全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/1

                     ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                       1997  GT INSIDE REPORT
   Round 4 JAPAN SPECIAL GT CUP                                 5 Aug. '97
   Preview Report                 プレビューレポート            FMOTOR4版
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'97GTC第4戦 JAPAN SPECIAL GT CUP
真夏のGTCチャンピオン決戦サバイバル!
後半戦の主導権を握るのは誰だ
シリーズ折り返しは高速サーキットの富士から

 97GTCはここまで3戦が行われ、スカラインの1勝、スープラの2勝。第1戦鈴
鹿はNo.2 ZEXELスカイラインが勝ったが、このときは96年仕様のマシン。第2戦富
士はNo.39デンソーサードスープラが勝つが、レース終盤は天候悪化による不完全
燃焼の戦い。第3戦仙台は新型スカイラインのZEXELスカイラインがほとんど勝利
を手中にしながら、タイヤ選択のミスからNo.36カストロール・トムス・スープラ
に逆転を許した。と、中身を見るとほとんど互角だ。
 スープラは開幕戦から97仕様を投入しただけに、マシン的には最も熟成されてき
ている。予選では、3戦連続ポールを獲得しており、現状でのGTC最速マシンであ
ることは間違いない。一方のスカイラインGT-Rは第3戦より97仕様を投入し、No.2
 ZEXELスカイラインがスープラ勢を大いに脅かした。他のスカイラインは不調の
レースだったが、対策のポイントは見えているようで、この第4戦富士では各車が
その実力をフルに発揮してくるだろう。
 そして、不気味なのはNSXだ。デビューした第2戦富士では、スカイライン勢を
抑えスープラ勢に次ぐ予選6位。第3戦でも予選3位で、決勝でもミッショントラ
ブルが出るまでNo.100 RAYBRIG NSXの高橋国光がNo.2 ZEXELスカイラインの亜久
里、No.37カストロール・トムス・スープラの利男をぴたりと追いかける速さを見
せた。ここまで、クラッシュやマイナートラブルでレース序盤に戦線を去っている
が、熟成が進みつつあるだけに決して侮れない。高速の富士ではNAエンジンは不利
と言われるが、元々前面投影面積が小さく、さらに童夢の洗練された空力により直
線でのパワーロスは最も少ないはずで、この点でもスープラ、スカイラインに大き
く劣るとは言えない。この富士はNSXの真価を問われる戦いであるといえよう。
 全6戦で争われる97GTCにおいて、この富士は後半戦のスタートだ。チーム別に
見れば、毎戦勝者が違う激しい戦いが続いている。ここまで優勝1回、2位1回の
No.2 ZEXELスカイラインとNo.39デンソーサードスープラが1歩リードで、これを
No.36/37カストロール・トムス・スープラの2台とNo.3ユニシアジェックススカイ
ラインが追うという状況だ。ともあれ、これまで勝ち星のあるNo.2 ZEXEL、No.39
デンソー、No.36カストロールがここでもう1勝を得れば、後半戦の主導権を握る
ことが出来る。そして、それに続くチームが勝てば、上位は一団となっていくだろ
う。もちろんそれ以外のチームが勝てばチャンピオン争いは一気に混沌としてく
る。各チームこの第4戦富士は、是が非でも勝ちに来ることになるだろう
 さて、この富士では1台のニューマシンがデビューする。No.47アドバンスオー
トGTカマロだ。アメリカ車としては事実上GTC初登場となるだけに注目したい。



ここまで毎戦勝者が違う大激戦!
誰が最初に2勝目を手にするのか?
第6勢力、キャバリエがGTCに初登場

 GT300クラスはGT500以上に混戦状態だ。RS☆Rシルビア、タイサンスターカード
RSRがシリーズのリードを取るかと思われた矢先の第3戦に、ついにつちやMR2がそ
の速さを結実させて初優勝。これで一気にシリーズの行方が分からなくなった。
 注目したいのは、やはりつちやMR2だ。第3戦からターボを搭載して、その速さ
が際だった。だが、元々NAエンジンであってもターボ勢と互角のタイムを記録して
いたのだ。ターボ化のメリットはウエイトハンデを搭載したときにこそ、意味があ
るといえる。また、このMR2は土屋エンジニアリングのオリジナルチューンなだけ
に、軽量化対策は一歩抜きに出ている。それだけにこの第4戦で勝てば、一気に
チャンピオン争いの主導権を握ることになるだろう。もちろん、RS☆Rシルビア、
タイサンスターカードRSRもここで勝って、ライバルを一気に引き離したいところ
だ。しかし、上位入賞が続き、ここに来てウエイトハンデの増加がマシンの戦闘
力を徐々に奪っている。守りに出るか、勝ちに行くか。シリーズを通した戦略も
このレースの見所だろう。
 GT300クラスにもニューマシンが予定されている。No.60ワイズダンロップBP
キャバリエだ。キャバリエは日米混血の車で、乗用車市場でも注目の車種だ。
レースシーンでのその実力はいかなるものか。ドライバーは実力派女性ドライ
バーの佐藤久実に相棒は田中実。今シーズン紅一点でがんばってきたバーディク
ラブMR2の三原じゅん子にとっては、最大のライバル、それとも良き仲間となる
か。こんな所も見逃せないGT300である。



◎予想エントリーリスト(8月4日現在)

[GT500] 20台
No. マシン                 ドライバー                    エントラント   タイヤ
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2   ZEXELスカイライン      鈴木亜久里/E.コマス         NISMO            BS
3   ユニシアジェックススカイライン       長谷見昌弘/田中哲也         ハセミ・モータースポーツ    BS
4   ダンロップポルシェ        金海辰彦/駒 光武           SUZUKI BANKIN    DL
5   5ZIGEN SUPRA           田嶋栄一/M.グーセン         TEAM 5ZIGEN      DL
8   パワークラフトTRDスープラ       W.ガードナー/T.クリステンセン      パワークラフト   BS
10  シャトレーゼ・ポルシェGT2       飯田 薫/R.ファーマン       TEAM TMS         DL
12  カルソニックスカイライン           星野一義/本山 哲           HOSHINO RACING   BS
13  エンドレスアドバンGTR        木下みつひろ/藤村満男       エンドレススポーツ      YH
18  avex童夢無限NSX        黒澤琢弥/山本勝巳           無限+童夢PROJECT BS
30  綜合警備 PORSCHE       山田洋二/茂木和男           TEAM TAKE ONE    BS
34  STPタイサンポルシェGT2 土屋圭市/松田秀士    TEAM TAISAN with ADVAN  BS
36  カストロール・トムス・スープラ       M.クルム/P.デ・ラ・ロサ  TOYOTA Castrol TEAM BS
37  カストロール・トムス・スープラ       関谷正徳/鈴木利男        TOYOTA Castrol TEAM BS
38  カストロール・セルモ・スープラ       竹内浩典/金石勝智        TOYOTA Castrol TEAM BS
39  デンソースープラGT     影山正美/谷川達也          TOYOTA TEAM SARD  BS
47 アドバンスオートGTカマロ        山本正人/岡本克彦         ススキレーシングメカニックス    GY
88  JLOC ディアブロGTR     和田孝夫/和田 久           JLOC CORSA       YH
100 RAYBRIG NSX            高橋国光/飯田 章      チーム国光with MOONCRAFT BS
510 RH CERUMO SUPRA        B.ガショー/P.ベルモンド      RYOWA HOUSE Pacific   BS
556 KURE R33               影山正彦/近藤真彦           NISMO            BS

[GT300] 24台
6   ワイズダンロップBP MR-2     加藤寛規/藤田孝博           KRAFT            DL
7   RE雨宮SuperG RX7       山路慎一/松本晴彦           RE雨宮レーシング     DL
15 カムコワークステーションGTR        小田切毅/小野田貴俊         カムコワークス   YH
16  YB BMW 318iクーペ      関根基司/藤島敏也           Team Power Magic YH
17  東京科芸専:REロードスター   野上敏彦/輿水敏明      KAGEISEN RACING TEAM DL
19  RS☆Rシルビア          織戸 学/福山英朗      RS-Rレーシングwith BANDOH YH
20  アイ・オート GAB ポルシェ       高橋健二/須賀宏明           アイ・オートレーシングチーム  YH
21  ダンロップ-BP-BMW      一ツ山幹雄/山本健司       HITOTSUYAMA RACING DL
23 ヒラノモータースポーツR32M       平野敏行/久保山久徳         ヒラノモータースポーツ     YH
25  つちやMR2              土屋武士/長嶋正興           土屋エンジニアリング   YH
26  タイサンスターカードRSR         鈴木恵一/新田守男           TEAM TAISAN Jr.  YH
27  TEAM FCJ フェラーリ    太田哲也/A.オロフソン  TEAM FERRARI CULB of JAPAN YH
28  TEAM FCJ フェラーリ    山崎正弘/杉山正巳 TEAM FERRARI CULB of JAPAN YH
51  コブラポルシェ         石原将光/池谷勝則           コブラレーシングチーム    YH
55  Castrol SF RX-7        深沢寿裕/長島正明      SPORTS FACTRY RACING  YH
60  ワイズダンロップBPキャバリエ    佐藤久実/田中 実           KRAFT            DL
70  外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三/小宮延雄          チーム外国屋     YH
71  シグマテック911        星野 薫/城内政樹          シグマテックレーシングチーム  DL
72  WAKO'S BMW M3          牧口規雄/浅見 武           牧口エンジニアリング   YH
79 ナックウエストシルビア 杉山正典/青柳裕易           NAC WEST         DL
81  ダイシンシルビア       大八木信行/木下隆之         TEAM DAISHIN     BS
91  バーディークラブ・MR-2       松永雅博/三原じゅん子       ファーストレーシングチーム   YH
333 ポルシェ        清水正智/佐伯重和      シミズレーシングエンタープライズ  DL
910 ナインテンポルシェ     袖山誠一/砂子晴彦           910 RACING       DL

*このエントリーリストはGTインサイドレポート班の取材により作成
  されたものです。公式発表ではありませんので、ご注意ください。
 参加チーム、ドライバーは変更されることがあります。
*他のホームページやメディアへの無断転載はご遠慮ください。
 マスメディアの方へは別途資料がございますので、古屋までメール
 でご連絡ください。


◎第4戦富士チケット購入のご案内

 各種前売り券、好評発売中!!
 下記のプレイガイドまたは販売店でお求めください

【入場料金】
決勝前売り券 ●大人:5,250円●ペア:9,450円
決勝当日券  ●大人:6,000円●中小学生:無料
予選日当日券 ●大人:3,000円●中小学生:無料
パドックパス ●前売:15,000円(入場料込)●当日:10,000円(2日有効/入場料別)
駐車料金   ●4輪:1,000円●2輪:500円(当日のみ有効)

【チケット発売所】
チケットぴあ(03-5237-9999)/チケットセゾン(03-5990-9999)/
CNプレイガイド(03-5802-9999)/ローソン(関東地区)/
レーシングチケットセンター/赤木屋プレイガイド/丸井チケットぴあ/
神奈川交通営業所/富士スピードウエイ/Mr.クラフト(東京・恵比寿)/
NISMO(東京・大森)/IMPAL(東京・三鷹)/TOM'S(御殿場)他
*一部で取り扱っていないチケットもあります。

【お問い合わせ】
チケットインフォメーションダイアル(TEL:03-3409-2365/平日10:00-17:00)まで。


◎タイムスケジュール
 8月8日(金)練習走行日/サーキット入場料のみが掛かります
  GT練習走行1回目           9:30~10:50
  GT練習走行2回目           12:45~14:05
  GT練習走行3回目           15:05~16:25

 8月9日(土)予選日
  スーパーカート予選         9:30~ 9:50
  F100カート予選            10:00~10:20
 ☆GT予選1回目             10:40~11:40
  カローラ/スターレット・ノーマルカップ予選  11:53~12:10
  マーチK11予選             12:00~12:20
  フェラーリF355予選        13:20~13:40
  スーパーカート決勝        14:00~14:30 (6Laps)
  F100カート決勝            14:40~15:15 (6Laps)
 ☆GT予選2回目             15:40~16:40

 8月10日(日)決勝日
 ☆GTフリー走行             8:10~ 8:40
  カローラ/スターレット・ノーマルカップ決勝   9:15~ 9:50 (15Laps)
  マーチK11決勝             10:15~10:50 (10Laps)
 ☆ピットウォーク            11:00~12:00
  フェラーリF355予選        12:20~12:55 (10Laps)
 ☆GTウォームアップ        13:10~13:18
 ☆GT決勝レース            13:50~15:55 (56Laps)
                                         *終了時刻は予定

◎テレビ放送
 8月23日(土)16:00~17:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
 ティーエックスエヌ九州


以上
                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =



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