Formula Nippon

FN第3戦もてぎ公式予選1回目 小暮が土壇場で逆転、暫定ポールを獲得する

全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第4戦の公式予選1回目が5月27日、ツインリンクもてぎで行われ、#56小暮卓史(ARTA)が予選終了間際に1分35秒971を叩き出して暫定ポールを獲得した。

060527_03a_1 F3の公式予選が終了した辺りから、とうとう雨が降りはじめた。
路面コンディションがウェットに変わりつつあるなか、午前11時から1回目の公式予選が開始された。

タイムを出せるうちに出しておこうという目論見か、全車がスリックタイヤでコースインするが、既に東コースでは激しい水しぶきが上がっており、とてもアタックできる状況にはなかった。
山本左近だけは1度目のアタックを試みるが、他のドライバーは堪らずピットへ駆け込み、レインタイヤに履き替えて出て行くこととなった。
山本もすぐにアタックを諦め、1周遅れてレインに履き替えた。

この難しいコンディションの中、ウェットの得意なブノワ・トレルイエがまずはトップに立つ。タイムは1分53秒795だ。
続いて小暮卓史が最終コーナーで激しいテールスライドをねじ伏せながらも2番手タイムをたたき出してきた。

残り30分を切ったところで雨が小降りになり、各車の巻き上げる水しぶきが次第に少なくなってきた。
ここで本山哲が2番手に上がってくるが、小暮もすかさずタイムを更新して再び2番手を取り返す。本山は再度アタックを試みるが惜しくもコースアウト、スロー走行でピットに戻っていく。

コースは次第に乾き始め、大幅にタイムアップするドライバーが相次ぐ。
まずは残り時間25分あまりとなったところで柳田真孝が1分53秒278でトップに立った。
続いてロニ・クインタレッリが1分53秒646で2番手に上がってきた。
その1分後、立川祐路が53秒192でトップに立つ。
トレルイエも52秒045を出してトップを奪い返した。
クインタレッリも52秒台に入り、2番手につけてきた。

しかし残り20分のところでロイック・デュバルが4コーナーでストップしたため、赤旗が提示され、予選は中断されることとなった。
デュバルは昨日の合同テストでもエンジントラブルに見舞われている。

デュバルの改修はすぐに終了し、11時30分、予選が再開された。
中断の間にコースコンディションが回復したため、殆どのドライバーがスリックに履き替えてコースに出て行く。
最初レインで走り始めた小暮やビルドハイムらも、すぐにスリックに履き替えてコースへ戻っていく。

各ドライバーとも凄まじい勢いでタイムを削っていき、めまぐるしくトップが入れ替わる。

しかし残り14分を切ったところで折目遼がヘアピン立ち上がりで東コースのピットウォールに突っ込んで停止したため、再び赤旗中断となってしまった。

この時点でのトップは1分40秒678を出した金石年弘。以下、トレルイエ、松田次生、クインタレッリ、柳田、高木と続いている。

11時40分、予選再開。
中断前トップだった金石はガレージで待機しているが、この間に平中克幸が1分39秒971を出し、トップが入れ替わった。
2番手には武藤英紀が40秒172で続いている。
これを見た金石もエンジン始動。コースに出て行く。

平中は38秒333までタイムを縮めてきた。
それを立川が37秒785で上回る。

残り6分を切ったところで本山が1分36秒119と大幅にタイムアップしてトップに。
山本も2番手に上がってきた。
セッション序盤トップ争いを繰り広げていたトレルイエは終了2分前でストップしてしまい、最終的な順位はなんと20番手にまで後退した。

本山は終了間際に1分35秒980までタイムを縮るが、最後の最後に小暮卓史が35秒971を叩き出し、暫定ポールを奪い取った。
本山との差は僅か1000分の9秒だ。

公式予選2回目は今日午後3時より45分間で行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO, Photo:Keiichiro TAKESHITA



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