明けて31日の富士スピードウェイは昨夜降った雨も上がり、上空には日差しが戻ってきた。路面はところどころ濡れていることもあり、ウェット宣言がなされ、予定通り8時からフリー走行が始まった。
各ドライバーとも昨日雨だったため、ドライでのセッティングを行うため精力的に周回をこなしてゆく。フリー走行中盤、ロベルト・ストレイト(セルモ/インギング)が1分28秒507でトップ。2位にはロニー・クインタレッリ(同)が、3位にはブノワ・トレルイエ(インパル)と外国人勢が1-2-3。
フリー走行残り10分余りで、チャンピオンの可能性を残している一人、アンドレ・ロッテラー(トムス)がネッツーコーナーでスピン。コース上にストップしたため赤旗が提示された。
赤旗再開後は、路面の状況が良くなるにつれ、トップが目まぐるしく変わる。ロイック・デュバル(ナカジマ)が1分27秒756でトップに立つと、なんと松浦孝亮(ダンディライアン)が1分28秒019でこれを逆転。トップが代わった。
さらに、ポールシッターのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(コンドウ)が1分27秒685でトップに立つと、デュバルが1分27秒629でこれを逆転。しかし、直後、好調の松浦が1分27秒566でトップに返り咲いた。
松浦のトップで終了するかと思われたフリー走行だが、チェッカー後にストレイトがトップタイム1分27秒454を出し、このセッションを締めくくった。
ポールシッターのオリベイラは5位、予選2位の松田次生(インパル)は7位でフリー走行を終えた。
松田は、今日の第1レースと第2レースの合計で3ポイント獲ればチャンピオンが決まる。第1レースなら6位以上に入れば他の結果如何に関わらず、その時点でチャンピオン決定だ。
また、仮に松田が両レースリタイアでも、ライバルのデュバルとロッテラーは第1レース優勝が松田を阻止する最低条件となり、第1レースでの松田のチャンピオン決定の可能性は非常に高い。
決勝は本日、第1レースが13時より30周、第2レースが15時45分より25周で行われるが、午後からの降水確率は60%であり、雨が降れば波乱の展開になるかも知れない。
Text: Yoshinori OHNISHI / Photo: Motorsports Forum