鈴木/舘組はこの第6戦MINEで4位になれば98シリーズ・
クラス・チャンピオンが決まる。しかし、もしそれ以下なら最終戦にもつれるだけ
にNo.44新田は優勝必死で勝負を賭けてくるだろう。先の第5戦もてぎも勝てるレー
スをミスで4位と順位を落としているだけに、勝てる実力は十分あるのだ。そし
て、他にも33ポイントのNo.910ナインテンポルシェの余郷敦、28ポイントNo.21ダン
ロップ-BP-BMWの加藤寛規も上位入賞できれば、No.25鈴木/舘組の成績次第でチャ
ンピオンの可能性もあるのだ。
 さて、コース的に考えるとMINEはミドシップのMR2がやや有利といえる。しかし、
第5戦もてぎで初勝利を挙げたNo.77クスコスバルインプレッサもこういったテクニ
カルコースを得意としており、前戦の勢いも手伝って非常に侮れない存在となるだ
ろう。また、今季勝てそうで勝利を逃しているNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7やNo.
61テイボン・トランピオ・FTO、No.15ザナヴィシルビアも要注意かも知れない。毎
戦混戦状態のGT300クラスだけに、ちょっとした油断、ミスで勝利を失う。今回も
ゴールするまで目の離せないレースとなることだけは確かだろう。

■GT300クラス・ポイントシミュレーション
               Rd.5      Rd.6 Pos.
No.   Driver   合計      1    2    3    4    5    6    7    8    9   10
----------------------------------------------------------------------------
25   鈴木/舘   66     *86  *81  *78  *76   74   72   70   69   68   67
============================================================================
44   新田守男   35      55   50   47
                       (75) (70) (67)
910   余郷敦    33      53   48
                       (73) (68)
21   加藤寛規   28      48
                       (68)
*印は自力でチャンピオン決定/( )内は最終戦を優勝した場合のポイント


Reported BY GT INSIDE REPORT Team



☆'98AUTOBACS CUP GTC第6戦MINE エントリーリスト
[GT500] 19台
No. マシン              ドライバー                      エントラント     タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 2  ZEXELスカイライン          鈴木亜久里   影山正彦          NISMO             BS
 3  ユニシアジェックススカイライン     長谷見昌弘   田中哲也          ハセミ・モータースポーツ     BS
 5  5ZIGEN SUPRA         マーク・グーセン(B) 田嶋栄一          TEAM 5ZIGEN       DL
 6  ESSO Tiger Supra     ピエール・ラファネル(F)   高木真一      INGING            BS
 8  FET SPORTS SUPRA     ワイン・ガードナー(AUS)  田中 実     TEAM POWER CRAFT  BS
12  カルソニックスカイライン         星野一義     黒澤琢弥          TEAM IMPUL        BS
13  エンドレスアドバンGTR      木下みつひろ 藤村満男          ENDLESS SPORTS    YH
16  Castrol無限NSX       中子 修     道上 龍          Castrol無限       BS
18  TAKATA童夢無限NSX    金石勝智     脇坂寿一          童夢レーシングチーム     BS
23  ペンズオイル・ニスモGTR      エリック・コマス(F)  影山正美          NISMO             BS
30  綜警 PORSCHE         山田洋二     岡田秀樹          TEAM TAKE ONE     BS
36  カストロール・トムス・スープラ   関谷正徳 ノルベルト・フォンタナ(RA) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
37  カストロール・トムス・スープラ   鈴木利男   ケルビン・バート(GB) TOYOTA Castrol TEAM TOM'S DL
38  FK/マッシモセルモスープラ      竹内浩典   野田英樹          TOYOTA TEAM CERUMO  BS
39  デンソーサードスープラGT     土屋圭市   谷川達也            TOYOTA TEAM SARD  YH
50  ARTAスカイライン           本山 哲   土屋武士   AUTOBACS RACING TEAM AGURI BS
64  Mobil1 NSX           山西康司   トム・コロネル(NL)   Mobil1 NAKAJIMA RACING  BS
88  ウェディングディアブロGT1   和田 久   古谷直広            JLOC              DL
100 RAYBRIG NSX          高橋国光   飯田 章      チーム国光 with MOONCRAFT  BS

[GT300] 18台
No. マシン              ドライバー                      エントラント     タイヤ
----------------------------------------------------------------------------
 7  RE雨宮マツモトキヨシRX7     山路慎一   松本晴彦            RE雨宮レーシング      DL
10  アビリティポルシェ993GT2    麻生英彦   石川 朗             アビリティ            YH
15  ザナヴィシルビア          近藤真彦   青木孝行            NISMO             YH
19  ウェッズスポーツセリカ     織戸 学  マッシミリアーノ・アンジェレッリ(I)  RACING PROJECT BANDOH YH
21  ダンロップ-BP-BMW       一ツ山幹雄  加藤寛規         HITOTSUYAMA RACING   DL
25  つちやMR2            鈴木恵一   舘 信吾   TEAM TAISAN Jr. WITHつちや YH
44  アペックスDLモモコルセMR2     新田守男   ピーター・ダンブレック(GB)  アペックス            DL
51  コブラポルシェ            池谷勝則   OSAMU          コブラレーシングチーム     YH
60  TOYOTA CAVALIER      佐藤久実   渡辺 明            KRAFT             DL
61  ライボン・トランピオ・FTO     中谷明彦   原 貴彦             チーム・ライボン・ラリーアート  TY
70  外車の外国屋ダンロップポルシェ 石橋義三  パトリック・バン・スクート(B) TEAM GAIKOKUYA  DL
72  オークラRX7          マーク・ポーター(NZ)  平野 功        オークラロータリーレーシング   YH
77  クスコスバルインプレッサ       小林且雄   玉井秀幸            クスコレーシング         YH
81  ダイシンダンロップシルビア    福山英朗   大八木信行          TEAM DAISHIN      DL
91  コーセイ&バーディ・セリカ      松永雅博   藤原靖久            ファーストレーシングチーム    YH
99  大黒屋ぽるしぇ       日置恒文   T.B.N.              TEAM大黒屋        DL
910 ナインテンポルシェ           余郷 敦   木下隆之            910 RACING        DL
911 ナインテンPCJポルシェ        小林正吾   中島廣高            910 RACING        DL

●エントリーは変更される可能性があります。



☆第6戦MINEチケット購入のご案内
 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは販売店でお求めください

【入場料金】
前売り入場券(土日2日間有効) ●大人:4,500円●中学生以下は無料
決勝当日券  ●大人:5,500円●中学生以下は無料
予選当日券  ●大人:2,500円●中学生以下は無料

【チケット発売所】
チケットぴあ(03-5237-9999)/ローソンチケット/ダイエーOMC/
ポプラ各店(福岡、山口、広島地区)/イエローハット(山口地区)他

【お問い合わせ】
CP MINEサーキット
(TEL:08375-8-0321/FAX:08375-8-0323)まで。


☆タイムスケジュール
 10月9日 練習走行
   GTフリー走行1回目  8:50~10:20
   GTフリー走行2回目 11:45~12:45
   GTフリー走行2回目 14:35~16:05

 10月10日 公式予選
   SNC予選       8:35~ 8:50
   FJ1600西日本予選   9:05~ 9:20
   マーチ西日本予選   9:35~ 9:50
   GT予選1回目    10:10~11:00
   Fトヨタ西日本予選  11:20~11:35
   シビック西日本予選 11:50~12:05
   F4西日本予選    12:55~13:10
   SNC決勝       13:35~14:00(10周)
   GT予選2回目    14:20~15:10
   FJ1600西日本決勝  15:40~16:05(12周)

 10月10日 決勝レース
   マーチ西日本決勝   8:05~ 8:30(10周)
   GTフリー走行     8:45~ 9:15
   Fトヨタ西日本決勝  9:45~10:30(15周)
   シビック西日本決勝 10:40~11:05(10周)
   F4西日本決勝    11:30~12:00(16周)
   ピットウォーク   12:15~12:55
   GTウォームアップ  13:15~13:25
   GT決勝スタート   14:00~  78周(終了予定16:10)


☆テレビ放送
 10月24日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティー・エックス・エヌ九州
 *山口放送:10月24日(土)24:30~25:45

以上
                       GTアソシエイション事務局
                        GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


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