全日本選手権フォーミュラニッポン第5戦鈴鹿は、松田次生(モバイルキャスト・チームインパル)が1分43秒041を記録し、 今季3度目の、そして第2戦に続いて地元鈴鹿で2戦連続のポールポジションを獲得することとなった。
公式予選2回目は午後2時40分に開始された。
その前に行われたFCJ決勝は完全なドライコンディションだったが、フォーミュラニッポンの予選開始直前になって再び霧雨が降り始めた。
このため、少しでもいい条件のうちにタイムを出しておこうと、開始直後から各ドライバー一斉にコースに飛び出していく。
気温24℃、路面温度29℃という好条件もあり、
この最初のアタックで殆どのドライバーが午前中にデュバルの出した暫定ポールタイムを上回った。
最初にタイムアタックを行ったのは本山哲。タイムは1分47秒787。
続いて吉本大樹が47秒783、荒聖治が47秒120と見る見るうちにタイムが短縮されていく。
遂には小暮卓史が44秒741、松田が43秒839と、ほぼ金曜テストと同等のタイムを出してきた。
小暮はユーズドタイヤでこのタイムを出していた模様。
ところが各ドライバーが2セット目を装着してコースに戻ろうとしていた開始10分過ぎあたりから路面が滑りやすくなり、
これに文字通り足元をすくわれたブノワ・トレルイエがデグナー一つ目でグラベルに飛び出してしまう。
これを見て他のドライバーは次々にアタックを断念してピットへ。天候の回復を待つこととなった。
タイムアタック合戦が再開されたのは残り時間が14分を切ったあたりから。
ここでアンドレ・ロッテラーが1分44秒424を叩き出して2番手に上がってくる。
続いて小暮が43秒746と松田のタイムを上回ってトップへ。しかし直後に松田も43秒041を叩き出し、再びトップを奪い返す。
3番手には午前中トップのデュバルがつけてきた。
残り時間は8分を切った。
この後、金石年弘、横溝直輝、井出有治らも自己ベストを更新し、順位を上げてくるが、いずれも上位3人には及ばない。
しかし早々と4セット目を投入したトレルイエが、残り5分を切ったところで43秒458で2番手に上がってきた。
同時に松田も3セット目のアタックに取り掛かるが、西コースの区間タイムが伸びず、43秒226に留まる。 それでもトップは堅持している。
残り時間1分を切ったところで最後のアタックに出ていた小暮は43秒573までタイムアップしたが3番手に留まった。
その直後、4セット目のスリックでアタックを続行していたトレルイエが2コーナー立ち上がりでスピン。コース上でストップしてしまい、
ここでチェッカー。松田の今季3度目のポールポジションが確定した。
第5戦決勝は明日午後2時30分より、第2戦と同様、43周で戦われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum