Formula Nippon

FN:第1戦富士決勝 FN09導入最初のレースを制したのはトレルイエ!07年富士以来2年ぶりの勝利!

2009全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第1戦の決勝が4月5日、富士スピードウェイで行われ、#2ブノワ・ トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)が絶妙のピット作戦でトップにたち、2007年第1戦富士以来、 2年ぶりの勝利をものにした。
2位には予選2位の#41伊沢拓也(DOCOMO DANDELION RACING)が入り、自身初の表彰台を獲得。
ポールポジションの#20平手晃平(ahead TEAM IMPUL)はスタートで大きく順位を落としたものの周囲のトラブルなどにも助けられて順位を挽回し、3位表彰台を得た。

スウィフトエンジニアリング製のニューシャシー、FN09を導入した最初のレースは、 午後2時30分にフォーメーションラップを開始した。一時は天候が危ぶまれたものの、F3同様、 このレースも最後まで雨に見舞われることはなかった。

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スタートでは、 ハード方向に振られた09仕様のタイヤにクラッチ制御をあわせきれなかったポールシッターの平手晃平が大きく出遅れるのを尻目に、 昨年同じ2番グリッドから一時トップに躍り出てスタンドを沸かせた伊沢がここでもトップに立った。
前回は1コーナー手前で松田次生に抜き返されて2位に後退したが、今回は背後を脅かす相手はおらず、 伊沢はトップのまま序盤戦を快調に走り続ける。

2番手にはトレルイエがつけるが、その後方では#31ロイック・デュバル、#32小暮卓史、#1松田次生の3台が交錯、小暮が松田、 デュバルと立て続けに接触してコースを飛び出し、大きく順位を落としていった。

結局1周目を終わった時点での順位は、伊沢、トレルイエ、デュバル、松田、ロッテラーの順。平手はその後ろ、6位で戻ってきた。

また、予選7番手でフリー走行トップだった#8石浦宏明がエンジンストールにより1周遅れの最後尾に後退している。

今回新車導入に伴って設置されたオーバーテイクシステムを序盤から積極的に使ってきたのが3位のデュバル。 しかしどうしてもトレルイエの前に出ることが出来ない。
一方、デュバルのチームメイト、小暮は一時12位まで後退しながらも、 1コーナー手前から作動させるという方法でこのシステムを効果的に使い、8周目の1コーナーで#37大嶋和也、 20周目の1コーナーで立川祐路、22周目の1コーナーでリチャードライアンを次々に攻略して順位を挽回していった。

そんな中、4番手争いを展開していた松田とロッテラーが17周目の1コーナーで接触。
オーバーテイクシステムを使いながらインに飛び込んだロッテラーが立ち上がりで松田を横からすくい上げる格好でランオフエリアに弾き飛ばしてしまった。
松田はその場でリタイヤ。ロッテラーには24周目に15秒ストップのペナルティが下された。
これにより上位陣は、伊沢-トレルイエ-デュバル-平手の順となった。

このロッテラーのペナルティと前後して、ピットストップを行うドライバーが出始めた。
まず23周終わりでコースアウトして順位を落とした国本、ついで24周終わりで3番手を走行していたデュバルがピットイン。
デュバルは給油に30秒以上を要した。軽めのタンクで序盤に順位を稼ぐ作戦だったか。
その3周後にはチームメイトの小暮。小暮はここまで6位に浮上していたが、ピット作業の際に給油口がうまく入らず、大きくタイムロス。 結局ピットアウトまでに50秒を要して再び後方に沈むことになってしまった。

2位を走行していたトレルイエは32周終わりでピットイン。
その1周後にトップの伊沢がピットに向かう。
伊沢はトレルイエの前でコースインすることに成功したが、1周先にピットストップを済ませたトレルイエのタイヤには充分熱が入っており、 あっという間に間隔を詰められてしまう。
ストレートでオーバーテイクボタンを使い、必死に逃げにかかる伊沢だったが、35周目の1コーナーでトレルイエは悠々と伊沢のインを突き、 トップに躍り出た。

36周終わりには、暫定トップに繰り上がっていた平手がピットイン。
なんとかトップのままコースに戻ろうとするが、その鼻先を掠めてトレルイエが通過、 その周のダンロップでは伊沢にもインをつかれて結局3位に落ち着いた。

上位陣はこのままの状態で残り周回を走行、結局トレルイエは伊沢に5.980秒差をつけて55周を走り切り、 2007年開幕戦富士以来、丁度2年ぶりの勝利を手にした。
2位を獲得した伊沢はこれが初の表彰台。平手はスタートの失敗はあったがその後は着実に走ってなんとか表彰台の一角を占めた。

次戦は鈴鹿。5月17日決勝だ

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum



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