Formula Nippon

FN:第5戦もてぎ公式予選 塚越広大選手がトップと0.134秒差で5番グリッドを獲得 (HONDA)

  • 2012年8月4日(土)・予選  会場:ツインリンクもてぎ(4.801km)  天候:晴れ  気温:31℃(13:30時点) 路面温度:42℃(13:30時点)  コースコンディション:ドライ  観客:1万人(主催者発表)

 8月4日(土)、栃木県芳賀郡茂木町のツインリンクもてぎにおいて、2012年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦の公式予選が開催されました。

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 8月に入って最初の週末となったこの日は、日本列島の広範囲が高気圧におおわれ、晴天に恵まれました。ツインリンクもてぎのある栃木県地方も、ところどころに雲が浮かんでいるものの、朝から強い日差しが照りつけ、とても暑い一日となりました。

 高速サーキットとして知られる富士スピードウェイでの第4戦からわずか3週間のインターバルをおいて開催された本大会は、低中速コーナーが連続するツインリンクもてぎが舞台となるだけに、Honda勢の形勢逆転に期待がかけられています。

 この日、最初のセッションは午前8時35分から1時間にわたって行われたフリー走行。フォーミュラ・ニッポンに参戦する7人のHondaドライバーは、時折りピットインしてマシンの調整を行っては走行を再開するといった作業を繰り返しながら、セッティングを煮詰めていきました。

 フリー走行におけるHonda勢のトップは1分34秒923で5番手となった#40 伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。続いて#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)は6番手、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)は7番手、#10 金石年弘選手(HP REAL RACING)は11番手、#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)は12番手、#41 塚越広大選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は14番手、#11 中山友貴選手(HP REAL RACING)は17番手となりました。

 今回の公式予選はノックアウト方式で行われました。これは、およそ1時間にわたる公式予選を3つのセッションに分割し、最初のセッション(Q1)で上位13番手までに入ったドライバーが2回目のセッション(Q2)に進出。さらに、Q2で上位8番手までに入ったドライバーが3回目のセッション(Q3)に進出し、この結果でポールポジションから8番手までのスターティンググリッドを決めます。なお、9番手から13番手までのグリッドはQ2、14番手から17番手までのグリッドはQ1の結果にしたがって決定します。

 20分間で行われるQ1が午後1時30分に始まると、18台のフォーミュラカーが一斉にコースイン。まずは最初のタイムアタックを行うといったんピットに戻り、タイミングを見計らってから2回目のタイムアタックに臨みました。この結果、#41 塚越選手は1分34秒953を記録して3番手となり、Q2進出を決めました。さらに、#32 小暮選手は5番手、#40 伊沢選手は9番手、#16 山本選手は10番手、#31 中嶋選手は12番手となり、同じくQ2進出を決めています。

 一方、#10 金石選手は14番手、#11 中山選手は16番手で、惜しくもQ1突破はなりませんでした。

 Q2は午後2時ちょうどの開始。ただし、このセッションは7分間で行われるため、タイムアタックのチャンスは1度だけしかありません。Q1を通過した13名のドライバーは、少しでもいいタイミングでアタックを行うべく、セッション開始直後はピットで待機していましたが、開始1分30秒を経過したところで13台が一気にコースイン、タイムアタックが始まりました。

 ここで#41 塚越選手は1分35秒109を記録して3番手に食い込み、Q3進出を達成します。一方、#40 伊沢選手は9番手、#32 小暮選手は11番手、#31 中嶋選手は12番手、#16 山本選手は13番手となり、この段階でスターティンググリッドが確定しました。

 午後2時7分になってQ3が始まっても、8名のドライバーは雲によって強い日差しがさえぎられ、路面温度がわずかに下がることを期待してピットで待機し、だれ一人としてコースインしません。その後、開始から1分30秒が経過してわずかに日が陰ったところで続々とコースイン、タイムアタックを始めます。ここで#41 塚越選手は1分34秒722をマーク。トップとはたった0.134秒しか差がありませんでしたが、このわずかなタイム差のなかにさらに3名のライバルが滑り込んできた結果、#41 塚越選手は5番グリッドから明日の決勝レースに挑むことが決まりました。

 52周で競われる決勝レースは明日、8月5日(日)の午後2時にスタートが切られます。

坂井典次(Tenji Sakai)|「HR12E」開発責任者
 「今回はシーズン後半の始まりにあたるレースなので、エンジンを全面的に見直して熟成を図りましたが、ライバルたちとの間に横たわる最後のコンマ1秒を詰めきれませんでした。たしかに上位と下位のタイム差は非常に小さくなっていますが、多くのHondaドライバーがQ2までに敗退したので、言い訳はできないと思います。そうした中、予選5番手に食い込んでくれた#41 塚越選手は本当によくがんばってくれたと思います。彼を除く6名のドライバーに関しては、予選でどういう状況だったのかをよく精査するつもりです。明日も暑い一日となり、決勝では燃費やタイヤのマネージメントによって勝負が決まると思われるため、この点に注力しつつ、勝利を目指して全力を尽くします」
塚越広大選手(5番手 #41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「タイム差は非常に小さいものでしたが、そもそももてぎは差が出にくいコースなので、その中であれだけのタイム差が出たということは、やはりそれなりに実力差があったからだと受け止めています。とはいえ、今日はフリー走行からさまざまなトライを行い、マシンの状態はどんどんよくなっていたので、自分の力は出しきれたと思いますが、それが期待するような成績に結び付かなかったことは残念です。決勝レースでは、自分たちのペースが速ければ逆転できる可能性もあるので、全力を投じて戦います」
伊沢拓也選手(9番手 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「Q2では目の前を走っていたドライバーがコースアウトしたため、これに引っかかってタイムをロスしてしまいました。もっとも、仮にそれがなかったとしてもQ3に進出できたかどうかは微妙なところでしたが、残念な出来事だったことには変わりありません。とはいえ、僕たちは決勝レースに向けたマシンの仕上がりがいいので、明日はがんばって追い上げたいと考えています」
Text & Photo: HONDA


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